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華姫
しおりを挟む華の運命は愛される事だけに存在が許される。
華とは
この国には、愛玩ペットという性奴隷が存在する。
それらを飼っている者は勝ち組とされている。
蕾・椿・薔薇とペットにはランクが付いており、薔薇はペットの中では憧れの存在。
ペットは主人に愛され、存在を許される。
この世には、薔薇と椿と蕾と呼ばれるペット達が居る、薔薇・椿・蕾これらを、総じて華と呼ぶ。
薔薇とは最高峰の高級品のペットの事だ、薔薇は皆に愛され、皆に好かれ、皆に尊敬されるペットの中では皆が薔薇を目指し日々努力していると言われている。
椿とは身体は慣らされている、愛されるペットだ。
蕾とはまだ椿になれない、幼児の事を指す。
それらを飼う事、ペットとして愛す事、ペットには贅沢をさせて愛でる、着飾り眺める、事が出来る者がこの国の高位なる存在と選ばれし、お金儲ちだけだ。
「雪…雪音ーっ」

ハーレムと言う籠の中にある、庭先で本を片手にコックリコックッとうとうとしている、まだ幼い子供の頭に一羽の小鳥が留まっている。
淡い陽射しが、木々の間から幼子に注ぐ。
「…んっ」
クウーンと子犬が小さな身体を一生懸命伸ばし、同じく小さな幼子の鼻先をペロリと舐める、がフッと子犬が持ち上げられる。
「コラ、いくらハッピーでも、コレは私の物だ」

クウーンンと悲しそうにしゅんとする子犬を撫でる、幼子をフッと見ると完全に寝てしまっている、真っ白い裸がこのままでは日焼けしてしまう。
「…」
子犬を地面に下ろし、幼子を抱き上げる。
庭から屋敷に向かってゆっくりと歩く、子犬も嬉しそうにその後を付いてくる。
屋敷から燕無服を着た執事らしき人物が慌てて駆け寄ってくる。
「帝…私が」
「良い、コレの世話も私のや唯一の楽しみだ」
顔色が普段変わらない執事でさえも、真っ青になり今すぐにでも倒れそうだが、帝と呼ばれた高身長の青年は微笑みながら腕の中で寝ている、雪音を愛しく見つめる。

「ハッピーの足を清めてくれ」
「はい」
メイドの一人に言い残し、雪音を抱えて雪音の自室のベットに雪音をそっと寝かせる。
「んー」
「…」
身じろぐ雪音の額をそっと触れて、前髪を右へながす。
ハッとして雪音が目を開けて、起き上がる。
雪音の目が恐怖に変わる、ガクガク身体が震え出す。
「あっ」
「…雪音、私の可愛い雪音…どうした、昨日の事なら怒っていない」

ビクッと雪音が帝を見る。
にっこりと雪音に笑みを見せ、頭を優しく雪音を安心させる様に撫でる。
「…み、帝…あっ…嶺嗣さま」
雪音の頬にピタリッと手を添える、怒りが表りの表情をする、帝を改め、嶺嗣は雪音のヒラヒラとレースが付いている和服の襦袢を脱がす。
「言ったであろう、嶺嗣と呼ぶことを許すと」
「ーっハイッ」
竦み上がりながら必死に言葉をいう。
蕾・椿・薔薇それらをまとめて、華という。
華は愛されてこそ、生きると言う
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