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2nd STAGE アイテムBOX争奪トライダンジョン
Data.64 遭遇!グローリア戦士団
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◆現在地
水底の大宮殿:エントランス
side:アワモリ
「あ、危なかった……。丸いつぶてだから良かったものの、これが鋭いツララだったら防御用のシャボン玉を割られてそのままゲームーオーバーだぜヒョウカちゃん!」
「……追うぞ」
「それにドロシーちゃんも、その土壁であっしごと守ってくれればよかったのに……」
「ビックリしてそこまで気が回らなかったベ」
くう……ヤバい状況だったとわかってもらえん……。
ヒョウカちゃんは創り出した氷の剣で自分の上に降ってきたつぶてを全てはじき返している。
氷の板でも生み出して盾にするだけでも十分防げそうだが、こうやって最低限の力で対応することがもはやクセになっているんだ。
ドロシーちゃんは逆に大雑把。
分厚い土のカマクラを作っている。氷のつぶてから身を守るのにここまで立派なものはいらん。
しかし、これで良い。
このゲームで強くなるために大事なのは『こだわり』だ。
精密な氷使い、大雑把な土使い。そういうこだわり、ロールプレイ、ある意味なりきり……それが本質……らしい。
が、実際よくわからん!
あれもこれも出来る万能キャラってのは無理ってことはなんとなくわかる。
実際、一つの武器の常時スキルを上げた後に他の武器の常時スキルを育ててみると、上がりにくいらしい。
まあ、数値化されてないわけだから『上がりにくい』というのも結局感覚だがな。
ただ……違う種類の武器を複数使いこなす奴もいるんだな、これが。
それは『たくさんの武器を使いこなすキャラ』にしたいというこだわり、あるいは明確な育成方針があるからなのか……。
やっぱ、よくわかんねーわ。
今までのゲームの常識が何も通用しない。異端児というか狂っとるというか。
しかし、面白い。自由すぎるゆえ逆に自分で制限を作っていかねば強さがとっちらかる。
VRMMOというより異世界冒険シミュレーション……そう、俺は今異世界に降り立った神の使徒……。
「あぁ! ヒョウカさんが行っちゃったべ! アワモリさん早く追ってくんろ!」
俺の妄想をよそにヒョウカちゃんが凍らせた地面を氷のブレードでスケートのように滑っていく。
速いよ速いよ!
ドロシーちゃんをおぶって、足の裏に弾力特化のシャボン玉を生み出す。
にしても、ドロシーちゃん重いなぁ……。
わざわざゲームでぽっちゃり……まではいかなくとも恵体な女の子を作る女の子は珍しい。
ま、小さいおっさんの俺がいう事じゃねーんだがね。
何というか、リアルすぎるゲームゆえわざわざ美化していつもの自分と離れすぎた人物を演じるのもめんどくさいなぁと。
この見た目、確かにカッコよくはねーが、気楽だ。素の自分で楽しめる。こういうのもアリだろ?
「いつもより加速が激しいからしっかり掴まってな!」
「はひ~」
ぎゅむっと足の裏のシャボン玉で地面を踏みしめる。
そのシャボン玉の弾力で一気に前方に加速!
【清粘液】と【風魔術】の常時スキルから生み出される数々の任意スキル。意外に応用が利くぜ!
ネタっぽくて大して強くないからあまり戦闘はしたくないがな!
特にトッププレイヤーとなんかはゴメンなんだが、俺も一応トップギルドの一員だから仕方ないか……。
> > > > > >
◆現在地
水底の大宮殿:1F
side:アイリィ
エントランスから離れ、長い通路を直進したのち十字路を右に曲がったマンネン。
この宮殿は碁盤の目のように通路があって、その通路の左右に部屋があるといった構造だ。
しかし何もかもが大きい。巨人用の宮殿と言われると納得がいきそう。
ダンジョンだからと言ってしまえばそこまでだけど。
「んで、どこに隠れて奇襲をかけるつもりや?」
「そうねー……。そろそろ決めないと……」
私は開けっ放しのハッチから体を出して辺りを見渡す。
この方がモニターで見るよりわかりやすい。
ヒュッ!ヒュッ!
