上 下
9 / 60

お会いしたかった

しおりを挟む
「食堂でも余り人が居ない場所が良いですね」

地図を広げて見ているアオイさんに僕は言ってしまう。

「地図見て分かりますか、空いている場所」
「嫌、気分的にな・・でさっき言いかけていた言葉は何だ」

レオさんを担いで僕を守る様にしているアオイさんの言葉に僕は息を止める。
アオイさんは頭を使うより力を使う方が得意そうな見た目だったのに全然鋭いみたいなの。

「あっ、僕50年に一度の月の日に獣姿に成ったんですけど、それからは成らないし赤ちゃんの時から多分一度も」

レオさんが真っ青な顔色をしている事に僕は気付かなかった。
レントさんは穴場の調査に出掛けている為にレオさんとアオイさんと僕は大木がある噴水広場で待っているが周りには余り人が居ない。

「ーっっハッ、だからか」

アオイさんは僕の手をぎゅうぎゅうと握る。
僕は前世の記憶は大体鮮明に覚えているが、今世は幼い子供の時の記憶が余りないなの。
僕は前世は日本という国で産まれ育った。
だから、握手は結構成れているが、今世は初めてなんだよね。

「ーっ、お会いしたかった良く生きていて下さった」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

時が止まった世界

BL / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:15

【完】♡系女装男子によるメス化調教

BL / 完結 24h.ポイント:269pt お気に入り:54

売られた先の長閑な田舎の百姓貴族の次男様に溺愛されてます

BL / 連載中 24h.ポイント:1,030pt お気に入り:160

子悪党令息の息子として生まれました

BL / 連載中 24h.ポイント:4,935pt お気に入り:469

空から来ましたが、僕は天使ではありません!

BL / 完結 24h.ポイント:1,150pt お気に入り:149

王子に溺愛されまくる。え?でも、俺モブっすよ!?

BL / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:19

僕はお狐さまの花嫁 〜150年の時を超えて

BL / 完結 24h.ポイント:56pt お気に入り:332

悪役令息の取り巻きに転生した俺乙

BL / 連載中 24h.ポイント:106pt お気に入り:2,092

処理中です...