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007☆私も倒して逃亡したいが本音です
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「ローガン、シャルムへ行った後はレ′スュクルリーに寄りますので帰りは遅くなると思います」
王都にあるクロレンス公爵邸の執事ローガンはとてもナイスミドルでアリシアとなった私の癒やしである。ちなみにローガンだけど老眼では無い……って寒っ。ああ、見た目は五歳だけど中身が中身だけに親父ギャグはやめておこうと少なからずダメージを負った心に私はそっと誓う。
「お嬢様、お嬢様はとても可愛らしく奥様譲りの妖精の如きお姿はそこに居られるだけで人目を引くので何卒、何卒お気をつけて下さい。サラ、くれぐれもお嬢様に危険が及ばぬように」
「お嬢様は一目見たら連れて帰りたくなる天使のような愛らしさですからね!このサラ命にかえましてもお嬢様を御守り致します!!!」
うぎゃあぅ!ローガンっ!!!些かバトルジャンキーちっくなサラにそんな事を言ってはいけませんっ!街に行くだけなのに、なんか横から空気を斬る音が聞こえて変な気合いを入れてるよ、とほほ。
でもね、実はこのザ・執事的なローガンこそサラを指先一つでダウンさせる強者だからね。私もそれくらい鍛えたいなと思いながら自分の小さい手の指先を見つめた。きっと鍛えたら道が開けると思うんだよね。
……そういえばあの歌、愛で空が落ちてくるって一体全体何の魔法かしら?それってこの世界なら再現できるかしら?
そして立ちはだかる敵を倒してその隙に私は逃亡するんだ!……あれ?なんか逃げられるイメージがまったくわかない上に、それどころかゾクリと背筋が冷たくなる。
お父様が雇う使用人は何故か戦えるから不思議。確かお母様の安全の為とか言ってたっけ?メイドは騎士爵とかの鍛えている娘さんで戦えるメイドさんだからな……毎日鍛錬も欠かさないちょっぴり脳筋メイドさんなの。
あ、もちろん子爵家とか伯爵家とかが多いけど、たまに侯爵家からも行儀見習い的な娘さんを受け入れてるみたい。そっちは美容というか社交界要員だからね。お母様の所は王妃殿下の所と二分するくらい行儀見習い先として人気らしい。そして常にそっちにアンテナ張ってるからかセンスとかやっぱり抜群なんだよね。
そういえば、前三回の時はローガンもサラも使用人の誰もいなかったな……あの叔父に解雇されたとかならあり得るか。それでナタリーやエマが買われてきて世話係になるんだった……
人間買うとかほんとクソだなあの叔父は。血の繋がりが無いことだけが救いかな。
閑話休題
「命にかえなくて良いし街にそんな危険なんて無いからっ!それにローガンもサラも大袈裟すぎます」
お父様の溺愛ぶりが使用人にも伝染し浸透して、日夜繰り広げられるこの集中砲火的な讃辞は身内びいきのお世辞として右から左に受け流す事にしている。
ヒロインちゃんでもあるまいし脇役も脇役で死ぬ運命で噛ませ犬的なアリシアがそんなに可愛いわけが無い。だって中身はアラサー+五歳。ヒロインちゃんならマジ天使だろうけどさ。
あぁ、どうせならヒロインちゃんと遭遇して愛でたい。萌えたい。こんな面白みも無い魔女みたいな色彩よりストロベリーブロンドに海のような瞳の可愛らしいヒロインと私の最推しアレンくん(攻略対象外)の並ぶ姿が見たい!!!ああ、和みたいっ!!!
そんな心の内が変なフラグになるとか、この時の私は幸いにもまだ知らなかった……
出掛けようと馬車に乗り込みかけると、轟音?ガラガラと馬が馬車を引く音と土煙を立て凄い勢いで豪奢なのに上品な造りの馬車がクロレンス公爵邸の門前を塞いだ。同時に私の顔は盛大に引き攣った。どうしてこのタイミング……
あっ、さっきのやつこの戦いが終わったら結婚するんだ的な死亡フラグだったわ、とガクリと這い蹲る寸前にあの私以外の人間を虜にする柔らかい声音が耳に届く。十三年後はこの声からバリトンボイスになってるんだよね、成長って摩訶不思議。
「もしかすると出掛ける所だった?」
馬車に乗り込もうとしているこの状況を見れば分かるだろうと降りてきたその人と目を合わせない様にカーテシーで答える。
「……殿下、ギルバート様、私はこれから予約が御座いますのでシャルムへ向かいますの(だからとっととお帰り下さい)」
「公式訪問では無いから礼は不要、それに私とシアの仲じゃないか。ほら、顔を見せて」
……この死んだ魚のような目のついた顔を見たいだと?何がしたいんですかね、ほんと。
それに何が礼は不用だ、それより突如訪問し過ぎ、貴族の訪問マナーはどうした完璧王太子よ!
