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雄太視点
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雄太視点
賢太視点でお送りいたします。
「…なぁ、入る」
「……っか引きこもりってなんなんだよ」
三連休の間一度も姿を見せないのは、いかがなものか、美和子さんはいつもの事だからと放置しているが、木村さんや梶木さんが心配しているが、なによりも双子の賢那と莉那が悲しそうな顔をして、柚那に至っては泣いた後がはっきりと分かる、俺的には別に問題はない、寧ろこの距離感は嬉しく思う。
「けん兄はきらいなの」
「ゆう兄もおかおこわい」
俺は莉那を抱き締めて、抱っこして頭を撫でる、雄太を見ると雄太も柚那を抱き締めている、こういう時困るのがもう一人だ、男の子だから我慢しろとは言えない。
「んーっ三人は好きなのか」
「ワンちゃん」
「ニャンタ」
賢那がぎゅっと大切に両手で抱えているのが絵本だと分かるが、この絵本は最近特にお気に入りだからなぁ。
「ワンちゃんとニャンタが好きなんだなぁ」
「よんでもらうのっ」
「おいの」
最近特に喋りだした柚那の日本語はかなり難しい。
「ねっ」
「うんっ」
莉那は分かっているらしいが、最近は忙しくってこの三人との時間が上手く取れないのが悩みだなぁ。
「おい、生きてるかー」
雄太はドンドンっと扉を叩くが反応がない、がちゃがちゃと雄太が抱っこしている柚那がドアノブを弄る、そして……普通に開いた。
「あ」
「開いたなぁ」
「開いたねぇ」
雄太と俺は顔を見合わせてどうするか、考えるが、賢那がスタスタと歩いていく。
続けて俺達も中に入る、微かに聞き覚えがある曲が流れている、そしてガサリッと音がする。
「汚な」
「散らかってるなぁ」
紙を拾い上げる、なんだろう……クレヨンで落書きしたような色合いだ、莉那が何故だか目を輝かせている。
「莉那」
「おろしてっ、けん」
タッタッタと莉那が賢那の元に駆け寄る。
ライブ映像がガンガン流れている。
「……」
「……」
雄太と賢太の二人は顔を見つめあい、紙を凝視する。
このキャラクター達に見覚えがあるからだ、(異世界移住してしまったら獣人に愛されまくる)のデジータとベーザが何故に双子達が好きなにゃんたわんたと一緒に描かれているのか、そしてかなりこの部屋は恥ずかしい。
「(ホラね気付いたら同じ目の高さ)」
「(君が触れたから)」
「(君が僕に触れた)」
「(みんなーっ僕たちの魔法にかかってね)」
「(みんな、楽しんでるーっ)」
「(まだまだ続くよ、盛り上がってーこ)」
歌の間の間奏部分に思った言葉をいう、じっくりと自分自身の言葉を聞くと恥ずかしい。
「うわっ、お兄様達きれーっ」
「かわいーっ」
莉那と賢那の目が輝いている、賢太と雄太は少しだけ照れる、身内にそれも溺愛する双子に誉められれば嬉しくないはずがない。
賢太視点でお送りいたします。
「…なぁ、入る」
「……っか引きこもりってなんなんだよ」
三連休の間一度も姿を見せないのは、いかがなものか、美和子さんはいつもの事だからと放置しているが、木村さんや梶木さんが心配しているが、なによりも双子の賢那と莉那が悲しそうな顔をして、柚那に至っては泣いた後がはっきりと分かる、俺的には別に問題はない、寧ろこの距離感は嬉しく思う。
「けん兄はきらいなの」
「ゆう兄もおかおこわい」
俺は莉那を抱き締めて、抱っこして頭を撫でる、雄太を見ると雄太も柚那を抱き締めている、こういう時困るのがもう一人だ、男の子だから我慢しろとは言えない。
「んーっ三人は好きなのか」
「ワンちゃん」
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「ワンちゃんとニャンタが好きなんだなぁ」
「よんでもらうのっ」
「おいの」
最近特に喋りだした柚那の日本語はかなり難しい。
「ねっ」
「うんっ」
莉那は分かっているらしいが、最近は忙しくってこの三人との時間が上手く取れないのが悩みだなぁ。
「おい、生きてるかー」
雄太はドンドンっと扉を叩くが反応がない、がちゃがちゃと雄太が抱っこしている柚那がドアノブを弄る、そして……普通に開いた。
「あ」
「開いたなぁ」
「開いたねぇ」
雄太と俺は顔を見合わせてどうするか、考えるが、賢那がスタスタと歩いていく。
続けて俺達も中に入る、微かに聞き覚えがある曲が流れている、そしてガサリッと音がする。
「汚な」
「散らかってるなぁ」
紙を拾い上げる、なんだろう……クレヨンで落書きしたような色合いだ、莉那が何故だか目を輝かせている。
「莉那」
「おろしてっ、けん」
タッタッタと莉那が賢那の元に駆け寄る。
ライブ映像がガンガン流れている。
「……」
「……」
雄太と賢太の二人は顔を見つめあい、紙を凝視する。
このキャラクター達に見覚えがあるからだ、(異世界移住してしまったら獣人に愛されまくる)のデジータとベーザが何故に双子達が好きなにゃんたわんたと一緒に描かれているのか、そしてかなりこの部屋は恥ずかしい。
「(ホラね気付いたら同じ目の高さ)」
「(君が触れたから)」
「(君が僕に触れた)」
「(みんなーっ僕たちの魔法にかかってね)」
「(みんな、楽しんでるーっ)」
「(まだまだ続くよ、盛り上がってーこ)」
歌の間の間奏部分に思った言葉をいう、じっくりと自分自身の言葉を聞くと恥ずかしい。
「うわっ、お兄様達きれーっ」
「かわいーっ」
莉那と賢那の目が輝いている、賢太と雄太は少しだけ照れる、身内にそれも溺愛する双子に誉められれば嬉しくないはずがない。
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