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evil

クリス31 ラル

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蜥蜴が狂った様に激しく体をくねらせ
脱出をはかる、身体から滲み出る粘液は
その身を掴む手から少しずつ剥がしていった
だが出れそうになったその身を前にクリスの乗る
搭乗型の指が微かに動いた……

蜥蜴の奇声が階上からも聞こえた時、体から血飛沫
を噴き出しながら搭乗型の左手が
蜥蜴の身体を押さえ込む様に覆ったのだった。

蜥蜴「しつこいしつこいしつこい!」
クリス「……残念だったな」

力無く答えるクリスだった、搭乗型の左肩は脱臼
握る力は格段と落ちていた……
更にクリス自身の体にも損傷は大きく、
喉の気管に吐血した血が激しく咳を誘った。

「まだ……まだ遊ぼうぜ?エンディングに落下の
結末じゃお前も納得できねぇ……」

「ゲホゲホ……」

「だろ?」

メキメキと音を立て搭乗型は蜥蜴を掴みながらも
立つ、血飛沫だけでなくブチブチとそこら中の
健や筋肉が弾ける様な音を立てる搭乗型ゾンビ
ゆっくりと一歩、そして一歩、大事な何かを運ぶ
様に慎重に、力が抜けて行くその両腕の力を
カバーする様に抱き抱える、それは赤子を
抱き抱えるかの様にイルガ達からは見えた。
ゆっくりと時には片膝を崩し倒れながらも
武器庫に足を向かわせていた。

蜥蜴「離せぇぇえ!」
奇声を発しながら掴む腕や肩に噛みつき肉を
引きちぎるも決して力を緩める事はないクリス。
その痛みは搭乗型の神経を通じクリスにも伝わる。

何度も何度も噛みつき肉を抉り地面へと吐き捨てる
悪鬼羅刹の如くその姿はやはりゾンビであった。

ドアに到着しドロアが遠隔操作で開けると
その大きな巨軀の体は役目を終えた事をまるで
理解したかの様に地面へと這いつくばった……
だがしっかりと蜥蜴を両腕に掴みながら……

最早、搭乗するゾンビの視力もそれを操縦する
クリスの目も霞む中、配電板を優しくなでる様に
彼は呟く。

クリス「……ありがとな、お前が居なきゃ此処まで
来れなかった、後は俺に任せてくれ」

力の入ら無い自身の体に鞭打ち、背中の防御板を
懸命にナイフで切る、ガコンと大きな音を立て
無骨な防御板は支えのロープが切れ地面へと
けたたましい音を辺りに響かせ転がり落ちて行く
粘液に囲まれた搭乗型ゾンビからやがて手が出て
息も絶え絶えに力無い彼は這いずるように
其処から出てきたのだった。

クリス「ゲホッ」

吐血するクリス
「俺もちと血を吐きすぎたか……
視界が……ボケて見えるな、
何処だパワーアーマーは……」

這う彼の前にドロアの指示したパワーアーマーが
ぼやけた視界に入るとそれに向かうクリス、
だがその背後には蜥蜴が狂った様にもがき、
今にも手から脱出する様に見えた、
気が狂った様に暴れる蜥蜴の姿はまさに悪魔の様
それを見たクリスも急ぐが身体が言う事をきかない
それでもシルブァ達の意思を無駄にしたくない
彼は懸命に目的の搭乗機に近づいて行く。

だが蜥蜴の視界にもパワーアーマーが入った。

蜥蜴「お前の目的はソレか!そんなもので
何をする気かは知らぬがさせん!させてやるものか
仮にお前が先にあるパワーアーマーに
乗り込んだとて私に勝てるとでも思っておるのか!
諦めろ無駄な事だよ!坊や!」

蜥蜴の言う事は真実である、パワーアーマーは
機械式、パワーはあっても反応速度及び、
その動きは搭乗型ゾンビに比べ格段に全てが
劣っていると言えた。

スピード重視の蜥蜴の反応速度に追いつく訳は無く
金属片の出せる蜥蜴にとって機械等、敵で無かった
敵と見なす所か、それを無視し地上に向かう事も
出来る蜥蜴の不安要素は何を目的にクリスは
ソレ目指して乗ろうとするのか?
そこが蜥蜴のクリスに対する恐怖でもあった。

