58 / 69
第2章 幕間
マール
しおりを挟む
やあみんな元気してる~! みんなのアイドルマールさんだよ! 今訳あって建築局長大判さんと師弟関係を結び家を建てている最中なのである!
というのは建前で本音は、近々雪が降るこの地で厳しい労働環境の中身体に鞭打たれながら悶えて言葉責めで興奮! そして仲間にも頼れない中1人寂しく凍え苦しみたい!
そんなわけで手紙をよつばさんに預けここにいるのが昨日のこと。きっと今頃、勝手な行動をしやがって等散々言われてるんだろうな~むしろご褒美だ!
「おいそこ! 変な顔してないでさっさと働け!」
「まあまあこの子はやる時はやるから」
「大判親分!」
「でも俺達に変な要求してくるのは辞めてほしいがな。ガッハッハハ!」
◇
こうしてまた1日が過ぎていく。
『マール様』
どこからか女性の声が脳内に直接語りかけてくる。
『女神様!』
「いや女神様って誰よ?」
『はぁ……やはり全て忘れてしまわれたのですね』
「この声って……少なくとも酷い言葉が出てこなさそうな声だね」
『女神マール様、いえ通称脳筋女神。またの名を変人変態大うつけ野郎』
「酷くない?」
「私はこの森に住んでいる妖精もとい、女神マール様に仕えている者です」
あっ。ここでこの声の人が姿を表した。妖精の種類としてはドライアドかな?
いや少し違うかも?
「まあ別に良いや。ボクも白昼堂々ああいったことを言われるのはとっても興奮してるから」
あっ、この妖精みたいなの。今???顔になって腑抜けてる。
◇
「コホン、気を取り直して、マール様は元々この世界にあるマール教の神様です」
「ちょっと待って?」
「? なんです?」
「いやいや急に言われても、ボクが神様なんて。ボクは女神なの?」
あと、確かボクには両親という存在がいるんだけど、どういうこと? 生まれ変わり?
「たしかにマール様はエルフです。マール様がいう両親様から産まれたのも事実です。生まれ変わりと言ってもいいかもしれません」
両親の元に産まれたのは事実だけど、女神らしい。
本来なら女神としての記憶や能力をそっくりそのまま引き継いだまま生まれ変わりするらしいが、なぜかボクは記憶が抜け落ちてるようだと妖精は言った。
あとボクの生まれ故郷がモリヤミというのも女神マールを語るには欠かせないとか。ある地で根強い宗教が根付いているとかなんとか。
「女神様は永遠の若さを保てることができる上地上に降り立つのも容易いはずなのに、わざわざ幼児に若返りしてここに転生したのはマール様らしいですがね」
あなたはこっから永遠に老けることは無いということを付け加え妖精は気難しそうに答える。
そこで一つの疑問に行き着くのは自然の摂理だった。なんでボクは女神という楽そうなことをしないでわざわざ生まれ変わったのかと。
「ある時マール様は『こんな社畜みたいな生活嫌だ! ボクも異世界で異世界人と共に冒険を謳歌してやる』と言って異世界の扉を開いた後消息不明になったのですよ? 覚えてらっしゃらないのですか?」
ああ……? 言われてみたらだんだんと思い出してきたぞ?
ボクが女神……確かに段々と思い出してきたけど、なんか脳内に微かなモヤが……
えっと、多分だけどとある場所で毎日若くして死んだ人々を人材難な異世界に送るという仕事をしていた気が……
「やっぱり記憶喪失してるんですね。今は大分本来の、変態ドMの破天荒な性格を取り戻してはいるものの、少し前に前のお仲間さんから見放された時はどうなることかと思いましたよ」
見られてたのあの現場を!? 確か少し前に……
数ヶ月前、パレンラトス王国の勇者と名乗るパーティーに志願して入ったものの『俺は湊のような変人じゃないから人のかわいい子や美人しか愛せない! 気持ち悪い性癖しやがって! 出てけ!』と言われ追い返されちゃったのよね。
そして少し日時が過ぎ、用事があってパレンラトス王国に立ち寄った時に追い引きにあったと。
「暇を持て余したマール様は死んだ人々をここに転生させ、発達した文化をこの世界に伝えることができたらこの世界の秩序が守られるんじゃないかと思ったのでしょう」
「ちょっと、話が壮大すぎて頭に入ってこない」
「確かマール様が異世界転生や転移を始めてこの3年間で数十人をこの地に送りこんだはずです」
うん。多分当時のボクはそんな深く考えてないや。
「それにしてもなんで今さら」
「はい。第一記憶喪失になってなければ赤子の頃から拉致して連れてくることもできたんですけど、記憶が無い今、この時期がちょうどいい頃あいかと思いまして」
マール様には権力を持つ仲間も居ることですしと付け加え、妖精はとある目的をボクに話し始めた。
◇
ガサゴソ……
「コイツが四天王様が言う地上に降りたった女神か。まあ人質要員にはなるだろ。時期を探って時がきたら、我がわらび餅の身体を千切って拘束した後拉致したろ。フフフ……アラサーわらび餅を舐めんなよ?」
◇◇◇◇◇
次回に続く
というのは建前で本音は、近々雪が降るこの地で厳しい労働環境の中身体に鞭打たれながら悶えて言葉責めで興奮! そして仲間にも頼れない中1人寂しく凍え苦しみたい!
そんなわけで手紙をよつばさんに預けここにいるのが昨日のこと。きっと今頃、勝手な行動をしやがって等散々言われてるんだろうな~むしろご褒美だ!