それになんの仲だよ、ただの赤の他人でこちとら知り合いにも分類したくないんですけど。
てか、とっとと帰れよこんちくしょー。
なんで来るのかな?
お父様とお母様は何やら陛下に呼ばれてお城に出掛けたのは王太子殿下なら知っていると思うんですけど……
こっそりニヤニヤしながら私と王太子殿下のやり取りを見ているギルバート様、バレてるから、それ。
「あれ、シャルムってひと月前に新しく出来た魔導具専門店で既に予約も一年待ちじゃなかったかな?」
へぇ、ギルバート様お詳しいのね。流石未来の宰相様ですこと。なんなら嫌がらせでルクソール家に婚約申し込んだろか?
そうしたらアル様との婚約が流れるけど、将来この王太子殿下の側近と結婚したら王太子殿下との遭遇率がアップするのよね………………却・下・だ!
「へぇ、シャルムね。話があるしそのシャルムも見てみたいから私がアリシアを送ろう、いいかな?」
良いも何も強制ですよね、それ。
有無を言わせぬ王太子殿下の言葉にさっきから頭を下げたままのローガンにサラはもちろん使用人だし、私も反論なんて出来るわけない。
そして王家の紋の入った馬車に拉致られる私。あっこれ前世で聞いた事のあるドナドナが聞こえてくるよ……ついにストレスで幻聴まで聞こえてきた。ストレスフリーで余生を静かに生きたい。もう国外逃亡しかないかしら。
それにしてもいくら五歳でも私は公爵令嬢。本来なら付添いでサラを連れていないと醜聞にかかわると思うのに王太子殿下はそれを分かっている癖にその配慮は置き去りだ。アルフレッド様の婚約者候補(仮)だから良いとか思ってるのかしら、最悪。
「…………殿下」
「ウィリアム」
「王太子殿下!」
「ウィルで良いよ、シア」
ああ、まったく話が通じませんよ。
神童も真っ青な王太子殿下じゃああぁりませんでしたっけー?
立派な馬車なんだから座る場所はあるのに何故か殿下のお膝にちょこんと乗せられ、逃亡防止かウエストをホールドされている。しかも名前呼びや愛称呼びを強制………これはなんの拷問かしら。私のHPは既に残り少なくってよ。というより瀕死よ、瀕死。
しかしどんなバグよこれ?
……どの破滅ルートでも王太子殿下は必要以上に身内とも他人とも、そもそも人間と関わるなんて事していなかったと思う。
そう、この王太子殿下は得体がしれなくて気持ち悪い。なんか表面上は好意的なのがほんと吐きそう。……ここで盛大に吐いたらもう来ないかしら?でも不敬罪かしら、ちっ。
王妃様の助命嘆願をあのハイライトの無い無機質な死んだ目で一蹴して私も叔父と共に処刑する事を決定したのはこの人なのだから……。
私は決してあの日を忘れない。
私の首が落ちる瞬間も王位を継いだ殿下のハイライトの無い紫水晶の瞳は、なんの感情も籠もってなかった。
忘れたりなんかしない。私なんてこの世界に存在すらしていないとでも言いそうなあの冷たい瞳を——……
「…………」
誰が愛称なんかで呼ぶものですか……あの時私を塵をまるで屑籠に捨てるように処刑したこの人を親しみなんて込めて呼んだり出来るわけが無い。
いつも始まるのは十六歳で、既に両親は事故に見せかけて殺されているし、叔父がクロレンス公爵になっていて全てが手遅れの状態だった。
軟禁というかほぼ監禁状態で出来ることが何も無くてただただ破滅に向かうだけ。
今回何故か目覚めたのが赤ちゃんで……なんの羞恥プレイかと思ったけど、アリシア以外の前世だかの記憶も持っていたから対抗する手段や逃げる算段を初めてつけられるのに邪魔なんてされたくない。
怖いし恐ろしくて仕方無い。嫌い。大嫌い。
そんな人と誰が一緒にいたいと思うの?