階上で2人の様子を見ていたイルガ達の背後から
隔壁のドアが開く音が聞こえた。
イルガ「今の内にお前達は外へ出ろ、
蜥蜴があの手を離れれば教授は出口を閉めるぞ」

黒兵「お前達は……て
まさか!隊長は行かないのですか?」

凛とした顔で階下を見続けるイルガ、腕に握られた
銃をノールックでチェックしていた。
イルガ「借りは作らん、奴は俺達を救いにきた
俺は何も出来ずとも奴を見届ける義務がある」

地獄の様なこの環境から脱出出来るチャンス等
これを逃しては無いと思えた現状にラルは
彼の行動に理解が出来無い、言葉を荒げ攻める様に
イルガに言い放つ。

ラル「は?義務だとか責務、任務、人情、邪魔な
ものばかり背負ってんな!くだらねぇ、俺は行くぜ
俺達は此処から抜ければ今後関わる事も
ねぇってのによ、
一時的な感情で長い人生終わらせようとするなんざ
お前ら自殺志願者か?まぁ好きにすればいいさ
クリスが血だらけで切り刻まれんのでも見て仲良く
凍り漬けでもなってな」

そっとイルガの肩に手を置く黒兵
黒兵「彼の言う事ももっともです……
我々が此処にいても、もう出来る事は何も
ありませんよ、出ましょう隊長」

イルガ「俺はこうやって生きてきた……
任務の先に平和があればこその幸せを願って
我が子へと続くその道を守る為に」

黒兵「なら隊長が生きて帰ることこそが
お子さんのためではありませんか!力ずくでも
一緒に行ってもらいますよ、……かっ勝てるとは
思いませんが……」

イルガ「今、俺が奴を置いて此処を去れば
私は……子供の前で笑えないんだよ
笑えたとしてもそれは嘘の笑いなのだよ
そしてそれは親としてもうアイツに接してやれない
と言うことなんだ」

「ソレにな……人は1人では戦えなものだ……
誰かが側に居てやる事自体が奴に力を与える
奴はそう言うタイプだ」

黒兵「……」
黒兵「解りました、では私も残ります」

ラル「あ?何言ってんだ!お前らが出なきゃ俺の
褒賞はどうなるんだ!ふざけんな!今まで命かけて
此処まで来た!善意や悪意など関係ねぇ!
その結果がこれだと?ふざけんじゃねぇ」

リュックをラルに投げるイルガ

イルガ「それを外にいる兵に渡せ、外部が
空いている今、連絡はもう取っておいた、お前の
褒賞及び犯罪歴抹消は保障される、
そのリュックを渡した時点でな、
詳しい経緯は聞かれるだろうが、ありのまま話せ」

ラル「……そうかよ」
「ならいいがな、俺はもう出るぜ、
本当にいいんだな」

そしてラルは扉の外へと無事脱出を
果たしたのだった。

ラルは今まで1人で戦って来た、仲間など緊迫した
状況に陥れば人は我が身可愛さに裏切る、ソレは
彼自身にも言えた、そしてソレがいつしか普通の
感覚に陥る、ソレの何がいけない?
我が身が滅びればそれは全て無になる。
いい奴程早く逝く、それは人間社会では
今や常識とも言える。

だが彼の行動の中にも情はあった、
それは他人から見れば薄情に見えるモノばかり
だったかも知れない、だがそれは人の勝手な主観の
問題であり、真意に込められたものは彼自身すら
気付いてないものかも知れないくらい
小さなものだったとしてもだ。

