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第2章 ギルドで正式にパーティー結成!
2-6 王女(前)
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話は少しズレてしまうけど兎にも角にもユウキのことは置いておく。
今はさっきから頭を抱えているよつばに質問したいことが一つあるんだ。それはパーティーメンバー、いや国民代表として......
少なくとも俺が何か失敬な言動したところで今さらよつばには不敬罪に処されないだろうしね。
「その前に一つ質問いいか?」
「なんですの?」
「一国の王女、いわば責任者が旅をすると国の民衆が怒るんじゃないのか?」
よつばは慌てて手をブンブン振りながらこう弁明していた。違いますの、旅をしたかったのは本当ですし、宮廷生活が退屈だったのは変わりません。ですが......これだけでわざわざ危険な外に出る気は無かったのですと......
さらによつばはため息をつきながらこう続ける。
「私も王族の誇りとかはありますし民衆はどう思ってるかなんとなく分かりますわ。ですけど私にも特殊な事情があるんですの」
特殊な事情? ついでにそれも気になったので本人に聞いてみたら、王族や王国としての事情なんて知っちゃこっちゃないという感じでベラベラと話し始めた。
「単刀直入に言いますと政略結婚が嫌だったですの。だってその相手は勇者ユウキだったのです」
◇
今までの話を要約すると、よつばは勇者と結婚して国の権力を磐石にしたい思惑が見え隠れしている王様から勇者ユウキとの婚約を約束されていて、その反発心と結婚はまだ早いとか外の世界に行きたいやらと......
何か紙にでも書いとかないと、とてもじゃないがまとめきれないぐらいよつばはいろんな情報をベラベラと喋り続けていた。
てことはやっぱり......政略っていわば強制結婚ってやつか。確かにユウキ本人もそんなこと口走ってたし。
「政略結婚かぁ......しかもよりによってユウキと......お前は嫌なんだ」
「嫌だから今こうして逃げているのですわ!」
いったいどんなことをすればこんなに人に嫌われることができるのか......?
ていうかやっぱりよつばはユウキに逃げるためにここまで来たってこと? 半ば強制的に旅仲間に駆り出された俺はそのカモフラージュだったってことなのか!?
たしかにあいつから逃げたくなる気持ちもわからんでもないが......ならなぜ元仲間である俺を巻き込んだんだ?
はぁ......とため息を吐きながら今後について考えてみる。なんかもう四天王討伐とか旅とかどうでもよくなってきた。
そんなわけでよつばに『カモフラージュに使われただけの俺は潔く冒険者引退して静かに故郷で暮らさせてもらいます』と伝え、そして静かに暗く染まった空を眺めた。
さっきからよつばがごちゃごちゃ喋ってるけど、なんかもう萎えたしもう冒険者引退して実家に帰ろ......
こうして俺は幸せそうに眠っている2人を尻目にパレンラトス王国に帰るための身支度を始めていたのだけど、当のよつばが身体を引っ張るなどをして必死になって止めようとしている。
「待ちなさい! カモフラージュとかそんなこと思ったことはないですの!? 被害妄想もいい加減にしてほいしですの!?」
「そもそも俺はお前みたいに前向きになれないんだよ! 付き合ってられるか!」
「待って! 待ってほしいですの! あなたが抜けたらこれから防衛役は誰が補うんですの!」
あれ? 俺、必要とされてる......いやいやまさかね?
「嫌だ! そもそも守る側も辛いんだからな! とにかく俺は故郷に帰って静かに暮らす!」
「ヘタレ具合が悪化加速してますの!」
ん? ちょっと待てよ? このふざけたカモフラージュ事件を考えさえしなければさ今、この夜に男女2人だけが起きていると......
「フンッ!」
「グフゥ......」
そんな関係ないことを考え始めていたら急によつばに杖でどつかれた。ワ、脇腹ガァ......
あ、あの......焦ってるのは分かるけど、もうちょっと止め方考えよう? 普通に痛いです。
「いえいえ留まりなさい! たしかに12分の一ぐらいはあの勇者ユウキに逃げるため外に出たのもありますけど!? 残りは仲間達と旅に出るという勇者方の話を聞いて憧れを持ったりとか、あなたを誘ったのも幼馴染だし盾使いだから守ってくれたら嬉しいかなとか思ったり......とにかくあなたは必要な人材なんですのーー!」
何も言ってないのにめちゃくちゃ早口で必死に否定してる。もしかして俺の表情を見て割とマジで帰ろうとしてたのを察したのかな?
