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祐美と丞に花菖蒲とバレ
しおりを挟む「そう言えば、クリスマスの前夜祭学園からピアノ演奏があるけど、麗鷲が断ったんだって音姫が居るのに俺には出来ないって」
「………音姫」
「ゲホッ」
僕は蒸せてしまう、麗鷲ってあいつだよね。
僕はちょっと引いてしまうくらいの………でもピアノの腕は本物だしなぁ。
「大丈夫か」
「だ、大丈夫だよ………」
「麗鷲がいう、音姫って花菖蒲菖蒲のことだよね」
「うっ」
なんか嫌な予感がする。
ゲッ、いつもは綺麗にされている壁が花菖蒲菖蒲のポスターで埋まっている。
「お前なんか、変だぞなんか隠しているだろう」
なんか、この二人に隠し事が出来にくくなってきた。
「………おわっ」
「お前なんか怪しい」
「そう言えば、ピアノの授業で凄くピアノ上手かったよね」
ゲホッゲホッと蒸せる。
あっ、二人の呆れた目線を受ける。
「あぁ………お前なるほどなぁ」
「隠し事…本当に下手だったんだね、よく今まで隠せていたよね」
佑美と丞の感心した言葉をだして、トンッと肩に手を当てられる。
「………えっ」
「花菖蒲菖蒲はお前だろう」
「だね、隠していても音に出ていたし」
佑美と丞がうんうんと頷き納得している。
僕は吐息をつき、二人に頭を下げる。
「ごめんなさい、黙っていて」
「嫌…花菖蒲って人嫌いで有名だしな」
「どんなに頼まれてもどんなにお金を積んでも一切出演NGって」
「祐美も丞も………よく知ってるね」
「有名だぞ、俺は余り音楽は知らないけど天才ってのはみんな知ってるしな」
祐美の言葉に真っ赤な顔をして俯く。
「天才なんかじゃないよ、真緋琉の指導がいいから」
「真緋琉って一月一日さん」
「神童の」
神童かぁ、普段の真緋琉を知っていると見た目も才能もちょっと神格化はないなぁ。
「………神童かぁ」
「辞めた事で神格化されてるよなぁ」
「イヤイヤ、ないよアレは」
本当にない。
横暴で理不尽で自分が決めた事を平気で他人に押し付け強制する。
あれが神格化されているなんて、終わっているだろう。
元々ピアノは猫〇〇じゃったやカ〇スとかくらいしか出来なかったのを一週間の特訓という、虐待で得た腕だ。
あんな恐ろしい教育を知っていれば、もう二度と近付きたくない人物確定だろう。
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