運命の番はイケメン美形様です

夜ト

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精霊王

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「んっ」
「かなたしゃま、起きましたか」
「あれっ、リアム君」

コシコシと目を擦るが、その手は誰かに止められる。

「えっ、ええっ誰」
『キャハハ驚いた、驚いた』
『起きたなのですヨ』

リアム君が僕に抱きつく、僕もリアム君を抱き締める。
僕はくー様やむっくん達を喚ぶ、僕と契約した子達は名前を呼ぶだけで喚べるんだって。

『奏太呼んだか』
『ママなの』
『なんや』
『どうかしましたか』

わらわらと集まって来る4匹に僕は目の前にいる二匹に指を指す。

「あれは仲間かなぁ」
『えっ、うわっママ、珍しい子達に会うなの』

むっくんがふわふわと漂いながら僕と二匹の前に座る。

「むっくん」
『キャハハ神獣が三匹も驚いた驚いた』
『神獣だけではありませんなのですヨ』

くー様が欠伸をしながら、グワンと吠える。

『何のようだ』
『ふふっ、神獣の気配と聖獣の気配が濃厚で気になりましたなのですヨ』
『キャハハ驚いた驚いたお主が人前に出るなんてな長生きするものだな』
『ふんっ』

パタパタとくー様は足で首を掻く、僕の目の前に居た綺麗な緑色の羽根がキラキラしている。

『チュッ』
「へっうわっ」
『何するのなの』
『ふふっ、これで私と契約しましたなのですヨ』

ぐるぐる唸るくー様の声に僕は唇を手で押さえる。

『奏太に何するんだ』
『ママに何するのなの』
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