「わかってますわ。盾も立派な役割を持ってますの。それであなたは必要なんですの。そこのところわかってますの?」
「ええと......まあ大変さがわかってるならええんやけどな。うん」
そこまで必要とされてたら帰れなくなるからやめてくれというが今の本心なんだけど......
「第一パレンラトス王国に帰るためのお金や力はあなたには残ってますの?」
グッ......なんで金あんまり持ってないことがバレてんだよ!
言われなくても、今さらほぼ無一文で故郷に帰るなんて無謀だし、なんなら王女であるよつばを旅路に置いて帰ってみたりしたら、すぐに王女を置いてきた犯罪者として捕まって確実に国家反逆罪で処刑されてしまうだろう。
つまりだ......どのみち俺には選択肢が全く無い! ウウッ......急に来たホームシック。故郷に帰りたい......
◇
しばらくクヨクヨして落ち着いた俺はさっきの行動を静かに振り返ってみていた。
今思えばこの時点で離脱とかまんま裏切り行為になるじゃん。せっかくできた仲間兼友達を一気に失うことになるし、危うくセルフ追放を自ら選択することになってた。
それに故郷に帰ってきたところで......ね。
「いい加減メソメソするのやめるのですの! 一回頭冷やしなさいアイスストーム!」
「えええ!?」
マールがあられみたいな魔法を突然ぶっ放してきやがった! あのMオークに放ったのと同じやつ。てかちょっと待って!?
「お前正気か!? 俺が食らうのはまだしもこの洞窟内には無関係な奴らもいるんだぞ。ヘックションブルブルブル......少しは人の迷惑を考えろ!」
「うるさいですわね! あなたの心配するよりも私の心配をしてほしいの! 今更後悔するってあなたこそ正気ですの?」
「悪魔! 自己中! 魔法使い見習い! 氷イダッ!?」
頭に氷の塊が当たりながら思ったことがある。お前......本当におしとやかな王女なのかと。
だって、すっかり狂人思考になっているし......この旅で揉まれて随分と変わったな。肝が据わったというか......
「......スッ」
よつばがジト目で俺のことを見てくる......なんか、ウン......
「ええいもうあの時からもう引き返せなかったようだなクソが!」
分かったよこの盾でお前を、みんなを守ればいいんだろ! でもその前にもう何度目かわからない腹を括るわ......時間をください......
◇
それで......1時間ぐらい話がそれまくっちゃったが、本題のユウキの話にやっと入れる。まあまずは俺にとってユウキの印象を表してみると。
俺としては世間には完璧美少年の勇者とまかり通ってるのが意味わかんないのだけど。だって暴力常習犯の女垂らしなんだよアイツ。パーティーに在籍してた頃は指摘しなかったけど、今に思ってもおかしい奴らばっかだったなぁ......
そんな奴とよつばが強制結婚とかロクなことにならんと俺は思う。政治系に疎い俺が言うのはなんだけど。
ユウキは知らんけど当の本人は嫌だから旅に出たと言ってるし。ていうか最悪な事態になる前に王様と話をつけなかったんだろうか?
「私が反対しても王様であり父上でもあるおおば王には逆らえない。もし逆らったりしたら私はともかく慕ってくれている部下達にも迷惑をかけてしまう」
ならお前が外に出たらますますヤバいんじゃないかと思ったが、俺らが旅立つあの時、代理王含めて歓迎ムードだったなと。
実の子を旅に出すなんて王様が許すとは思えないし、アイツらは何か策を打ってたのかなと考え、俺は黙ってよつばの話を聞く。
「父上は暴君気質で気に入らない人々をすぐに処刑するし戦争好きなのですの。今回は父上の忠臣らを連れて戦争に向かった隙をついたわけですが......」
部下達が危険な目にあってないか心配なのか。ぶっちゃけよつばの完全なわがままでこうなったんだけど彼女なりに苦悩してるんだろうな。
「父上が私が旅に出てることに気づいてきている頃ですし、城内に残っている者になにしでかすのか......」
それでよつばはいっそのこと部下全員解雇という方法で罪を免れさせたかったけど結局大半の人々は残って帰りを待っていると。
普通だったら自分を優先するはずなのに、部下を心配をするとは......