「おいそこ! 変な顔してないでさっさと働け!」
「まあまあこの子はやる時はやるから」
「大判親分!」
「でも俺達に変な要求してくるのは辞めてほしいがな。ガッハッハハ!」
◇
こうしてまた1日が過ぎていく。
『マール様』
どこからか女性の声が脳内に直接語りかけてくる。
『女神様!』
「いや女神様って誰よ?」
『はぁ……やはり全て忘れてしまわれたのですね』
「この声って……少なくとも酷い言葉が出てこなさそうな声だね」
『女神マール様、いえ通称脳筋女神。またの名を変人変態大うつけ野郎』
「酷くない?」
「私はこの森に住んでいる妖精もとい、女神マール様に仕えている者です」
あっ。ここでこの声の人が姿を表した。妖精の種類としてはドライアドかな?
いや少し違うかも?
「まあ別に良いや。ボクも白昼堂々ああいったことを言われるのはとっても興奮してるから」
あっ、この妖精みたいなの。今???顔になって腑抜けてる。
◇
「コホン、気を取り直して、マール様は元々この世界にあるマール教の神様です」
「ちょっと待って?」
「? なんです?」
「いやいや急に言われても、ボクが神様なんて。ボクは女神なの?」
あと、確かボクには両親という存在がいるんだけど、どういうこと? 生まれ変わり?
「たしかにマール様はエルフです。マール様がいう両親様から産まれたのも事実です。生まれ変わりと言ってもいいかもしれません」
両親の元に産まれたのは事実だけど、女神らしい。
本来なら女神としての記憶や能力をそっくりそのまま引き継いだまま生まれ変わりするらしいが、なぜかボクは記憶が抜け落ちてるようだと妖精は言った。
あとボクの生まれ故郷がモリヤミというのも女神マールを語るには欠かせないとか。ある地で根強い宗教が根付いているとかなんとか。
「女神様は永遠の若さを保てることができる上地上に降り立つのも容易いはずなのに、わざわざ幼児に若返りしてここに転生したのはマール様らしいですがね」
あなたはこっから永遠に老けることは無いということを付け加え妖精は気難しそうに答える。
そこで一つの疑問に行き着くのは自然の摂理だった。なんでボクは女神という楽そうなことをしないでわざわざ生まれ変わったのかと。
「ある時マール様は『こんな社畜みたいな生活嫌だ! ボクも異世界で異世界人と共に冒険を謳歌してやる』と言って異世界の扉を開いた後消息不明になったのですよ? 覚えてらっしゃらないのですか?」
ああ……? 言われてみたらだんだんと思い出してきたぞ?
ボクが女神……確かに段々と思い出してきたけど、なんか脳内に微かなモヤが……
えっと、多分だけどとある場所で毎日若くして死んだ人々を人材難な異世界に送るという仕事をしていた気が……
「やっぱり記憶喪失してるんですね。今は大分本来の、変態ドMの破天荒な性格を取り戻してはいるものの、少し前に前のお仲間さんから見放された時はどうなることかと思いましたよ」
見られてたのあの現場を!? 確か少し前に……
数ヶ月前、パレンラトス王国の勇者と名乗るパーティーに志願して入ったものの『俺は湊のような変人じゃないから人のかわいい子や美人しか愛せない! 気持ち悪い性癖しやがって! 出てけ!』と言われ追い返されちゃったのよね。
そして少し日時が過ぎ、用事があってパレンラトス王国に立ち寄った時に追い引きにあったと。
「暇を持て余したマール様は死んだ人々をここに転生させ、発達した文化をこの世界に伝えることができたらこの世界の秩序が守られるんじゃないかと思ったのでしょう」
「ちょっと、話が壮大すぎて頭に入ってこない」
「確かマール様が異世界転生や転移を始めてこの3年間で数十人をこの地に送りこんだはずです」
うん。多分当時のボクはそんな深く考えてないや。
「それにしてもなんで今さら」
「はい。第一記憶喪失になってなければ赤子の頃から拉致して連れてくることもできたんですけど、記憶が無い今、この時期がちょうどいい頃あいかと思いまして」
マール様には権力を持つ仲間も居ることですしと付け加え、妖精はとある目的をボクに話し始めた。
◇
ガサゴソ……
「コイツが四天王様が言う地上に降りたった女神か。まあ人質要員にはなるだろ。時期を探って時がきたら、我がわらび餅の身体を千切って拘束した後拉致したろ。フフフ……アラサーわらび餅を舐めんなよ?」
◇◇◇◇◇
次回に続く
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
MMOやり込みおっさん、異世界に転移したらハイエルフの美少女になっていたので心機一転、第二の人生を謳歌するようです。
遠野紫
ファンタジー
大人気スマホMMO『ネオ・ワールド・オンライン』、通称ネワオンの廃人プレイヤーであること以外はごく普通の一般的なおっさんであった彼は今日もいつもと変わらない日常を送るはずだった。
しかし無情にもネワオンのサ終が決まってしまう。サービスが終わってしまう最後のその時を見届けようとした彼だが、どういう訳か意識を失ってしまい……気付けば彼のプレイヤーキャラであるハイエルフの姿でネワオンの世界へと転移していたのだった。
ネワオンの無い元の世界へと戻る意味も見いだせなかった彼は、そのままプレイヤーキャラである『ステラ・グリーンローズ』としてネワオンの世界で生きて行くことを決意。
こうして廃人プレイヤーであるおっさんの第二の人生が今始まるのである。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
ズボラ通販生活
ice
ファンタジー
西野桃(にしのもも)35歳の独身、オタクが神様のミスで異世界へ!貪欲に通販スキル、時間停止アイテムボックス容量無限、結界魔法…さらには、お金まで貰う。商人無双や!とか言いつつ、楽に、ゆるーく、商売をしていく。淋しい独身者、旦那という名の奴隷まで?!ズボラなオバサンが異世界に転移して好き勝手生活する!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる