アラブの牢獄

夜ト

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蒲田アイリ

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「ふーっ」

ホストの厨房のバイトの時間の後半になり、重い吐息を皿を洗いした上で、生ゴミを詰めた重量感がある袋を片付けに外のドアを開ける、冷たいヒンヤリトした空気がまとわり付く、まだ春に成ったばかりの風はまだ少しひんやりとしている。
その大気を大きな深呼吸を数回して、身体全体に域渡る。

「寒っ」

身体を上下に手で擦り、摩擦の力を使い少しでも暖めようとするが、中々暖まらないそんな時俺の頬に熱い何かが触れて、驚愕して方針状態になりかけるが、ここは男の意地で踏ん張る。

「ーっっ、碧斗さんーっ何にするんですかーっ」
「うわっ、ゴメンごめんってばぁ、まさかそこまで驚くとは」

俺はムッとして碧斗を軽く睨み付けながら、疑問に思った一言を口にする。

「驚居てませんーっ、そんな事より何故要るんですかこんな場所に」

彼はうちの店の№1だ、仕事があるはずだが…今は俺の目の前にいる。




「ちょいと頼みがあるんだ」

蒼斗さんの頼み事はいつも嫌な事ばかりだ今回もその類いだろう、俺は話を聞くよりも早く蒼斗さんの話を切る事を試みるが、話を仕事にしているだけあつて中々手強い。

「蒼斗さんの頼み事は厄介な件ばかりなんで、すみませんが慎んでご遠慮いたします」
「嫌嫌、話くらい聞けよ」

俺は頭を下げるとバックヤードに戻ろうとするが、腕を捕まれてしまう、蒼斗さんはにゃりと嫌な笑みを見せる。

「なぁ、今日は人手がないんだ一回くらい手伝ってくれ、お前のそのルックスなら間違えない人気者に成れる、No.1だって夢じゃない」
俺は吐息を付く、俺はお金は勿論必要だがホストには成りたくない、育ててもらったお祖父ちゃんやお祖母ちゃんに産んでくれた両親に顔を見せられない事はしたくない。

「接客は苦手なんですよ」
「他のバイトだって接客はするだろう」

俺はエプロンで手を拭い、ドアを開けて今度こそ中に入る。
蒼斗さんがにゃっと笑みを浮かべている事に気付かないで。

「土木とスーパーの裏方と新聞配達ですよ」
「大丈夫だって、俺がフォローするからさぁ」



俺は軽く吐息をついて、碧徒さんの横にきっちりと衣服を直して立つお客様をお迎えするのが一番最初の仕事だ。

「来ちゃったぁ」

甘ったるい匂いを放しながら40代半ばのこの店始まって以来の大盤振る舞いをしてくださる、大変ありがたい奥様が蒲田様だ。

「ようこそお越しくださいました、蒲田様」
「まぁ、蒲田様だなんて嫌よ、アイリと呼んで」

にっこりと碧徒が微笑む、アイリとは蒲田様の下の名前だ。
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