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コウモリは苦手

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「菖蒲が二十歳になるまで吸血鬼にはしないで下さいね」
「分かっている、そもそもその国の成人まではその者の命の危機がない限り吸血鬼には出来ないからな、ただ、我々の事は秘密にする魔法を掛ける口外する事が出来ないように」

菖蒲にルイスさんがちゃりんと紐付きのアルミの笛を渡す。

「これは」
「これで、私を呼び出せる」

試しに吹くが菖蒲は首を傾ける。
菖蒲が何度も吹く、僕は耳を塞ぐがとてもじゃないがキツイ。

「ーっっ」
「奏太大丈夫」

菖蒲の言葉に頷く、ふらつきながらクリス様にもたれる。

「この笛は人間には聞こえないが、吸血鬼には聞こえる」
「後、動物とカラスにコウモリは聞こえるな、特にコウモリは群がる可能性があるから、気を付けなさい」

僕はコウモリの可愛いい姿を思い浮かべるが、菖蒲はブルッと身体を震わせる。

「こ、コウモリ」
「コウモリは苦手か」

コクッコクッと激しく頷く、菖蒲に。
ふっと思い出す、あれは海に行った時に菖蒲が僕と一緒に行きたいと行って一緒に行ったんだけれど、太陽がダメな僕と一緒に行くには夜しかなく、ライトを照らしながら泳いだ後に洞窟を見つけ冒険したんだった。
そこで、コウモリに襲われ菖蒲は一週間集中治療室に入る事態に成ったんだよね。

「コウモリは細菌が喘息に悪いから」
「喘息ってなんだ」

あぁ、クリス様もだがルイスさんも産まれながらの吸血鬼の為に常識外れなんだよね。

「気管が炎症して空気が上手く吸えないんですよ、ルイスさん」
「それは、少し見ていいか」

僕と菖蒲は首を傾ける。
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