転生異世界、もふもふツルツルスベスベ

可愛いい嫉妬、おねだり

「はぁーっすまない、サクヤ」
「いいえ、龍聖くんは僕に大好きな兄ちゃんを取られてしまうって思って居るだけなの」
「はぁーっ、王族として情けない」

ぎゅうぎゅうと僕の身体を抱き締める力は強くまるで離れたくないと言われているみたいで僕もついつい身を委ねてしまうのだ。

「クスクスッ僕の妹達も龍我様に当たりキツイんですよ」
「おやっ、あれはおねだりだろう」

龍我様的にはおねだりみたいだけれど獣人国では姫達の嫉妬と理解しているから龍我様が帰国している時はかなり両親から叱咤されていたりするのだ。
兄達も表面上は穏やかな笑みと信頼を龍我様に見せているが、その仮面の下はかなりヤバイ。
僕も知らなかったけれど、兄様達の精霊と僕達王族だけに甘い白虎の聖獣や神獣が僕に宥める様に相談しに来て初めて知った。

「クスクスッ可愛いいんですけど、余り甘やかすなって兄様達に怒られるなの」
「ぐっ」
「龍我にそれは無理難題だぜ」

僕は首をかしげる、声を出してがはがはっ大声で笑う春水さんに睨み付ける龍我様。

「どうしてなの」
「サクヤ様に瓜二つのちまい２つの顔で上目遣いされながらねだるのを断れないだろう、それに微々たるモノだしなぁ」

僕は少しむっとしながら龍我様の頬を両手でぎゅむっと包み押す。

「龍我様、龍我様は僕の龍我なの」
「ふぐっ」
「あー、俺はちょっと用が出来ました失礼しまーす」