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救出作戦
裕太戦 12
しおりを挟むが一方で次第に打ち出す一撃の度に裕太の腕からはブチブチと肉
が健が切れる音の回数が増えていった、次第に打つ腕が上がらなく
なる裕太ではあったが、その不利を利に変える攻撃は相手から見れ
ば視覚外とも思える下からの攻撃に変わる、その身長の差が生む互
いの優位性に特化した動き、人間も下からの攻撃には不慣れだ、戦
いは均等性のある幅には対応力はあるがそれ以外には意外と脆い。
裕太『腕が……上がらなくなってきた、限界は超えてるのはわかっ
てる、だけど僕は今ここで打つのをやめる訳にはいかない、僕自身
の為、仲間の為』
『そして……そして君のために!』
闘う相手のみに全てが注がれた世界はやがて究極の別次元の感覚
が目覚め始めた。
ーーーそしてついにその時は来たーーー
双方が感じていた脳で感じる理性の他に次第に侵食していく感情
はそことは遠く離れた感情だった、それこそが裕太の特性。
ーー『共感性』ーー
互いが感じてるもの、それは共感性であった、互いが互いを求め
そこには妥協など存在しない、双方が互いのみを見、感じ、通じ合
う、そこには命と命が魂で繋がり1人では昇華し切れない世界、民
族種、肌の色、考え方、理想、主義、惑星等を超えた命の繋がり、
真っ向から互いだけを向き合うからこそ繋がる世界、そして新たな
力だった……
彼は仲間から『縁の下の力持ち』的な呼ばれ方をよくされていた
主人公ではない、常に仲間を意識しその力となるべく尽力する姿は
他人から見れば地味かも知れない、だが以前誠が言っていた様に、
それは強く仲間を繋ぐ接着剤の様なものだった、彼が居たから仲間
は遺憾無く力を発揮し彼がいつも支えてくれるから皆は心が安らい
だ、リーダーは晴であったが常に仲間という縁の中心の座している
のは彼だっただろう、誰も見ていない所で尽力できる彼の存在は信
頼を超えた感情を仲間は持っていただろう、表舞台に輝く人の影に
裏で輝く光があるからこそ影は生まれ光は刺す、それを気付けるか
それを行動にできるか……それが人の信用を得る唯一の方法ではな
かろうか、あたかも仲間を原子としその中心に原子核の周りに電子
がいる様に、仲間は常に誰もが原子核になりその周りにいる電子と
役割を交代し、全てを構成していく、仲間は個性があり陽子、中性
子の様に個性が一つのグループを構成する、それは全ての物質等の
基礎となる事、それは様々な形を変え水になれば個体にもなり金に
もなれば惑星にもなる、その姿は実は自然であり全ての基礎となり
協賛する仲間が化学反応を起こし全ての奇跡すら普通なのである。
そしてそこに付随する力が連鎖する。
ーー個は個を越えられない、個は交わることにより個を越える、他
人は良くもあれ悪くもあれ壁となりまたバネとなるーー
わかりやすく言うと物体は共鳴振動の中に存在する、振動は同じ
波長が重なり合うと他の繋がった、例えば長さの異なる物ならば一
つに繋がろうともその揺れる波長が違うため同じ揺れ方はしない、
そして心に波長、脳にも波長があるようにピタリとあった彼等の戦
いの中で共鳴した感情は互いを心で体で同化し他のである、グリマ
ンが見せた戦いの中での純粋なる相手への情熱と裕太のもつ相手を
思いやる力の受け手側が合致したのである、だがそれだけでは完全
なる共感性は生まれない、それは電話の様に互いが通じ合えど片方
だけの受け手側であるトランシーバーの様なものだ、だが裕太もま
た生きてきた人生の中で全力を出せない、いや出すことを自ら封じ
た己でかけた、いやかけさざるを得ない状況もあり複雑な感情が生
み出した呪われた力と言っていい物を解放したことに他ならない、
双方が送信者側となりまた相手を純粋に受け入れる行為は完全なる
波長を生み出し共感性として成り立ったのだ。
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