何かが風を切る音。しかもかなり耳元に近かった!
そして、その音は断続的に響いている。
私は槍を持ち飛んできている氷のつぶてを叩き落とす。
追ってくるのが想像以上に早かったか。
もちろん、この可能性も考えていた。
ヒョウカがスケートの要領で高速移動するというのはヴァイトから聞いていた。
ここまで超スピードとは思わなかったけど。
でも、それはそれで好都合。
ヒョウカだけが速くて一人突出してくれるなら、それを三人+一匹で集中して叩けばいいから。
しかし、情報の無かったシャボン男まで速い。しかも、ドロシーを背負った状態でだ。
この男は実力を隠していたからヴァイトが気にしなかったのだろうか。
それとも、そもそもこのダンジョン攻略には今まで関わっていなかった?
ありえない事もない。
なんたって私たちはドラゴンゾンビを倒したプレイヤーの一団だ。
そのうえ今回のイベントでもトップの位置にいる。
対策の為にプレイヤー一人を伏兵にしておくくらい普通なのかも……。
どちらにしろやる事はキル。
敵さんの発言を聞く限り、流されたっていう団長以外もう味方はいないはず。
ここで三人を倒せれば比較的安全にダンジョン探索を行える。
問題はどう倒すかだけど……。
「バブルガトリング!」
シャボン男が先手を打ってきた。
指先から小さなシャボン玉を複数撃ちだし、マンネンのキャタピラーに当てた。
「かっ! ダメージゼロかい! へこみやすなぁ……」
セリフとは裏腹に小男の表情は明るい。
狙いはダメージを与える事じゃないな。
「ベラ、対ショック用意! ユーリ!」
声をかけ終えると私はマンネンから跳び離れた。ユーリさんもそれに続く。
直後、マンネンがスリップ。くるくると回転しながら通路の奥まで滑っていく。
キャタピラーが使えなくなったマンネンを守りながらの戦闘は厳しい。ただでさえ海中を通った際にダメージを負っているんだ。
一度戦闘から距離をおいて、ベラさんの持つ回復アイテムで応急処置。
それなりに体制を整えて戦線復帰してもらった方が良い。そうすれば実質四対三だ。
それまではユーリさんと二人で何とか抑える。
「ドロシー! アワモリ! いつも通り各個撃破だ」
「了解だべ!」
「了か……あっ!」
シャボン男――アワモリに背負われていたドロシーが彼の背中を蹴って跳ぶ。
その衝撃でアワモリは転び、装備の上からもにじみ出ていた粘液でスリップ。
マンネンの滑っていった方向へぐるぐる回転しながら滑っていった。
「ユーリ、こっちー!」
ユーリさんを呼びつつ私も彼女に近づく。
『各個撃破』そのままの意味なら、敵を分断してそれぞれ倒すということ。
一対一より二対二の方が得意ってわけでもないけど、勝負において相手の望む状況を作られるのは避けるべき!
