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カカオ豆

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「先ずは、カカオ豆を割ります硬いので、風魔法を使って慎重に切り込む」

ぶわっと風が発現して、少しずっ尖りり切り裂く。
真っ白な粒がみっちり入っているカカオ豆を数個同じ様に切り込み、ボウルの中にカカオ豆を入れる。

「結構多いね」
「乾燥させるので、かなり減りますよ」

カカオ豆を乾燥させる為に温かな空気を送る、勿論魔法で風の温風をだ。

「おーっ、大分茶色くなって来たけど、まだ」
「あっ、はいそろそろ煎りましょう」

焚き火の釜にカカオ豆をザーッと流し入れて、蓋をして、釜の火を調整しながら炒る。

「香ばしいな」
「そうですね、まだまだ焦げないように常に混ぜていて下さいね」

サーヤの隣で同じく釜をくりくりと混ぜるアキラ。

「そろそろ皮を取り出しましょう」
「んっ、まさかアキラこれ全部をか」
「勿論ですよ、一応機械はありますけどまだ未完成なんですよね、口当たりが悪いのは嫌なので手作業です」

サーヤはアキラの言葉を聞きげんなりする、サーヤはおおらかな性格をしている、その性格は魔法にも現れる、つまりはサーヤは小さな作業は大の苦手ど。

「アキラ、私は用事が出来たから」
「逃がしませんよ、サーヤさんもネマ様に食べて欲しいでしょう、神獣の母である世界樹が危ないのですよ、ネマ様もお辛いでしょう」

サーヤは顔色を変える、ネマはサーヤの運命の番だ。
産まれた瞬間からずっと一緒にいる、ずっと一緒に時間を共にした愛しい人だ、そんなネマは今複雑な気持ちをしているだろう。

「わかった」
「サーヤさんそうです、ツルッと剥くイメージです」

カチャカチャと誰かが入ってくる、それはレオだ。
かなりよろよろしているが、レオだ。

「なっ、何があった」
「お祖、お叔父様にサーヤさんこそいい匂いにひかれて」

レオの口の中にクッキーを放り込む、ぼりぼりと食べるレオ。
サーヤはクッキーに目を向ける、レオは無心に食べているクッキーに違和感が満載だ。

「そのクッキー何」
「あぁ、サーヤさんは神獣と引き離されたりしないから分からないんですね、俺は昔から嫌われていたんで常備しているんですが、レオは今まで運命の番の神獣と出会わなかったから発動しなかったのに出会ってしまったから、縁が繋がったから発作が起きたのでしょう」

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