三角関係にオタクで平凡な俺が巻き込まれた件!?

モモ

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第2部

嫌な予感しかして来ない

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 肉や魚介類、野菜も程よく焼けて来て、エミリアが紙皿に取って俺に渡してくれる。
 庭に置かれているテーブルの一つに渡された皿を置く。


「ありがとう」
 早速肉を口に入れてみると柔らかくて美味しい。
 家ではまず食べられない肉だ。

「美味しい。」
 俺が素直に言うと
「でしょう」
 とエミリアは頷いて続ける。
「ジュース取ってくるね。烏龍茶で良い?」

「ありがとう。でも、烏龍茶が良いと良くわかったね?」
 俺が疑問を口にするとエミリアはにっこりと微笑んで
「誠とどれだけの付き合いだと思っているの?こ、れぐらいなら解るよ。あ、これ少し持っていて」
 エミリアは自分の紙皿を俺に渡して、飲み物を取りに行くため、離れていく。

「俺は流石に解らないんだけどな。」
 流石に俺はエミリアが何を飲みたいと言うのは解らんぞ、付き合いの長さは同じぐらいなのに。

 俺は視線を母ちゃんの方に移すと、ビール飲んでる。
「今日泊まりかな……」
 一応、着替えや歯磨きセット等は持ってきてはいる。
 俺は家に帰っても良いのだけど、いつもアイナおばさんやエミリアから泊まって行けばと言われるので、毎年甘えている。明日学校でも、エミリアの家からそのまま登校していた。
 両親は有給入れているけどね。

 ただ今年は明日バイトのため、朝早く帰らないと行けない。

「お待たせ。」
 エミリアが横から声をかけてくる。
「何見ていたの?」

 エミリアは持ってきた飲み物を持ちながら尋ねてきた。
「いや、うちの母ちゃんビール飲んでいるなと思って。」

「お母さんも泊めるつもりみたいだしね。と言うかおじ様がいないと言うだけで毎年泊まって行っているよね。誠も着替えとか持ってきているんでしょう?」

 エミリアの言葉に俺は頷く。
「持ってきてはいるけど、何か悪いなと思って……」

「何言ってるの。お母さんも喜んでいるし……」
 金髪の幼馴染は何故か俺の顔を下から見上げる姿勢になり、青い瞳で俺を見つめながら
「それに私も誠と一緒にいられて嬉しいな」
 と少しゆっくりと口にした。




 八神正美(誠の父親視点)
 約束の時間五分前に武田会長が来られたので、俺は畳から立ち上がり、頭を下げる。
「やあ、わざわざ来てもらってすまなかったねえ。本来は私達が家に伺うのが筋なのだが、私も忙しくてね」

「いえいえ。会長がお忙しいのは重々……私達?」

 会長の後ろに着物を着た美少女がいるのに俺は気づいた。
「紹介が遅れたな。これは君のご子息が救ってくれた私の娘だよ。」
 紹介された少女は頭を下げる。
「武田薫と申します。以後お見知り置きを……」
 見とれそうになる程の美少女だったが、嬉しさは全くなく嫌な予感しかしてこない。
(ああ、腹が痛い)
 と俺は心の中で呟いた。
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