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第2章 ギルドで正式にパーティー結成!
2-13 新たな脅威!? そんなことより作戦会議だ!
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悪魔アガレス視点
◇
ひとまず四天王様の指示により帰還命令が出されてしまったのでひとまず我は領地へ帰らなきゃいけないお。
しかし、我はあの一行が気がかりだった。実力は大したことはなかったが、何かを持っていることは本能で察していたのだ。それになんでパレンラトス王国の王女がここにいるのかが理解不能なのである。ある意味ぶっ飛んでいる。
なので魔王軍モリヤミ地区の隊長と、何かの用事で魔王様から呼び出され、今担当場所に帰る途中だったというパレンラトス地区の隊長、ついでにそいつらの部下達を集め、秘密裏に会議を開くことにしたのだお。
「で? なんでぼくもここに呼び出されてるわけ? 魔王軍隊長格が3人ここに集結するほどってさどかし相当の案件なんだよね」
「モリヤミB支部、秩序のカジ。少し前にパレンラトス王国の辺境にあるパレンラトスC支部が我々とは無関係であるはずの領主共々冷城ユウキ一行に壊滅させられたという話をしたな。今から話すのはそれに関連した話だお」
「ほう......? 詳しく話してみたまえ」
心強い奴らだお。さっそく我は、例のユウキ達に関係を持っている疾風丸湊の簡単な詳細と、疾風丸一味と仲間であり侮れない力を持っていた盾のハルトとわけわからん顔ぶれである一味について話した。
こいつら......王女と希少価値のあるドラゴンの存在を言った瞬間目を輝かしてきやがって。金の亡者のクズ共が。そして先日我が盟友であるオークがハルト一行に倒されてしまったことまで話したのち本題に入る。
まあ単調直入に言うと、脅威になりうる存在は早くから叩くべきということと、我はもう自分の領地に戻らなくちゃいけなくなったから王女とあのドラゴンは貴様らにあげるということを言いに来たというわけだ。
「クソ! ぼくは魔王様からパシリをさせられてるから参戦できないぞ!」
「そんな! 我が領地を金の力で巨大化するチャンスなのに!
「君達、もう少し静かにしてくれないか?」
「なんでだよ四天王候補にしてモリヤミA支部隊長、わらび餅ノ介!」
「揺れるんだよ君達の声の振動で。気をつけてくれたまえ」
わらび餅ノ介。全身わらび餅で出来ていると本人直々に語っていたが、コイツの実態はよう分からんお。何より存在自体がふざけてるお。
それでも一応魔王様にモリヤミのNo.2を任されてるだけあって一定の実力はありそうだが、ミステリアスで未知数であるお。
「フフフ......安心したまえ。ここを守護している私がいるからには勝手なことはさせんよ」
でもグズグズしてても仕方ないから、もういっそのことわらび餅に全部押し付けておこうお。そうと決まれば話は早いお。
「とにかく落ち着きたまえ。それにあまりカットとなるなよアガレス。つまり、私の力とこの城が必要なわけだろう。必要物資なら四天王様から経費を落としてくれるよう頼んだらたんまり補填できる。それでいいだろう?」
「いや、この際お前に全部任せることにしたお。ついでに四天王の1人はちょうど暇そうにしてたから猫の手を借りたいと思ったら一度あたってみるのも良さそうお」
わらび餅ノ介はいい情報を提供してくれてありがとうと身体をプルプルさせながら言っている。まあそれはいいんだけど......
改めて我は思った。わらび餅が喋っているという状況がほんと意味が分かんない。こんな奴が隊長やってて大丈夫なのかお。一回発破をかけて逆境に強いのか確かめる必要がありそうだ。
「ただし、失敗したらお前はクビだけどなお」
一瞬部屋がシーンと静まり返り、わらび餅ノ介はあからさまに狼狽しながら絞り出すような声で問いかけてきた。
「ああ......つまり俺に全責任を負わせるつもり?」
「そういうことだお」
そう答えると、わらび餅ノ介は突然身体中からきな粉がまるで汗のように流しはじめたではないか。
「いやいや、それは嘘だよベロベロバーと言う場面でしょ? アンタ正気か? 本当にわらび餅である俺にこんな面倒ごとをやらせるつもりなの?」
正気も何も我は今まで嘘をついたことはない! 一応わらび餅に物事を曲げない意思を表示しておくか。ていうか嘘だよベロベロバーってなに?
「そうだお! もう決定事項だお!」
「オイオイ......嫌ぁぁぁ! なんでわらび餅がこんな大役背負わされてんのぉぉぉ!? おかしいだろぉぉぉ!」
本性表したな。突然キレだし喚きちらいている。ていうか元々の一人称、私じゃなくて俺だったのかという驚きはわりかしどうでもよくて、今は......
「隊長がご乱心になられた!」
なんだろう......とりあえず帰りたい気分になってきたお。これ以上ここにいて、変にごねられたらたまったものじゃないと思い、我はさっさと会議を終わらせて帰ることにした。
「そんなわけで会議終了。我はひとまず帰還するお。いい報告待ってるお」
そう締めて帰ろうとしていたのだが、わらび餅ノ介が我の脚にしがみついて懇願してきたから無理矢理振り払いその場の空気はなんのその。我はさっさと帰路にたったのだった。
それにしてもあの生命体が脚にしがみついてきた時ヌチャという気色悪い音と共にヒンヤリしたんだが、あのわらび餅の身体は一体どうなってるのだろうか?
