僕の義理兄弟

幸せこれからも宜しく

「………藍井君俺は出来れば止めて欲しくない、藍井君の夢は知っているし応援してる、でも俺は藍井君の描く世界は僕達の漫画に必要不可欠なんだ」

藍井君はポロポロッと泣く。
コクッッと頷く。

「僕はアシタントでいたいですっ、でも土日祝日しかお仕事出来そうにないんですよ」
「なら、スケジュールを調整すればいいよ…土日祝日潰れると思うけど、メンバーで纏めて最後の仕上げは任せるから」
「勿論、任せるっったってみんなで確認はするぜ」

宮下泰生１７歳と朝宮晴１６歳が部屋に入って来て泰生が言う。

「二人とも………みんないいのっ」
「意見が合わないから辞めるなら納得だけれどね」
「………確かにな、進学で辞めるのは納得いかないしなぁ………」

ニッコリと笑うみんなに藍井君が泣きながら笑う。

「て事でこれからも宜しく」





「「慌てん坊の～」」
「ちゃんたちゃん」

賢太さんが双子ちゃんに謝ってどうにか仲直りをした、そして今日は11月11日ポ〇〇〇の日だが何故かもうクリスマスの歌を歌う双子ちゃん と柚那ちゃん。

「すみれさんなんでクリスマスなんですか、まだ早くないですか」
「あー、はいポ〇〇〇を作りたいと仰って」

ポ〇〇〇の歌ってないからね、時期が近いクリスマスソングって事かなぁ。

「………チョコいっぱい入れるの」
「ミルクティーも作るんだよ」
「いっはいいっはい」

柚那ちゃんは両手べちょべちょで顔や服にもべちょべちょと汚れている。

「僕も一緒に作っていい」
「「うんっ」」
「いっちよ」



「ふーこんな感じですかね」
「そうですね、そちらは」
「母のです、妊娠中にはカカオやカフェインがあるものは控えなければならなんですよね、牛乳なら大丈夫かなぁって」

牛乳なら大丈夫だよね、と僕が言うと何故か厨房のシェフ達やメイドさん達が涙ぐむ。

「莉音様の様なお子さんがいて奥さまも幸せでございましょう」
「ただのポ〇〇〇だよ」
「パパにはこれっ」

あんこが詰まっているポ〇〇〇ってどうなんだろうかぁ。

「………これ賢輔さんに食べさせて大丈夫なの」
「………味見はしますし、何より味付けはシェフが担当いたしましたから問題はないかと」
「お義理父さんが帰ってくるまでにお義理兄さん達にあげに行こうか」

コクリッと頷く三人、片手を大きく上にあげてエイエーイオーッとする三人の後ろで皿と紅茶にコップを持って見守る。