「そうはさせないべ!」
アワモリを蹴った時の跳躍とおそらくスキルの効果で天井に張り付いているドロシーが叫ぶ。
それと同時に天井から分厚い土の壁がシャッター……いやギロチンのように降りてきた。
私とユーリさんはそれを避けるため距離を取る。
土の壁は地面に激突した後も消えることはない。
……結局分断されたか。
「私たちは一人一人個性が強くてな。こうやってそれぞれ別に戦った方がやりやすいのだ。悪く思うな」
文字通り壁のこちら側に滑りこんできていたヒョウカがその冷たい視線を向けてくる。
この土壁を破壊する暇は与えてくれそうもない。
ベラさんの方も心配だけど、そっちを助ける余裕もないか……。
「……あなたを倒すのが結局最善の方法っぽいねー」
槍をくるくる回した後、構える。
「そうでなくてはな……」
パキパキィ……と音を立てながら生成された氷の剣をこちらに突き付け、ヒョウカは言った。
水底の大宮殿:エントランス
side:アワモリ
「あ、危なかった……。丸いつぶてだから良かったものの、これが鋭いツララだったら防御用のシャボン玉を割られてそのままゲームーオーバーだぜヒョウカちゃん!」
「……追うぞ」
「それにドロシーちゃんも、その土壁であっしごと守ってくれればよかったのに……」
「ビックリしてそこまで気が回らなかったベ」
くう……ヤバい状況だったとわかってもらえん……。
ヒョウカちゃんは創り出した氷の剣で自分の上に降ってきたつぶてを全てはじき返している。
氷の板でも生み出して盾にするだけでも十分防げそうだが、こうやって最低限の力で対応することがもはやクセになっているんだ。
ドロシーちゃんは逆に大雑把。
分厚い土のカマクラを作っている。氷のつぶてから身を守るのにここまで立派なものはいらん。
しかし、これで良い。
このゲームで強くなるために大事なのは『こだわり』だ。
精密な氷使い、大雑把な土使い。そういうこだわり、ロールプレイ、ある意味なりきり……それが本質……らしい。
が、実際よくわからん!
あれもこれも出来る万能キャラってのは無理ってことはなんとなくわかる。
実際、一つの武器の常時スキルを上げた後に他の武器の常時スキルを育ててみると、上がりにくいらしい。
まあ、数値化されてないわけだから『上がりにくい』というのも結局感覚だがな。
ただ……違う種類の武器を複数使いこなす奴もいるんだな、これが。
それは『たくさんの武器を使いこなすキャラ』にしたいというこだわり、あるいは明確な育成方針があるからなのか……。
やっぱ、よくわかんねーわ。
今までのゲームの常識が何も通用しない。異端児というか狂っとるというか。
しかし、面白い。自由すぎるゆえ逆に自分で制限を作っていかねば強さがとっちらかる。
VRMMOというより異世界冒険シミュレーション……そう、俺は今異世界に降り立った神の使徒……。
「あぁ! ヒョウカさんが行っちゃったべ! アワモリさん早く追ってくんろ!」
俺の妄想をよそにヒョウカちゃんが凍らせた地面を氷のブレードでスケートのように滑っていく。
速いよ速いよ!
ドロシーちゃんをおぶって、足の裏に弾力特化のシャボン玉を生み出す。
にしても、ドロシーちゃん重いなぁ……。
わざわざゲームでぽっちゃり……まではいかなくとも恵体な女の子を作る女の子は珍しい。
ま、小さいおっさんの俺がいう事じゃねーんだがね。
何というか、リアルすぎるゲームゆえわざわざ美化していつもの自分と離れすぎた人物を演じるのもめんどくさいなぁと。
この見た目、確かにカッコよくはねーが、気楽だ。素の自分で楽しめる。こういうのもアリだろ?
「いつもより加速が激しいからしっかり掴まってな!」
「はひ~」
ぎゅむっと足の裏のシャボン玉で地面を踏みしめる。
そのシャボン玉の弾力で一気に前方に加速!
【清粘液】と【風魔術】の常時スキルから生み出される数々の任意スキル。意外に応用が利くぜ!
ネタっぽくて大して強くないからあまり戦闘はしたくないがな!
特にトッププレイヤーとなんかはゴメンなんだが、俺も一応トップギルドの一員だから仕方ないか……。
> > > > > >
◆現在地
水底の大宮殿:1F
side:アイリィ
エントランスから離れ、長い通路を直進したのち十字路を右に曲がったマンネン。
この宮殿は碁盤の目のように通路があって、その通路の左右に部屋があるといった構造だ。
しかし何もかもが大きい。巨人用の宮殿と言われると納得がいきそう。
ダンジョンだからと言ってしまえばそこまでだけど。
「んで、どこに隠れて奇襲をかけるつもりや?」
「そうねー……。そろそろ決めないと……」
私は開けっ放しのハッチから体を出して辺りを見渡す。
この方がモニターで見るよりわかりやすい。
ヒュッ!ヒュッ!
