転生異世界、もふもふツルツルスベスベ

藍

「おやっお久しぶりですね」

藍龍様は王弟であり、龍我様の叔父に当たる。
そして、藍龍様は古代龍の一人であり藍龍様の番はなんと前世の記憶がある、正確には藍龍様の番は異世界転移してきたらしい。
異世界転移してぼろぼろの状態の時に拾われた先で養子になり、学園に通いながら図書館に通い詰めている内に藍龍様が図書館にある本を読み返したいと思い図書館に行き二人は出会い藍龍様は直ぐに自分の運命の番だと分かりアプローチした結果藍龍様達は結ばれた。

「はい、お久しぶりですお元気でしたか」
「ふふふっ、えぇ元気ですよついこの前まで書物を買い付けに行っていたので、ここは部下に任せましたがどうでしたか」

僕はあーと疑問が解決した、この人藍龍様は護衛は堅苦しいとおっしゃって巻くタイプだから、護衛さん達は藍で嘆いていたのか。

「藍龍様従業員を増やしたらいかがですか」
「あーやはり、ダメでしたか私に付いてきたのはいいとしても藍の仕事は大雑把過ぎるんですよね」

龍人にしては大人しめだがやはり、細々とした事には向いていない。

「僕バイトしても良いですか」
「ふーサクヤ様はいくらなんでも無理ですよ」
「藍龍様も王弟です」
「サクヤ様は未来の王妃です」

ムッと二人で口論していると、クスクスッと笑い声がし二人してドアの入り口をみると、お腹を大きくした龍藍様の番であり、日本人の桃莉は小さな身体をした二人の第一子の龍助と手を繋ぎながら入って来た。

「ーっ桃莉どうしてここへ」
「アハハッ大丈夫だよ、一応認識阻害と結界を張って貰って神殿の護衛も付いているし」

桃莉は日本人だ、普通に神殿で軟禁暮らしは息がつまるのだろう。
僕も不安だしね。

「久しぶりサクヤ」
「うん、久しぶりなの」

龍藍様とは趣味が合うけれど、お互いの立場があるためそれなりの関係だったが、僕が思わず呟いた日本語に桃李は反応して遠慮がちに戸惑いなから僕に聞いてきた、それからお互いに親しくなり今は親友と言える間柄になったが、面白くないのは運命の番である、龍藍様だ。
龍藍様に僕の事も知られて親しさは増した。

「ふふふっお腹凄く大きいなの、本当に大丈夫なの」
「大丈夫だよ、まぁかなり神殿の人達に無理をさせちゃったけれど」

龍藍様は呆れた様なため息を作く、桃莉の様な人間が龍の番なのはかなり珍しい事で、今現在桃李しか人間は居ない。

「アハハじゃないよね、本当に無理だったんじゃ」

僕の言葉に神殿の騎士がコクッコクッと頷く。

「アハハ、『日本と違って、安全面だとしても息がつまるんだよね、妊婦の龍は基本的に寝て過ごすけれど、人間の妊婦は適度の運動が適切だし』」
「『んーっ、そうだったけ』」
「『サクヤは小学生の時に亡くなったから、分からなくて当たり前だよ』」

僕は桃莉に頭を撫でられる、桃莉は日本人としては５０より歳を取ったみたいだ。
余り、５０の先の記憶が曖昧らしいが。

「んーっ」
「ふふふっ『本当に可愛い』」