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第8章 第二次琵琶湖決戦
-134- 第二次琵琶湖決戦Ⅳ〈降臨〉
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水のトンネルを抜けた先は、今までと打って変わって水があまり存在しない空間だった。
鍾乳洞のように天井から水滴がしたたり、足元はサラサラの砂浜のようだ。
そして、至るところに砕けた貝殻が転がっている。
貝殻の鮮やかな色がこの状況では妙な不気味さを生んでいる。
『まるで貝の墓場……。でも、モンスターは見当たらないな……』
『隠れてこちらの様子をうかがっているのですわ。ほら、あの天井の大きな鍾乳石の裏とか』
アンサー・レッドがHi-Deハンドガンで天井の鍾乳石を砕きまくる。
それと合わせるようにアンサー・ブルーは地上にある障害物をどんどん砕いていく。
すると、その陰からDMDと同じ大きさのモンスター……それも半魚人のような見た目の混成機械体がたくさん現れた……!
これは蟻の巣で遭遇した人型昆虫に似たタイプ!
ダンジョンがDMDを学習した結果生み出したとされるモンスターたちだ!
『あら、ぬるぬるしてて気持ち悪いですわね!』
『近寄らないで……!』
紅花と藍花がエナジー弾を乱射する。
しかし、半魚人の皮膚を覆うぬるぬるとした粘液はエナジーを弾いて軌道を曲げてしまう!
彼女たちの武器はより威力が高いHi-Deだというのに……!
『厄介な粘液……焼いて蒸発させていただきますわ! オーラフレイムクロー!』
『オーラフレイムウィップ!』
アンサー・レッドの指から伸びるのは長くて赤い炎の爪!
それが敵を斬り裂きながら焼く!
爪に当たらなかったとしてもその熱で粘液が蒸発し、カピカピになった半魚人たちはエナジー兵器で簡単に仕留められていく。
アンサー・ブルーの腕から伸びるのは自由自在に動く炎の鞭!
敵を薙ぎ払うように焼き、敵の体に付いた炎はなかなか消えずに燃え広がっていく!
火だるまになってしまえば、トドメを刺さずともいずれ消えゆく運命。
この2つのオーラ兵器がアンサーたちの新武装であり切り札なんだ!
『相手がDMDと似た形になってくれた方が、対応が楽で良いですわね』
『水ばっかりだったさっきまでと違って、ここなら炎の力を存分に発揮出来るよ!』
オーラの炎を恐れる半魚人たちは私たちから距離を取る。
攻撃も飛び道具主体の遠距離攻撃に切り替えたようだ。
体が機械化してるだけあってDエナジーや鱗を弾丸のように飛ばしてくるけど、半端な飛び道具はタンブルシードには効かないし、アンサーたちも簡単に回避出来る。
ここに来てまさか妨害がぬるくなるとは……!
でも、そのおかげで私たちの移動速度は上がり、レベル90地点が目前に迫ってきた!
ここまで駆け抜けて来たタンブルシードの装甲には多少の傷がある。
特に水のトンネルを抜けて以降はエナジー回復のためバリアの使用を控えめにしていたからだ。
しかし、内部のアイオロス・マキナは完全に無傷!
そして、もうすぐレベル90地点!
うん、作戦は予定通りに進んでいる!
そんな油断が私にもあったのか。
それとも、これがダンジョンの作戦だったのか。
私は正面から飛んで来る巨大な物体への反応が遅れた。
ガギンッという音と共にタンブルシードに突き刺さったのは巨大な銛!
その衝撃で機体のバランスが大きく崩れるも立て直し、被害状況を確認する!
……よし、突き刺さっているのは装甲の表面に近いところで、バリア発生装置やアイオロス・マキナに影響はない。
しかし、これだけの大きさと重さを誇る武器を投げるモンスターって……。
『マキナ、正面に新種だよ! 周りのモンスターと比較すると大きさは……15メートルを超えてる!?』
『それってもう巨大ロボじゃない!』
最奥への門番のように立ち尽くす巨大半魚人。
雰囲気は日本というより南米の魚のようで、前かがみ気味の姿勢やしっぽも考慮すれば全長18メートルを超えていてもおかしくはない!
それでいて体は機械化されているから本当に巨大ロボだ!
『あんなのどこを攻めろと言うんですの……!?』
大体170cmから180cmのDMDからすれば相手は10倍大きい敵……!
まだ一応モンスターであることを考えれば胸部や頭部への攻撃が有効だけど、その胸や頭の位置が馬鹿みたいに上にある!
それに体が大きいということは、それだけ装甲にも厚みがある。
飛行した状態で威力の高い攻撃を弱点に集中させなければ倒せそうもない……!
ただ、攻撃だけを考えればその理想を実現出来るスペックがアンサーにはある。
問題は相手があの巨体でそれなりに機敏だということ。
そして、武器として使っているあの銛をタンブルシードでは回避しきれないということ!
『仕方ない、バリアで……!』
飛んで来る2本目の銛に対してバリアを展開!
しかし、アスリートのように全身の力を使って投げられる銛はバリアすらも突き抜ける……!
