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第二章 専属メイド兼、庭師!?
002 マナーと競争心
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窓辺に置かれた丸テーブルに、セシルは着席させられていた。
左に視線を送れば荒れた庭が目に入る。そして前に視線を戻すと、豪華な朝食と向かいに座る陰鬱とした表情のアルベリクの姿がある。
割れたカップについては、「次から気を付けろ」の一言で片付けられ、それ以上お咎めはなかった。
しかしセシルの頭の中には、もうカップのことなど微塵も残っていない。
甘い香りを漂わせる、目の前の美味しそうなフレンチトーストの事でいっぱいだった。
食べたい。出来立ての今、すぐに食べたい。
でも、アルベリクはお世辞にも美しいとは言えない荒れた庭をずっと眺めたままだ。彼が食べ終わらなければ、セシルは食べられないのに。
そんなセシルに、メアリがにっこりと微笑みかけた。
「アル様。朝食の準備が整いました。セシルも食べてね」
「えっ。今でしょうか? 私はメイドですし……」
「ちっ。お前のどこがメイドだ。卵もろくに割れない癖に、ティーセットは割っていたな」
「そ、それは……」
「セシル。アル様はね。誰かが見ていないと朝食を疎かにしてしまうの。でもね、ただ見られているだけでは落ち着かないと仰って」
「これも使用人教育の一環だ。婆や。セシルにテーブルマナーを教えてやれ。ハムも切れない者に教えるのは難しいだろうがな」
「アル様ったら。セシルのこと、よく見てらっしゃるのですね」
「なっ……」
アルベリクはメアリの一言に眉根を釣り上げると、皿へ視線を落とし黙々と食事を進めた。
「さぁ。セシル。私の自慢のフレンチトーストなのよ。今日はマナーは気にしなくていいから、ゆっくりといただいて?」
アルベリクはセシルの方を見向きもしないが、嫌みばかり言う彼を前に、セシルは朝食に手を出せないでいると、メアリはコソッとセシルに耳打ちをした。
「セシルのだけ、蜂蜜たっぷりかけたのよ」
「えっ。……い、いただきます。──お、美味しい!」
口の中でとろけるトーストに、甘い蜂蜜。メアリの料理は今まで食べたものの中で一番美味しい。
「あら。喜んで貰えて良かった。セシル、ナイフとフォーク上手に使えるのね」
「あ。ありがとうございます」
セシルはそっとナイフとフォークをテーブルに置いた。
テーブルマナーは聖女の時、アルベリクに教えて貰った。聖女らしく人々の見本になるようにと、耳にタコが出来るほど言われたものだ。
アルベリクは意外そうな顔でセシルを見据え、目が合うと視線をそらした。アルベリクに教えてもらったなど馬鹿げたことは言えるはずもないが、セシルは少しだけ自慢気に胸を張った。
「そうだわ。セシル。昨日はよく眠れたかしら? 倒れたセシルを、アル様がお部屋に運んで下さったのよ」
「ば、婆や。それはっ……」
アルベリクが動揺して声を上げ、セシルと目が合うとキッと睨み付けて、また窓の外へと視線を外した。
心なしか顔が赤いような気もする。怒っているというより、恥ずかしがっている様に見えた。
ふとメアリに目を向けると、何やらセシルに目配せしている。多分、お礼を言わせたいのだ。セシルとアルベリクの関係を少しでも良好なものにしたいのだろう。
セシルとしても、それは悪いことではない。
「アルベリク様。ありがとうございました」
「っ。……そんな事より。さったと食べろ。食事を疎かにするから、箒のように粗末な体つきなんだ」
「へ? ほ、箒だなんて……」
セシルはそう言うと悔しさのあまり朝食をがつがつと頬ばった。
やっぱりこの人は最低だ。たくさん食べて早く成長して、アルベリクを見返してやると、セシルは心に誓うのだった。
◇◇
ファビウス家の屋敷はとにかく広い。屋敷の掃除はレクトに教えて貰うことになった。長い廊下で二人分のモップを持ち、レクトはセシルを睨んで立っている。
「ぼさっとしてないで、これで廊下を磨けよ」
「分かってるわ」
