74 / 81
通信、印
しおりを挟む
『「サクヤ様、どうしてここに」』
『「クロスノート、ごめん今神殿にいる、神官長と王に緊急連絡を繋げて欲しいの」』
僕は処置室と待機室より更に奥にある休憩所のドアを開けて中に鎮座してある、水晶玉に手をかざしクロスノートに通信する。
『「はい」』
『「サクヤーっ、どういう事だお前は龍人国で拐われたと大騒ぎに成っているぞ」』
『「すみません、父様・・僕は無事です、緑の手を見つけました至急応援を僕の店に出して下さい、神子(巫女)で治癒を使える人も手が空いていたら来てください、神官長も」』
『「・・・・あい分かった、手配する」』
僕の発言は時に父を超す事がある、愛し子としての発言だからだ。
「ーっ愛し子様、状況は」
「悪いですなの」
緑の手の子に治癒をしていくけれど僕の力でも全く回復しない。
「ーっ愛し子様彼の者に治癒をして何分経ちましたか」
「ーっ」
『1時間は過ぎたな』
「そうですか、一度このまま治癒をしたまま神殿に運びいれましょう」
異世界から来たから治癒が進まないのか、神獣や聖獣のみんなに聞いても首を振るう。
そんな筈はないと、それに僕の力を持つてしても治癒しないのはあり得ないと。
「愛し子様も我々が治癒をします、まだ身体が出来上がっていない愛し子様がこれ以上の治癒は自殺行為です、お止め下さい」
「ーっ」
僕はコクッと頷く、まだ子供の身体では神官達に任せた方がいいと理解している。
ちょっと悔しいけれど。
ヒョイと僕の身体が抱き上げられる。
「ーっ龍我様」
「心配した」
「サクヤ様ーっ龍助ーっ」
「サクヤ様、龍助を守って下さりありがとうございます、ご無事で何より」
龍我様と龍藍様に桃莉さんが現れた事に僕は驚く。
転移魔法をして通り、この国に入ったとしても早い。
「どうしてここに」
「サクヤを見つけ出せたのは龍助が神殿に印を付けていたからだよ」
「印」
僕は首を傾げる、そんな僕に龍我様は頭を撫でられながら抱きしめられている。
「神殿から外に出る時に拐われたりしても分かる様に印を付けての外出なら許可されたんだよ、良かった無事でサクヤ」
よしよしと僕を触ろうとする、桃莉さんを龍我はかわし、龍藍様は桃莉さんの手を掴む。
「桃莉さん私の番に触れぬように、叔父上様もちゃんと躾て下さい」
「桃莉私と子供達以外に馴れ馴れしくする必要はありませんよ、龍我は少し落ち着きを持ちなさい」
『「クロスノート、ごめん今神殿にいる、神官長と王に緊急連絡を繋げて欲しいの」』
僕は処置室と待機室より更に奥にある休憩所のドアを開けて中に鎮座してある、水晶玉に手をかざしクロスノートに通信する。
『「はい」』
『「サクヤーっ、どういう事だお前は龍人国で拐われたと大騒ぎに成っているぞ」』
『「すみません、父様・・僕は無事です、緑の手を見つけました至急応援を僕の店に出して下さい、神子(巫女)で治癒を使える人も手が空いていたら来てください、神官長も」』
『「・・・・あい分かった、手配する」』
僕の発言は時に父を超す事がある、愛し子としての発言だからだ。
「ーっ愛し子様、状況は」
「悪いですなの」
緑の手の子に治癒をしていくけれど僕の力でも全く回復しない。
「ーっ愛し子様彼の者に治癒をして何分経ちましたか」
「ーっ」
『1時間は過ぎたな』
「そうですか、一度このまま治癒をしたまま神殿に運びいれましょう」
異世界から来たから治癒が進まないのか、神獣や聖獣のみんなに聞いても首を振るう。
そんな筈はないと、それに僕の力を持つてしても治癒しないのはあり得ないと。
「愛し子様も我々が治癒をします、まだ身体が出来上がっていない愛し子様がこれ以上の治癒は自殺行為です、お止め下さい」
「ーっ」
僕はコクッと頷く、まだ子供の身体では神官達に任せた方がいいと理解している。
ちょっと悔しいけれど。
ヒョイと僕の身体が抱き上げられる。
「ーっ龍我様」
「心配した」
「サクヤ様ーっ龍助ーっ」
「サクヤ様、龍助を守って下さりありがとうございます、ご無事で何より」
龍我様と龍藍様に桃莉さんが現れた事に僕は驚く。
転移魔法をして通り、この国に入ったとしても早い。
「どうしてここに」
「サクヤを見つけ出せたのは龍助が神殿に印を付けていたからだよ」
「印」
僕は首を傾げる、そんな僕に龍我様は頭を撫でられながら抱きしめられている。
「神殿から外に出る時に拐われたりしても分かる様に印を付けての外出なら許可されたんだよ、良かった無事でサクヤ」
よしよしと僕を触ろうとする、桃莉さんを龍我はかわし、龍藍様は桃莉さんの手を掴む。
「桃莉さん私の番に触れぬように、叔父上様もちゃんと躾て下さい」
「桃莉私と子供達以外に馴れ馴れしくする必要はありませんよ、龍我は少し落ち着きを持ちなさい」
0
お気に入りに追加
189
あなたにおすすめの小説

完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します

兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。

小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)

せっかく美少年に転生したのに女神の祝福がおかしい
拓海のり
BL
前世の記憶を取り戻した途端、海に放り込まれたレニー。【腐女神の祝福】は気になるけれど、裕福な商人の三男に転生したので、まったり気ままに異世界の醍醐味を満喫したいです。神様は出て来ません。ご都合主義、ゆるふわ設定。
途中までしか書いていないので、一話のみ三万字位の短編になります。
他サイトにも投稿しています。

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。

ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる