今日からのんびり過ごしたいのです。

ナズナ

「で、お前は」
「魔人国のナズナだ、マイエンジェル君の名前は」

僕は戸惑いながら、レオさんの身体にぎゅうぎゅうと掴む。
そんな僕の様子にレオさんがデレデレと鼻の下を伸ばしていたとは思わなかったけれど。

「ぇ、うっ」
「はぁーっ、この子に何の用だ」

レオさんが僕の頭を撫でてくれる、その手は暖かく優しくって僕はレオさんの手が大好きなの

「俺様の運命の番だ」
「「「はぁっ」」」

思わずという感じにレオさん、レントさん、アオイさんの驚愕な声に耳を押さえる僕。

「運命の番は世界に一人だけだろう」
「嫌、聞いたことあるぞ」

アオイさんの言葉にレントさんは呟く。

「本屋に行こう、調べたい事がある」

レントさんの言葉に皆頷くが、雨の国では本屋は無く、他国に移動する。

「はい、次どうぞ」

冒険者ギルドのカードを出し、雨の国から出る。
レントさんがお互いの手を繋げなければ転移出来ないと言う事で皆手を繋ぐ、僕はレオさんに抱き付いている為に手を繋ぐより安全なんだって。

「一気に龍人国に飛びますね」

人間の各国で無ければ転移は簡単みたい。
だが、人間の各国は細長いが幅も広く高く谷山が続き人間の国の人間達が立ち寄る事は出来ない様に立ちはだかる壁の様な国の先には龍人国だ。
龍人国から先が人間ではない人種の国が広がっている。

人間がこの谷山を越えて来る事はあり得ないのだ。

「ーっ、こわっ」
「アレン様一応谷山に堕ちないようにして下さいね」

僕はアオイさんの言葉にコクリコクリと頷く、こんな高い場所無理です。
普通に死にますよね落ちたら。