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親バカ王族

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「レオ皇子随分早かったですね」
「マイ天使ーっ、大丈夫か」

シュウの嫌味にレオは顔をひきつらせる。
ナズナは相変わらず、アレンに駆け寄りアレンの額に手お置いたり、頬を撫でたりしているが。

「すまない、緊急だったんだ」
「ですが、私達を呼ぶことは出来ますよね」

レオはスタスタ歩き、巣籠もり部屋から離れた場所まで行き、自室に転移する。
自室と言っても、王宮の自室ではなく神殿の自室にだ。

「すまない、だがアレンは初めてなんだ初めては一対一が良いだろう」
「チッ、分かりましたなら次はナズナさんからですね」

ナズナはベッドに寝かされたアレンの髪を夢中で撫でていたがピタリと止める。

「いいのか、シュウ」
「えぇ、順番通りならあなたが先ですし、ですが発情期の時に側に居たのが私なら私が致しますよ」

黒い笑みを浮かべる、その時神官長が転移で現れる。

「お待ち下さい、シュウ様にナズナ様はあの部屋は使えませんので新たに部屋を建築中ですから」

レオは首を傾げる、神殿には定期的に寄るが中の構造をレオは余り知らない。

「建築中って」
「神殿の森に新たに作っています、王からの指示もありますしね、王族三人に神獣様で愛し子のアレン様の身の安全を考えた結果です」

レオとシュウはナズナを見る、この可笑しな奴が王族だと言うのかという反応をする。

「神殿の森は始祖様達が暮らしている場所だろう」
「始祖様方や歴代の愛し子様達も使えるように城に成っていますから」

神殿の中でも一部しか知り得ず、王族の中では王しか知り得ず、神獣は皆知っているが神獣に行っては行けない場所はないが、余り近付く子達は居ない。
白いモヤで迷わせ、契約していない魔力と指紋に虹彩認証と耳介認証に暗示番号入力をしなければ成らないかなり厳重な造りに成っている。

「シュウは第一王位後継者なんだろういいのか」
「えぇ、一応部屋に運命の番が見つかったので王位継承破棄の手紙は残して置きましたし」

運命の番が見つかったのに王位継承破棄は難しいだろうと神官長は思うそして、神官長と一緒に転移して来た副神官長は思う、手紙一つで破棄できる筈がないと。

「そうかで、ナズナも王族なのか」
「ーっ、聞かれなかったし元々家出中だから問題ない」

神官長と副神官長は二人共に頭を抱える。

「家出中ですか」
「そう、父上が余りにもパパ呼びに拘っていてこの年でパパ呼びわ恥ずかしいから拒否していたんだけれど」

ナズナは遠い目をした、事で家出の理由と王の裏の顔を知り、レオとシュウは俯く。

「魔人国の王は威厳がある感じだったと記憶しているが」
「私もです、これぞ王族と言う感じでしたけれど」
「「親バカか」」
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