運命の番はイケメン美形様です

弱い身体

「うわっ、大丈夫ですか」
「だい、うぐ」

喉が痛い、かなり掠れてしまった。
リルク君は真っ青にし、ぷりぷりクリス様に怒っている。
ライムさんはリンゴをすりおろした物を僕に与え、リアム君は薔薇を沢山用意してくれた。

「うっ、なんでぇごれっ」
「クリス様の責任ですから、じゃんじゃん使って下さい」

リルク君の目が据わっている。

「げほっ」
「吸血鬼は身体が丈夫のはず何ですがね」

リルク君が首を傾ける、ライムさんも何やら手を顎に添えて考え込む。

「ライムちょっとスズハを呼んでください」
「はい」

ライムさんがスーッと空気に混じりながら消える。

「お呼びと聞きましたが」
「内密にスズハ、少し見て貰いたい人がいます」

スズハは白い白衣を靡かせてライムと共に降りたった。

「もしや、噂の緑の愛し子様ですか」
「ええ、昨日少々ありまして」

リルク君がカチャリとドアを開けて、スズハは目を見開く。

「ーっ、リルク人払いを」
「いいえ、リアムとライムは奏太様世話役ですので話を聞かなければ成りません」

リアム君は真剣な顔をし、ライムさんも心なしか引き締める様に立つ。

「えっと」
「奏太様と言います、人年齢１３歳、吸血鬼年齢は4ヶ月になります」

4ヶ月もここにいるんだ、僕は。

「人の時の病気はありますか」
「はい、太陽アレルギー・・光線過敏症だったみたいです」

険しい顔をして、僕に触れる。

「ーっ、奏太様とお呼びしても宜しいでしょうか」　

コクッと頷く僕に、スーッと息を吸う。

「奏太様、奏太様は吸血鬼に成った時に弱っている部分を全て、不死になりましたが余りにも身体がボロボロでした、稀少種の血を持ちクリス様から血を与えられたとしても再生にかなりムリが掛かりました」

一気に部屋は不穏な空気に包まれる。

「吸血鬼ね中でも、時々います、だから私達がいる」

ライムさんとリルク君は息を飲む、信じたくなかった現実は簡単に打ち砕かれる。

「奏太様は吸血鬼の中でも身体が弱い、普通の人間や人種には負けませんが、体力が余りにもありません、私達がサポートしますから、少しずつ体力を付けて免疫力を付けましょう」

スズハさんがパチリッと指を鳴らすと小瓶が何個２出てくる。

「先ずはこれを毎食後飲んでください」