何かが風を切る音。しかもかなり耳元に近かった!
そして、その音は断続的に響いている。
私は槍を持ち飛んできている氷のつぶてを叩き落とす。
追ってくるのが想像以上に早かったか。
もちろん、この可能性も考えていた。
ヒョウカがスケートの要領で高速移動するというのはヴァイトから聞いていた。
ここまで超スピードとは思わなかったけど。
でも、それはそれで好都合。
ヒョウカだけが速くて一人突出してくれるなら、それを三人+一匹で集中して叩けばいいから。
しかし、情報の無かったシャボン男まで速い。しかも、ドロシーを背負った状態でだ。
この男は実力を隠していたからヴァイトが気にしなかったのだろうか。
それとも、そもそもこのダンジョン攻略には今まで関わっていなかった?
ありえない事もない。
なんたって私たちはドラゴンゾンビを倒したプレイヤーの一団だ。
そのうえ今回のイベントでもトップの位置にいる。
対策の為にプレイヤー一人を伏兵にしておくくらい普通なのかも……。
どちらにしろやる事はキル。
敵さんの発言を聞く限り、流されたっていう団長以外もう味方はいないはず。
ここで三人を倒せれば比較的安全にダンジョン探索を行える。
問題はどう倒すかだけど……。
「バブルガトリング!」
シャボン男が先手を打ってきた。
指先から小さなシャボン玉を複数撃ちだし、マンネンのキャタピラーに当てた。
「かっ! ダメージゼロかい! へこみやすなぁ……」
セリフとは裏腹に小男の表情は明るい。
狙いはダメージを与える事じゃないな。
「ベラ、対ショック用意! ユーリ!」
声をかけ終えると私はマンネンから跳び離れた。ユーリさんもそれに続く。
直後、マンネンがスリップ。くるくると回転しながら通路の奥まで滑っていく。
キャタピラーが使えなくなったマンネンを守りながらの戦闘は厳しい。ただでさえ海中を通った際にダメージを負っているんだ。
一度戦闘から距離をおいて、ベラさんの持つ回復アイテムで応急処置。
それなりに体制を整えて戦線復帰してもらった方が良い。そうすれば実質四対三だ。
それまではユーリさんと二人で何とか抑える。
「ドロシー! アワモリ! いつも通り各個撃破だ」
「了解だべ!」
「了か……あっ!」
シャボン男――アワモリに背負われていたドロシーが彼の背中を蹴って跳ぶ。
その衝撃でアワモリは転び、装備の上からもにじみ出ていた粘液でスリップ。
マンネンの滑っていった方向へぐるぐる回転しながら滑っていった。
「ユーリ、こっちー!」
ユーリさんを呼びつつ私も彼女に近づく。
『各個撃破』そのままの意味なら、敵を分断してそれぞれ倒すということ。
一対一より二対二の方が得意ってわけでもないけど、勝負において相手の望む状況を作られるのは避けるべき!
「そうはさせないべ!」
アワモリを蹴った時の跳躍とおそらくスキルの効果で天井に張り付いているドロシーが叫ぶ。
それと同時に天井から分厚い土の壁がシャッター……いやギロチンのように降りてきた。
私とユーリさんはそれを避けるため距離を取る。
土の壁は地面に激突した後も消えることはない。
……結局分断されたか。
「私たちは一人一人個性が強くてな。こうやってそれぞれ別に戦った方がやりやすいのだ。悪く思うな」
文字通り壁のこちら側に滑りこんできていたヒョウカがその冷たい視線を向けてくる。
この土壁を破壊する暇は与えてくれそうもない。
ベラさんの方も心配だけど、そっちを助ける余裕もないか……。
「……あなたを倒すのが結局最善の方法っぽいねー」
槍をくるくる回した後、構える。
「そうでなくてはな……」
パキパキィ……と音を立てながら生成された氷の剣をこちらに突き付け、ヒョウカは言った。
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