転生異世界、もふもふツルツルスベスベ

探索

「神子の特徴が外見にあればいいのなの」
「アハハッ無理だな」
「ーっ誰だ」
「ーっ・・・んっ何をしているのですか、副神官長吏瑠」

ザッと殺気立つ護衛達の隣で僕を抱き上げていた神官長はふーっと安堵の息を吐く。

「吏瑠様びっくりしました」
「ふははっ本当にいい反応しているよなぁ」

吏瑠はため息をし僕を神官長から抱き上げる。

「おーまだまだ軽いな姫様は」
「ムッ、龍人より軽いのは当たり前ですなの」
「姫様は白虎だろう、白虎はかなり大きいよな」

僕は首を振るう。
大人に成ったなら、基本的に獣人は獣の姿を見せない出産や病気や老衰など力が弱まっている時以外に大人になれば夫婦同士にしか獣姿を見せる事はしない。

「ムッ」
「ひぃ様をからかうのは止めなさい、吏瑠」
「へいへい、ところで神子候補はこの辺にはいないだろうよ」
「どうして言いきれるのなの」

吏瑠は辺りを見渡す、岩場ばかりで緑がない事に気づく。
緑の手をしているのなら、緑が多く自然が豊かになるかまだ覚醒していない状態でも精霊が少しは反応するはずだ。

「自然がない」
「岩も自然だがいくら何でも、緑が少な過ぎる」