やっぱりなんだかんだ人望が厚いんやなこの子。王女が旅立つのにほとんど反対の声が聞こえてこなかったのも納得できるかも。
それじゃ今までの話を要約するか。よつばはユウキと強制結婚させられるのが嫌だったから、父親にして暴君である王様に反抗する形で旅に出たと。
これは状況が状況だし、よつばは健気な子だしで、俺はできる限り役に立ちたいなって思う今日夜の頃。
けど、名誉も権力も実力も果てには勇者でもない陰の者である俺ができることってなんだろう。
◇◇◇◇◇
次回に続く
今はさっきから頭を抱えているよつばに質問したいことが一つあるんだ。それはパーティーメンバー、いや国民代表として......
少なくとも俺が何か失敬な言動したところで今さらよつばには不敬罪に処されないだろうしね。
「その前に一つ質問いいか?」
「なんですの?」
「一国の王女、いわば責任者が旅をすると国の民衆が怒るんじゃないのか?」
よつばは慌てて手をブンブン振りながらこう弁明していた。違いますの、旅をしたかったのは本当ですし、宮廷生活が退屈だったのは変わりません。ですが......これだけでわざわざ危険な外に出る気は無かったのですと......
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「単刀直入に言いますと政略結婚が嫌だったですの。だってその相手は勇者ユウキだったのです」
◇
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てことはやっぱり......政略っていわば強制結婚ってやつか。確かにユウキ本人もそんなこと口走ってたし。
「政略結婚かぁ......しかもよりによってユウキと......お前は嫌なんだ」
「嫌だから今こうして逃げているのですわ!」
いったいどんなことをすればこんなに人に嫌われることができるのか......?
ていうかやっぱりよつばはユウキに逃げるためにここまで来たってこと? 半ば強制的に旅仲間に駆り出された俺はそのカモフラージュだったってことなのか!?
たしかにあいつから逃げたくなる気持ちもわからんでもないが......ならなぜ元仲間である俺を巻き込んだんだ?
はぁ......とため息を吐きながら今後について考えてみる。なんかもう四天王討伐とか旅とかどうでもよくなってきた。
そんなわけでよつばに『カモフラージュに使われただけの俺は潔く冒険者引退して静かに故郷で暮らさせてもらいます』と伝え、そして静かに暗く染まった空を眺めた。
さっきからよつばがごちゃごちゃ喋ってるけど、なんかもう萎えたしもう冒険者引退して実家に帰ろ......
こうして俺は幸せそうに眠っている2人を尻目にパレンラトス王国に帰るための身支度を始めていたのだけど、当のよつばが身体を引っ張るなどをして必死になって止めようとしている。
「待ちなさい! カモフラージュとかそんなこと思ったことはないですの!? 被害妄想もいい加減にしてほいしですの!?」
「そもそも俺はお前みたいに前向きになれないんだよ! 付き合ってられるか!」
「待って! 待ってほしいですの! あなたが抜けたらこれから防衛役は誰が補うんですの!」
あれ? 俺、必要とされてる......いやいやまさかね?
「嫌だ! そもそも守る側も辛いんだからな! とにかく俺は故郷に帰って静かに暮らす!」
「ヘタレ具合が悪化加速してますの!」
ん? ちょっと待てよ? このふざけたカモフラージュ事件を考えさえしなければさ今、この夜に男女2人だけが起きていると......
「フンッ!」
「グフゥ......」
そんな関係ないことを考え始めていたら急によつばに杖でどつかれた。ワ、脇腹ガァ......
あ、あの......焦ってるのは分かるけど、もうちょっと止め方考えよう? 普通に痛いです。
「いえいえ留まりなさい! たしかに12分の一ぐらいはあの勇者ユウキに逃げるため外に出たのもありますけど!? 残りは仲間達と旅に出るという勇者方の話を聞いて憧れを持ったりとか、あなたを誘ったのも幼馴染だし盾使いだから守ってくれたら嬉しいかなとか思ったり......とにかくあなたは必要な人材なんですのーー!」
何も言ってないのにめちゃくちゃ早口で必死に否定してる。もしかして俺の表情を見て割とマジで帰ろうとしてたのを察したのかな?
「わかってますわ。盾も立派な役割を持ってますの。それであなたは必要なんですの。そこのところわかってますの?」
「ええと......まあ大変さがわかってるならええんやけどな。うん」
そこまで必要とされてたら帰れなくなるからやめてくれというが今の本心なんだけど......
「第一パレンラトス王国に帰るためのお金や力はあなたには残ってますの?」
グッ......なんで金あんまり持ってないことがバレてんだよ!