お願いだから私をそっとしておいて、放っておいて欲しい。
王都にあるクロレンス公爵邸の執事ローガンはとてもナイスミドルでアリシアとなった私の癒やしである。ちなみにローガンだけど老眼では無い……って寒っ。ああ、見た目は五歳だけど中身が中身だけに親父ギャグはやめておこうと少なからずダメージを負った心に私はそっと誓う。
「お嬢様、お嬢様はとても可愛らしく奥様譲りの妖精の如きお姿はそこに居られるだけで人目を引くので何卒、何卒お気をつけて下さい。サラ、くれぐれもお嬢様に危険が及ばぬように」
「お嬢様は一目見たら連れて帰りたくなる天使のような愛らしさですからね!このサラ命にかえましてもお嬢様を御守り致します!!!」
うぎゃあぅ!ローガンっ!!!些かバトルジャンキーちっくなサラにそんな事を言ってはいけませんっ!街に行くだけなのに、なんか横から空気を斬る音が聞こえて変な気合いを入れてるよ、とほほ。
でもね、実はこのザ・執事的なローガンこそサラを指先一つでダウンさせる強者だからね。私もそれくらい鍛えたいなと思いながら自分の小さい手の指先を見つめた。きっと鍛えたら道が開けると思うんだよね。
……そういえばあの歌、愛で空が落ちてくるって一体全体何の魔法かしら?それってこの世界なら再現できるかしら?
そして立ちはだかる敵を倒してその隙に私は逃亡するんだ!……あれ?なんか逃げられるイメージがまったくわかない上に、それどころかゾクリと背筋が冷たくなる。
お父様が雇う使用人は何故か戦えるから不思議。確かお母様の安全の為とか言ってたっけ?メイドは騎士爵とかの鍛えている娘さんで戦えるメイドさんだからな……毎日鍛錬も欠かさないちょっぴり脳筋メイドさんなの。
あ、もちろん子爵家とか伯爵家とかが多いけど、たまに侯爵家からも行儀見習い的な娘さんを受け入れてるみたい。そっちは美容というか社交界要員だからね。お母様の所は王妃殿下の所と二分するくらい行儀見習い先として人気らしい。そして常にそっちにアンテナ張ってるからかセンスとかやっぱり抜群なんだよね。
そういえば、前三回の時はローガンもサラも使用人の誰もいなかったな……あの叔父に解雇されたとかならあり得るか。それでナタリーやエマが買われてきて世話係になるんだった……
人間買うとかほんとクソだなあの叔父は。血の繋がりが無いことだけが救いかな。
閑話休題
「命にかえなくて良いし街にそんな危険なんて無いからっ!それにローガンもサラも大袈裟すぎます」
お父様の溺愛ぶりが使用人にも伝染し浸透して、日夜繰り広げられるこの集中砲火的な讃辞は身内びいきのお世辞として右から左に受け流す事にしている。
ヒロインちゃんでもあるまいし脇役も脇役で死ぬ運命で噛ませ犬的なアリシアがそんなに可愛いわけが無い。だって中身はアラサー+五歳。ヒロインちゃんならマジ天使だろうけどさ。
あぁ、どうせならヒロインちゃんと遭遇して愛でたい。萌えたい。こんな面白みも無い魔女みたいな色彩よりストロベリーブロンドに海のような瞳の可愛らしいヒロインと私の最推しアレンくん(攻略対象外)の並ぶ姿が見たい!!!ああ、和みたいっ!!!
そんな心の内が変なフラグになるとか、この時の私は幸いにもまだ知らなかった……
出掛けようと馬車に乗り込みかけると、轟音?ガラガラと馬が馬車を引く音と土煙を立て凄い勢いで豪奢なのに上品な造りの馬車がクロレンス公爵邸の門前を塞いだ。同時に私の顔は盛大に引き攣った。どうしてこのタイミング……
あっ、さっきのやつこの戦いが終わったら結婚するんだ的な死亡フラグだったわ、とガクリと這い蹲る寸前にあの私以外の人間を虜にする柔らかい声音が耳に届く。十三年後はこの声からバリトンボイスになってるんだよね、成長って摩訶不思議。
「もしかすると出掛ける所だった?」
馬車に乗り込もうとしているこの状況を見れば分かるだろうと降りてきたその人と目を合わせない様にカーテシーで答える。
「……殿下、ギルバート様、私はこれから予約が御座いますのでシャルムへ向かいますの(だからとっととお帰り下さい)」
「公式訪問では無いから礼は不要、それに私とシアの仲じゃないか。ほら、顔を見せて」
……この死んだ魚のような目のついた顔を見たいだと?何がしたいんですかね、ほんと。
それに何が礼は不用だ、それより突如訪問し過ぎ、貴族の訪問マナーはどうした完璧王太子よ!
