転生異世界、もふもふツルツルスベスベ

詠唱魔法

「我、精霊魔法を使う者、天地天空ピオーヴェレ」

サーヤが詠唱魔法を発動させる、ここは城の敷地内にある魔法練習所の一部だ。

「あーなんで爆発するのですか、サーヤ」
「アハハハッ」

サーヤを詠唱に精霊が反応して大爆発をする、精霊と精霊が反発して雨を降らすだけの魔法なのにだ。

「サクヤ様アドバイスありますか」
「えー・・・無理なの、精霊が反発してるの」
「それは、説得出来ないの」

僕は首を振るう、精霊の反発はまだサーヤと契約していないからだ。
精霊はサーヤと契約したがっているが、どちらが先に契約するか揉めているから精霊魔法が獣人国内ですら精霊魔法が使えない。
その代わり威力は最大だ、使えないが。

「精霊魔法は色々難しいなの」

精霊は主の為になら張り切ってしまうから、好かれて居るのに精霊魔法が不得意な人は結構居るんだよ。

「だーっ我、精霊魔法を使う者ヴェント」

風魔法がぶわっと辺りに回るが突風の風が吹き荒れる。
僕は慌てて結界を張り魔法を遮断し、無効化魔法を使う。

「精霊さん、我が名の元に駆逐するメツォウ」

僕と契約している精霊達はふてくされているが、今はサーヤの練習なんだ、少しだけ我慢して欲しい。

「だーっ、サクヤなんで出きるんだよ」
「クスクスッ、風の精霊とか火の精霊とか名前を呼んでみたら」
「うむっ、風の世界さん我精霊魔法を使う者ヴェント」

ふわふわと風が心地よくは吹かないが、爆発は回避出来た。

「あーれっ俺今、出来た、出来たよな」

ばーっと僕に抱き付いてくるサーヤを慌てて抱きしめながらくるくると僕の身体を回すサーヤ。
ぐっ小さいのが悔やまれる。