言われなくても、今さらほぼ無一文で故郷に帰るなんて無謀だし、なんなら王女であるよつばを旅路に置いて帰ってみたりしたら、すぐに王女を置いてきた犯罪者として捕まって確実に国家反逆罪で処刑されてしまうだろう。
つまりだ......どのみち俺には選択肢が全く無い! ウウッ......急に来たホームシック。故郷に帰りたい......
◇
しばらくクヨクヨして落ち着いた俺はさっきの行動を静かに振り返ってみていた。
今思えばこの時点で離脱とかまんま裏切り行為になるじゃん。せっかくできた仲間兼友達を一気に失うことになるし、危うくセルフ追放を自ら選択することになってた。
それに故郷に帰ってきたところで......ね。
「いい加減メソメソするのやめるのですの! 一回頭冷やしなさいアイスストーム!」
「えええ!?」
マールがあられみたいな魔法を突然ぶっ放してきやがった! あのMオークに放ったのと同じやつ。てかちょっと待って!?
「お前正気か!? 俺が食らうのはまだしもこの洞窟内には無関係な奴らもいるんだぞ。ヘックションブルブルブル......少しは人の迷惑を考えろ!」
「うるさいですわね! あなたの心配するよりも私の心配をしてほしいの! 今更後悔するってあなたこそ正気ですの?」
「悪魔! 自己中! 魔法使い見習い! 氷イダッ!?」
頭に氷の塊が当たりながら思ったことがある。お前......本当におしとやかな王女なのかと。
だって、すっかり狂人思考になっているし......この旅で揉まれて随分と変わったな。肝が据わったというか......
「......スッ」
よつばがジト目で俺のことを見てくる......なんか、ウン......
「ええいもうあの時からもう引き返せなかったようだなクソが!」
分かったよこの盾でお前を、みんなを守ればいいんだろ! でもその前にもう何度目かわからない腹を括るわ......時間をください......
◇
それで......1時間ぐらい話がそれまくっちゃったが、本題のユウキの話にやっと入れる。まあまずは俺にとってユウキの印象を表してみると。
俺としては世間には完璧美少年の勇者とまかり通ってるのが意味わかんないのだけど。だって暴力常習犯の女垂らしなんだよアイツ。パーティーに在籍してた頃は指摘しなかったけど、今に思ってもおかしい奴らばっかだったなぁ......
そんな奴とよつばが強制結婚とかロクなことにならんと俺は思う。政治系に疎い俺が言うのはなんだけど。
ユウキは知らんけど当の本人は嫌だから旅に出たと言ってるし。ていうか最悪な事態になる前に王様と話をつけなかったんだろうか?
「私が反対しても王様であり父上でもあるおおば王には逆らえない。もし逆らったりしたら私はともかく慕ってくれている部下達にも迷惑をかけてしまう」
ならお前が外に出たらますますヤバいんじゃないかと思ったが、俺らが旅立つあの時、代理王含めて歓迎ムードだったなと。
実の子を旅に出すなんて王様が許すとは思えないし、アイツらは何か策を打ってたのかなと考え、俺は黙ってよつばの話を聞く。
「父上は暴君気質で気に入らない人々をすぐに処刑するし戦争好きなのですの。今回は父上の忠臣らを連れて戦争に向かった隙をついたわけですが......」
部下達が危険な目にあってないか心配なのか。ぶっちゃけよつばの完全なわがままでこうなったんだけど彼女なりに苦悩してるんだろうな。
「父上が私が旅に出てることに気づいてきている頃ですし、城内に残っている者になにしでかすのか......」
それでよつばはいっそのこと部下全員解雇という方法で罪を免れさせたかったけど結局大半の人々は残って帰りを待っていると。
普通だったら自分を優先するはずなのに、部下を心配をするとは......
やっぱりなんだかんだ人望が厚いんやなこの子。王女が旅立つのにほとんど反対の声が聞こえてこなかったのも納得できるかも。
それじゃ今までの話を要約するか。よつばはユウキと強制結婚させられるのが嫌だったから、父親にして暴君である王様に反抗する形で旅に出たと。
これは状況が状況だし、よつばは健気な子だしで、俺はできる限り役に立ちたいなって思う今日夜の頃。
けど、名誉も権力も実力も果てには勇者でもない陰の者である俺ができることってなんだろう。
◇◇◇◇◇
次回に続く
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