外に出たラルの前に複数の兵が一斉に銃を向ける、

兵「検査が済むまで動くな」
衛生服に身を纏った男達数人がラルの体をくまなく
調べ上げた、血液をも採取し何か検査キットの様な
モノに血液を入れる。

数分で検査は終わり指揮官らしき人物が
ラルの前に立った、小綺麗な軍服を纏い顔色の
少し悪そうな男である。

指揮官「それだな、その荷物を置いて立ち去れ
イルガから内情は聞いている、お前1人か」

ラル「あぁ馬鹿な奴らは中にまだいるぜ、
みんな仲良く友情ごっこを楽しんでるだろうぜ」

指揮官は少し下を向き笑っている様にも見えた。

指揮官「そうか、まだ生きているとは……
しぶとい奴だ、昔っからそだ。
だがそれも終わりだな……」

ラルの目にはイルガの無事を安否するどころか
細く微笑むこの男に嫌悪感を感じる。

「お前も中で苦労しただろう?お前が此処から
出てこれたのは奴を見限ったから……だな」
細く爬虫類を思わせる目でラルの顔を下から
覗き込む様に頷きながら見る指揮官、

ラル「……」
「そうだな」

指揮官「お前は私と同類の様だな、しかしそれが
こうして任務を全うした結果に繋がっている」

ラル「あぁそうだな」

その会話に割って入った1人の兵が口を挟んできた
中に居るイルガの元部下の1人である、
時間の無いと思われる中の仲間の心配が募り
指揮官に言葉を伝えた。

兵「指揮官、中にいる彼等の救助に向かわなくて
いいのですか?」

指揮官「あ?何故?資料は此処にあると言うのに
それに軍本部は内部調査奪還、実験体が外へ出る
可能性がある場合、この場での排除が指令だ、
救助活動の命令は来てはいない」

兵「なら、本部に連絡し救助の要請を打診して
いただけませんか」

指揮官「お前は馬鹿か?こういった際、人員を
減らす訳にはいかない、イルガも過去
そうやって見殺しにして来たのだよ」

兵「……」
「私も過去イルガ隊長の下にいました、確かに
任務優先は彼の信念でもあったでしょう、
だが隊長は危険な状況になった時、必ず隊長自ら
先陣を切っていました、そして残されたものが
いた場合救助できる状況なれば隊長は部下を置き
自ら向かわれた状況を私は何回も目にしました」

「それこそが隊長が命令違反として
地位を上げれない理由、そして自らが前線に立ち
部下を守ろうとする心意気では無いでしょうか」

指揮官「お前は奴の事を解っては居ない、
私の弟は見捨てられた」

兵「それは救助出来る事が出来無い状況の中
だったのでは無いですか?」

指揮官「黙れ!現に私の弟はもうこの世には存在
し無い!これが現実だ!」

指揮官「それにお前は私に意見するつもりか……」

兵「い……いやそう言う訳ではありませんが」

指揮官「禅問答を語る気は無い、私の命の中には
お前達を危険に晒す必要も無い、私の個人的な
恨みであろうが答えはそこに繋がっているのでは
無いか?私は確かにイルガに恨みを持っている
奴が出て来た時ゾンビを一体でも後方に見掛ければ
引き連れて来たとして我々を危険に晒したとし
私はイルガに向け射殺命令を出すつもりだ」

兵「そんな……」

指揮官「だが本部はそれを命令の必要性として
捉えるだろう、その結果私は忠実なる軍の指揮官
として評価を受ける、そして恨みも果たせ
意図せず、お前達の安全にも繋がる現実が生まれる
私はお前達の事など何も思ってはいないがな」

「一期一会、私に言わせればその言葉の真意は
出世して行く私にとってお前達等、
今ここに存在するだけでもう会う事も無い
今だけの駒だ、それはお前達にも言える
だが、お前達もまたそれは安全に家族の元へ
帰れる結果にもなる」