レクトから雑にモップを取り、セシルはレクトの真似をしてモップがけを始めた。教会では廊下の雑巾がけが日課であったが、モップは初めて使う。水を含んだモップは重く、柄が長くて扱いが難しい。
「あっ。お前後ろ!?」
「きゃぁっ」
セシルの背後で花瓶が割れる音がすると同時に、レクトが手に持ったモップを震わせ赤い顔で叫んだ。
「おいっ。お前……。モップは棒が長いんだからな!」
「ご、ごめんなさいっ」
その後も、モップが扱いきれずに廊下に飾られていた花瓶や壺を落として割ってしまった。その度にレクトは顔を真っ赤にして怒り、文句を言いながらも後片付けは全て請け負ってくれた。
そしてまたセシルが花瓶の近くを掃除していると、レクトは急にセシルからモップを取り上げた。
「おいおい。花瓶の近くは自重しろ。――いや。もうモップは使うな。お前にはこのボロ雑巾の方がお似合いだ!」
「雑巾でいいの!? 私、雑巾がけなら得意よ!」
雑巾を受け取ると、急に表情を明るくさせたセシルにレクトは面食らうが、すぐにその頬を緩ませた。
「ほほぅ。言いやがったな?」
◇◇
屋敷内で一番長い廊下の端に、セシルは雑巾、レクトはモップを構えて位置についた。
「いいか。先に端まで着いた方の勝ちだからな!?」
「分かってるわよ。私が勝ったら、お前じゃなくて名前で呼んでよね」
「じゃあ、お前は俺の事をレクト様と呼べよな」
「いいわ。──位置について」
「よーい」
「「どん!!」」
セシルは床を蹴り好調にスタートした。
セシルの脚力は教会で十分に鍛えられている。
あんな棒に負けるわけがない。
そう思っていたのだが、すぐ横にモップの気配を感じた。
負けてたまるか。レクトに認めてもらう大チャンスなのだから。セシルが更に足に力を込めた時、隣のレクトが気まずそうに声をあげた。
「やべっ」
どうやらレクトには不具合が生じたようだ。横目で確認するが、レクトの姿は視界に捉えることが出来なかった。
これは勝てる。セシルがそう確信した時――。
「きゃぁっ……」
セシルは何かに衝突して頭から突っ込んでしまった。
壁よりも柔らかい何かにぶつかり、恐る恐る瞳を開くと、男物の黒いブーツが見えた。それから、威圧的な視線を頭上から感じた。
「何をしているのだ?」
左に視線を送れば荒れた庭が目に入る。そして前に視線を戻すと、豪華な朝食と向かいに座る陰鬱とした表情のアルベリクの姿がある。
割れたカップについては、「次から気を付けろ」の一言で片付けられ、それ以上お咎めはなかった。
しかしセシルの頭の中には、もうカップのことなど微塵も残っていない。
甘い香りを漂わせる、目の前の美味しそうなフレンチトーストの事でいっぱいだった。
食べたい。出来立ての今、すぐに食べたい。
でも、アルベリクはお世辞にも美しいとは言えない荒れた庭をずっと眺めたままだ。彼が食べ終わらなければ、セシルは食べられないのに。
そんなセシルに、メアリがにっこりと微笑みかけた。
「アル様。朝食の準備が整いました。セシルも食べてね」
「えっ。今でしょうか? 私はメイドですし……」
「ちっ。お前のどこがメイドだ。卵もろくに割れない癖に、ティーセットは割っていたな」
「そ、それは……」
「セシル。アル様はね。誰かが見ていないと朝食を疎かにしてしまうの。でもね、ただ見られているだけでは落ち着かないと仰って」
「これも使用人教育の一環だ。婆や。セシルにテーブルマナーを教えてやれ。ハムも切れない者に教えるのは難しいだろうがな」
「アル様ったら。セシルのこと、よく見てらっしゃるのですね」
「なっ……」
アルベリクはメアリの一言に眉根を釣り上げると、皿へ視線を落とし黙々と食事を進めた。
「さぁ。セシル。私の自慢のフレンチトーストなのよ。今日はマナーは気にしなくていいから、ゆっくりといただいて?」
アルベリクはセシルの方を見向きもしないが、嫌みばかり言う彼を前に、セシルは朝食に手を出せないでいると、メアリはコソッとセシルに耳打ちをした。
「セシルのだけ、蜂蜜たっぷりかけたのよ」
「えっ。……い、いただきます。──お、美味しい!」
口の中でとろけるトーストに、甘い蜂蜜。メアリの料理は今まで食べたものの中で一番美味しい。