あとわらび餅のクセにわらび餅特有の粉かかってなかったのはツッコんでいいのか分からなかったのは我の中に留めておこう。
◇◇◇◇◇
次回に続く
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ひとまず四天王様の指示により帰還命令が出されてしまったのでひとまず我は領地へ帰らなきゃいけないお。
しかし、我はあの一行が気がかりだった。実力は大したことはなかったが、何かを持っていることは本能で察していたのだ。それになんでパレンラトス王国の王女がここにいるのかが理解不能なのである。ある意味ぶっ飛んでいる。
なので魔王軍モリヤミ地区の隊長と、何かの用事で魔王様から呼び出され、今担当場所に帰る途中だったというパレンラトス地区の隊長、ついでにそいつらの部下達を集め、秘密裏に会議を開くことにしたのだお。
「で? なんでぼくもここに呼び出されてるわけ? 魔王軍隊長格が3人ここに集結するほどってさどかし相当の案件なんだよね」
「モリヤミB支部、秩序のカジ。少し前にパレンラトス王国の辺境にあるパレンラトスC支部が我々とは無関係であるはずの領主共々冷城ユウキ一行に壊滅させられたという話をしたな。今から話すのはそれに関連した話だお」
「ほう......? 詳しく話してみたまえ」
心強い奴らだお。さっそく我は、例のユウキ達に関係を持っている疾風丸湊の簡単な詳細と、疾風丸一味と仲間であり侮れない力を持っていた盾のハルトとわけわからん顔ぶれである一味について話した。
こいつら......王女と希少価値のあるドラゴンの存在を言った瞬間目を輝かしてきやがって。金の亡者のクズ共が。そして先日我が盟友であるオークがハルト一行に倒されてしまったことまで話したのち本題に入る。
まあ単調直入に言うと、脅威になりうる存在は早くから叩くべきということと、我はもう自分の領地に戻らなくちゃいけなくなったから王女とあのドラゴンは貴様らにあげるということを言いに来たというわけだ。
「クソ! ぼくは魔王様からパシリをさせられてるから参戦できないぞ!」
「そんな! 我が領地を金の力で巨大化するチャンスなのに!
「君達、もう少し静かにしてくれないか?」
「なんでだよ四天王候補にしてモリヤミA支部隊長、わらび餅ノ介!」
「揺れるんだよ君達の声の振動で。気をつけてくれたまえ」
わらび餅ノ介。全身わらび餅で出来ていると本人直々に語っていたが、コイツの実態はよう分からんお。何より存在自体がふざけてるお。
それでも一応魔王様にモリヤミのNo.2を任されてるだけあって一定の実力はありそうだが、ミステリアスで未知数であるお。
「フフフ......安心したまえ。ここを守護している私がいるからには勝手なことはさせんよ」
でもグズグズしてても仕方ないから、もういっそのことわらび餅に全部押し付けておこうお。そうと決まれば話は早いお。
「とにかく落ち着きたまえ。それにあまりカットとなるなよアガレス。つまり、私の力とこの城が必要なわけだろう。必要物資なら四天王様から経費を落としてくれるよう頼んだらたんまり補填できる。それでいいだろう?」
「いや、この際お前に全部任せることにしたお。ついでに四天王の1人はちょうど暇そうにしてたから猫の手を借りたいと思ったら一度あたってみるのも良さそうお」
わらび餅ノ介はいい情報を提供してくれてありがとうと身体をプルプルさせながら言っている。まあそれはいいんだけど......
改めて我は思った。わらび餅が喋っているという状況がほんと意味が分かんない。こんな奴が隊長やってて大丈夫なのかお。一回発破をかけて逆境に強いのか確かめる必要がありそうだ。
「ただし、失敗したらお前はクビだけどなお」
一瞬部屋がシーンと静まり返り、わらび餅ノ介はあからさまに狼狽しながら絞り出すような声で問いかけてきた。
「ああ......つまり俺に全責任を負わせるつもり?」
「そういうことだお」
そう答えると、わらび餅ノ介は突然身体中からきな粉がまるで汗のように流しはじめたではないか。
「いやいや、それは嘘だよベロベロバーと言う場面でしょ? アンタ正気か? 本当にわらび餅である俺にこんな面倒ごとをやらせるつもりなの?」
正気も何も我は今まで嘘をついたことはない! 一応わらび餅に物事を曲げない意思を表示しておくか。ていうか嘘だよベロベロバーってなに?
「そうだお! もう決定事項だお!」
「オイオイ......嫌ぁぁぁ! なんでわらび餅がこんな大役背負わされてんのぉぉぉ!? おかしいだろぉぉぉ!」
本性表したな。突然キレだし喚きちらいている。ていうか元々の一人称、私じゃなくて俺だったのかという驚きはわりかしどうでもよくて、今は......
「隊長がご乱心になられた!」
なんだろう......とりあえず帰りたい気分になってきたお。これ以上ここにいて、変にごねられたらたまったものじゃないと思い、我はさっさと会議を終わらせて帰ることにした。
「そんなわけで会議終了。我はひとまず帰還するお。いい報告待ってるお」
そう締めて帰ろうとしていたのだが、わらび餅ノ介が我の脚にしがみついて懇願してきたから無理矢理振り払いその場の空気はなんのその。我はさっさと帰路にたったのだった。
それにしてもあの生命体が脚にしがみついてきた時ヌチャという気色悪い音と共にヒンヤリしたんだが、あのわらび餅の身体は一体どうなってるのだろうか?
あとわらび餅のクセにわらび餅特有の粉かかってなかったのはツッコんでいいのか分からなかったのは我の中に留めておこう。
◇◇◇◇◇
次回に続く
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