兵「……我が身可愛さですか」

指揮官「だが全ては結果だ、感謝されても
良いくらいだ、なら命令違反を覚悟で尊敬する
イルガ隊長をお前自身が助けに行けばよかろう?」

対特異型戦闘様に持ち込まれた大型マシンガンを
意見した兵に向け放り投げる指揮官の目は爬虫類の
様に冷たくそして鋭かった。

指揮官「私は止めないぞ?行きたければ行けばいい
だが背後から味方に撃たれる事も想定しておけよ
なんせ戦場での脱走はお前も知ることであろう」

兵「……脱走扱いですか」

指揮官「さぁなぁ……」

兵は唇を噛みしめ、後へと下がった……

ラル「どこも腐ってやがるな、これが国を守る
軍隊て所が笑えるぜ」

指揮官「底辺のクズが何言ってる、お前達の事は
調べは勿論ついている、ラルお前は傭兵、
資料によると戦闘値は普通より少し上てとこか」

「エド、記録を見ても平凡の雑草、空気を吸うだけ
人類の無駄な欠陥品て所か」

「ラフエル……ただの薄汚い裏切り者二重スパイか
国の愛国心もなくただ金で動く汚い汚物」

ラル「……」

指揮官「そしてモス、こいつも同じだなクズだ
読み上げる資料すらつまらん」

黙って聞くラルだった。

指揮官「そしてクリスか……こいつは戦闘値は称賛
する所があるが、戦闘経験も豊富だな、だが
やはりクズだ、ちなみにこいつの家族は
既に我が軍が拉致し監禁している、こいつは
マフィアのボスへの信頼も厚い、見過ごす訳には
行かないからな」

ラル「俺達は褒賞として犯罪履歴抹消も約束
している筈だ」

指揮官「イルガとの連絡は私が担当している、
そんな連絡や交渉は本部には伝えては居ない
そして守るつもりもない、だがお前は確かに
資料を持ち帰った、成果が全てだ、
お前の約束は果たそう、それに奴らの処遇が
どうなろうとお前は馬鹿ではない、
考え方は私と同じだからな、下手に動く
事も無いだろう、もう良いだろうさっさと行け
臭いんだよお前」

ラル(俺はコイツと同じ……なのか)

心の中では冷静だったラルの心が騒めく
そしてエド、ラフエル、モスの最後が頭をよぎった
過去色んな最後を見届けた彼の目ではあった
だが現実に慣れた彼であっても映画に出てくる様な
ゾンビ達の記憶がかつて無い位にインパクトが
強かったせいでもあるのか、此処に来てからの
彼等の最後が脳裏から離れなかった。

リュックを兵に渡しその場を離れようと歩くラルに
側にいた兵士1人が顔に唾を吐いた。

ラル「なんだテメェ……」

兵「なんだなんだ?ロシア野郎、銃を持つ
俺達に喧嘩売るつもりか?」

睨むラルの背後にいた兵士がラルの背中に蹴りを
入れ、よろめくラル

兵「お前、中の仲間見捨てて来たんだよな?
クズが、俺なら仲間は見捨てねぇぜ?
こうババンとゾンビなんざ皆殺しだ」

ラル「お前……ゾンビ見たことあるのか?」

兵「ある訳ねぇだろ馬鹿か、そんなの居る訳ねぇ
中の者もどうせ薬でも打たれたジャンキーの
麻薬実験体てとこだろ」

「お前の仲間もどうせクズだろうよ、社会のゴミが
片付いて世の中少しは平和になったな、
ムカつくか?裏切りもんだからむかつかねぇよな」

それを聞いた先程のイルガの元にいた兵士が
駆け寄り仲裁に入った。

兵「よせ」

「お前だって自身の可愛さから助けにいかねぇ
へたれがしゃしゃり出てくんな」

現実の行動に唇を噛み締める事しか出来無い兵を
見ていた指揮官の側にいる兵が指揮官に声をかける
「良いのですか?揉めているようですが」

指揮官「やらせておけ、兵も緊張しているのだろう
戦場ではよくある憂さ晴らしでは無いか」

ラルは抵抗することなく突っかかってくる兵士に
胸倉を捕まれながらも抵抗はしなかった。

抵抗しないラルに複数が群がり暴行を加える。

ただ彼は理不尽な暴力には慣れてはいたが
今はただじっと暴力に耐えていた。
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