トラウマアイドル

家族

家族

僕には家族がいない、僕の家族は僕の目の前で亡くなった、回りの大人達が木っ端微塵と呟いていた、毛布にくるまれてカタカタと震えていた僕には木端微塵という言葉が何の事か分からなかったけれど今では正しい言葉だと分かった。
あの両親と産まれてきたばかりの双子の妹と弟はぐちゃぐちゃだった、車の中も外もぐちゃぐちゃだった、でも何故か僕は軽い怪我ですんだ、だって僕はおトイレに行くために少し車から離れていて、僕達の車に後ろから何台も暴走車が突っ込んできたから、僕は妹や弟にお兄ちゃんは一人でもおトイレに行けるって見せたくって一緒に行くと言って来た母親に一人でも行けると駄々をこねたその時タイミング良く双子が泣いたから僕は車を駆け足で降りたんだ、そして後ろから大きな音がいっぱいして、、気付いたら両親は居なくなっていた、双子の妹と弟も原形を留めていなくって、僕側にいた車や人は無事で、反対側に居た人や車はぐちゃぐちゃ…現場は混乱していた、それに暴走車を運転していた人は無事で、何故か包丁を持って辺り人を手当たり次第に刺していって、僕はガクガクした足が動かなかったけど、近くに居た男の人が僕を抱えて逃げ出してくれた、その後暴走車の運転手は覚醒剤を使用していて禁断症状に陥っていた事が分かった、、そして僕は一人に成った。