それになんの仲だよ、ただの赤の他人でこちとら知り合いにも分類したくないんですけど。
てか、とっとと帰れよこんちくしょー。
なんで来るのかな?
お父様とお母様は何やら陛下に呼ばれてお城に出掛けたのは王太子殿下なら知っていると思うんですけど……
こっそりニヤニヤしながら私と王太子殿下のやり取りを見ているギルバート様、バレてるから、それ。
「あれ、シャルムってひと月前に新しく出来た魔導具専門店で既に予約も一年待ちじゃなかったかな?」
へぇ、ギルバート様お詳しいのね。流石未来の宰相様ですこと。なんなら嫌がらせでルクソール家に婚約申し込んだろか?
そうしたらアル様との婚約が流れるけど、将来この王太子殿下の側近と結婚したら王太子殿下との遭遇率がアップするのよね………………却・下・だ!
「へぇ、シャルムね。話があるしそのシャルムも見てみたいから私がアリシアを送ろう、いいかな?」
良いも何も強制ですよね、それ。
有無を言わせぬ王太子殿下の言葉にさっきから頭を下げたままのローガンにサラはもちろん使用人だし、私も反論なんて出来るわけない。
そして王家の紋の入った馬車に拉致られる私。あっこれ前世で聞いた事のあるドナドナが聞こえてくるよ……ついにストレスで幻聴まで聞こえてきた。ストレスフリーで余生を静かに生きたい。もう国外逃亡しかないかしら。
それにしてもいくら五歳でも私は公爵令嬢。本来なら付添いでサラを連れていないと醜聞にかかわると思うのに王太子殿下はそれを分かっている癖にその配慮は置き去りだ。アルフレッド様の婚約者候補(仮)だから良いとか思ってるのかしら、最悪。
「…………殿下」
「ウィリアム」
「王太子殿下!」
「ウィルで良いよ、シア」
ああ、まったく話が通じませんよ。
神童も真っ青な王太子殿下じゃああぁりませんでしたっけー?
立派な馬車なんだから座る場所はあるのに何故か殿下のお膝にちょこんと乗せられ、逃亡防止かウエストをホールドされている。しかも名前呼びや愛称呼びを強制………これはなんの拷問かしら。私のHPは既に残り少なくってよ。というより瀕死よ、瀕死。
しかしどんなバグよこれ?
……どの破滅ルートでも王太子殿下は必要以上に身内とも他人とも、そもそも人間と関わるなんて事していなかったと思う。
そう、この王太子殿下は得体がしれなくて気持ち悪い。なんか表面上は好意的なのがほんと吐きそう。……ここで盛大に吐いたらもう来ないかしら?でも不敬罪かしら、ちっ。
王妃様の助命嘆願をあのハイライトの無い無機質な死んだ目で一蹴して私も叔父と共に処刑する事を決定したのはこの人なのだから……。
私は決してあの日を忘れない。
私の首が落ちる瞬間も王位を継いだ殿下のハイライトの無い紫水晶の瞳は、なんの感情も籠もってなかった。
忘れたりなんかしない。私なんてこの世界に存在すらしていないとでも言いそうなあの冷たい瞳を——……
「…………」
誰が愛称なんかで呼ぶものですか……あの時私を塵をまるで屑籠に捨てるように処刑したこの人を親しみなんて込めて呼んだり出来るわけが無い。
いつも始まるのは十六歳で、既に両親は事故に見せかけて殺されているし、叔父がクロレンス公爵になっていて全てが手遅れの状態だった。
軟禁というかほぼ監禁状態で出来ることが何も無くてただただ破滅に向かうだけ。
今回何故か目覚めたのが赤ちゃんで……なんの羞恥プレイかと思ったけど、アリシア以外の前世だかの記憶も持っていたから対抗する手段や逃げる算段を初めてつけられるのに邪魔なんてされたくない。
怖いし恐ろしくて仕方無い。嫌い。大嫌い。
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