「あら。喜んで貰えて良かった。セシル、ナイフとフォーク上手に使えるのね」
「あ。ありがとうございます」
セシルはそっとナイフとフォークをテーブルに置いた。
テーブルマナーは聖女の時、アルベリクに教えて貰った。聖女らしく人々の見本になるようにと、耳にタコが出来るほど言われたものだ。
アルベリクは意外そうな顔でセシルを見据え、目が合うと視線をそらした。アルベリクに教えてもらったなど馬鹿げたことは言えるはずもないが、セシルは少しだけ自慢気に胸を張った。
「そうだわ。セシル。昨日はよく眠れたかしら? 倒れたセシルを、アル様がお部屋に運んで下さったのよ」
「ば、婆や。それはっ……」
アルベリクが動揺して声を上げ、セシルと目が合うとキッと睨み付けて、また窓の外へと視線を外した。
心なしか顔が赤いような気もする。怒っているというより、恥ずかしがっている様に見えた。
ふとメアリに目を向けると、何やらセシルに目配せしている。多分、お礼を言わせたいのだ。セシルとアルベリクの関係を少しでも良好なものにしたいのだろう。
セシルとしても、それは悪いことではない。
「アルベリク様。ありがとうございました」
「っ。……そんな事より。さったと食べろ。食事を疎かにするから、箒のように粗末な体つきなんだ」
「へ? ほ、箒だなんて……」
セシルはそう言うと悔しさのあまり朝食をがつがつと頬ばった。
やっぱりこの人は最低だ。たくさん食べて早く成長して、アルベリクを見返してやると、セシルは心に誓うのだった。
◇◇
ファビウス家の屋敷はとにかく広い。屋敷の掃除はレクトに教えて貰うことになった。長い廊下で二人分のモップを持ち、レクトはセシルを睨んで立っている。
「ぼさっとしてないで、これで廊下を磨けよ」
「分かってるわ」
レクトから雑にモップを取り、セシルはレクトの真似をしてモップがけを始めた。教会では廊下の雑巾がけが日課であったが、モップは初めて使う。水を含んだモップは重く、柄が長くて扱いが難しい。
「あっ。お前後ろ!?」
「きゃぁっ」
セシルの背後で花瓶が割れる音がすると同時に、レクトが手に持ったモップを震わせ赤い顔で叫んだ。
「おいっ。お前……。モップは棒が長いんだからな!」
「ご、ごめんなさいっ」
その後も、モップが扱いきれずに廊下に飾られていた花瓶や壺を落として割ってしまった。その度にレクトは顔を真っ赤にして怒り、文句を言いながらも後片付けは全て請け負ってくれた。
そしてまたセシルが花瓶の近くを掃除していると、レクトは急にセシルからモップを取り上げた。
「おいおい。花瓶の近くは自重しろ。――いや。もうモップは使うな。お前にはこのボロ雑巾の方がお似合いだ!」
「雑巾でいいの!? 私、雑巾がけなら得意よ!」
雑巾を受け取ると、急に表情を明るくさせたセシルにレクトは面食らうが、すぐにその頬を緩ませた。
「ほほぅ。言いやがったな?」
◇◇
屋敷内で一番長い廊下の端に、セシルは雑巾、レクトはモップを構えて位置についた。
「いいか。先に端まで着いた方の勝ちだからな!?」
「分かってるわよ。私が勝ったら、お前じゃなくて名前で呼んでよね」
「じゃあ、お前は俺の事をレクト様と呼べよな」
「いいわ。──位置について」
「よーい」
「「どん!!」」
セシルは床を蹴り好調にスタートした。
セシルの脚力は教会で十分に鍛えられている。
あんな棒に負けるわけがない。
そう思っていたのだが、すぐ横にモップの気配を感じた。
負けてたまるか。レクトに認めてもらう大チャンスなのだから。セシルが更に足に力を込めた時、隣のレクトが気まずそうに声をあげた。
「やべっ」
どうやらレクトには不具合が生じたようだ。横目で確認するが、レクトの姿は視界に捉えることが出来なかった。
これは勝てる。セシルがそう確信した時――。
「きゃぁっ……」
セシルは何かに衝突して頭から突っ込んでしまった。
壁よりも柔らかい何かにぶつかり、恐る恐る瞳を開くと、男物の黒いブーツが見えた。それから、威圧的な視線を頭上から感じた。
「何をしているのだ?」
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