結局、重量と速度に物を言わせた質量兵器が最強ってこと……!?
根本的に投擲をやめさせようにも、10倍大きい相手の動きを妨害するのは容易ではない。
アンサーたちは巨大半魚人以外のモンスターの相手もしなければならないんだ。
タンブルシードには効かない攻撃も、DMDが直撃を受ければ大ダメージになる。
紅花と藍花はここまでそれを回避しながら来たけど、巨大半魚人に意識を持っていかれると回避の動きだって鈍る。
このままじゃ、全滅だってあり得る……!
巨大半魚人はさらに口からウォーターカッターのようなすさまじい勢いの水を飛ばす。
味方もろとも斬り裂きながらタンブルシードに迫る……!
『ここまでありがとうタンブルシード……パージ!』
斬られる前にこちらから分解する!
黒い種がパックリと4分割され、私のDMDアイオロス・マキナが姿を現す。
そこへ狙いすましたように飛んで来る3本目の銛!
『オーラストームシールド!』
左腕のドラゴンヘッドを中心に渦巻くオーラの嵐。
その勢いで銛の速度は削がれ、最終的にあらぬ方向へ弾き飛ばされた。
私たちにとって最強の武器であり、モンスターには真似出来ない新たなる力『オーラ』!
『お返しよ! オーラガストランス!』
鋭く吹き抜ける突風のようなオーラが巨大半魚人の胸を貫いて風穴を空けた!
巨体はそのまま真後ろに倒れ、ズシンッという重い音と共に消滅した。
『マキナ……その力を使わせてしまいましたわね……』
『いいんだよ紅花。もうレベル90地点だし、作戦は予定通りに進んでいるわ。ここまで私を送ってくれてありがとう。後は任せて!』
『マキナ、頑張って……! でも無茶だけはしないでね。マキナに何かあったら、たとえ作戦が成功しても私は喜べないから……』
『安心して藍花。私が無事に帰ってくるのも作戦の内だし、みんながアイオロス・マキナを万全の状態で送ってくれたから絶対に勝てるよ!』
竜種はこの先にいる……!
もうハッキリとその存在を認識出来る!
おそらく向こうも私のことを認識しているはずだけど動きはない。
一番奥で一騎打ちをご所望か……!
『じゃあ、サクッと終わらせてくるから! 心配しないで待っててね!』
残るはレベル90から100までのルート。
そして、最奥で待ち構えている竜種のみ……!
長いようで短くも感じる『琵琶湖大迷宮』の戦いもこれで終わりだ!
鍾乳洞のように天井から水滴がしたたり、足元はサラサラの砂浜のようだ。
そして、至るところに砕けた貝殻が転がっている。
貝殻の鮮やかな色がこの状況では妙な不気味さを生んでいる。
『まるで貝の墓場……。でも、モンスターは見当たらないな……』
『隠れてこちらの様子をうかがっているのですわ。ほら、あの天井の大きな鍾乳石の裏とか』
アンサー・レッドがHi-Deハンドガンで天井の鍾乳石を砕きまくる。
それと合わせるようにアンサー・ブルーは地上にある障害物をどんどん砕いていく。
すると、その陰からDMDと同じ大きさのモンスター……それも半魚人のような見た目の混成機械体がたくさん現れた……!
これは蟻の巣で遭遇した人型昆虫に似たタイプ!
ダンジョンがDMDを学習した結果生み出したとされるモンスターたちだ!
『あら、ぬるぬるしてて気持ち悪いですわね!』
『近寄らないで……!』
紅花と藍花がエナジー弾を乱射する。
しかし、半魚人の皮膚を覆うぬるぬるとした粘液はエナジーを弾いて軌道を曲げてしまう!
彼女たちの武器はより威力が高いHi-Deだというのに……!
『厄介な粘液……焼いて蒸発させていただきますわ! オーラフレイムクロー!』
『オーラフレイムウィップ!』
アンサー・レッドの指から伸びるのは長くて赤い炎の爪!
それが敵を斬り裂きながら焼く!
爪に当たらなかったとしてもその熱で粘液が蒸発し、カピカピになった半魚人たちはエナジー兵器で簡単に仕留められていく。
アンサー・ブルーの腕から伸びるのは自由自在に動く炎の鞭!
敵を薙ぎ払うように焼き、敵の体に付いた炎はなかなか消えずに燃え広がっていく!
火だるまになってしまえば、トドメを刺さずともいずれ消えゆく運命。
この2つのオーラ兵器がアンサーたちの新武装であり切り札なんだ!
『相手がDMDと似た形になってくれた方が、対応が楽で良いですわね』
『水ばっかりだったさっきまでと違って、ここなら炎の力を存分に発揮出来るよ!』
オーラの炎を恐れる半魚人たちは私たちから距離を取る。
攻撃も飛び道具主体の遠距離攻撃に切り替えたようだ。
体が機械化してるだけあってDエナジーや鱗を弾丸のように飛ばしてくるけど、半端な飛び道具はタンブルシードには効かないし、アンサーたちも簡単に回避出来る。
ここに来てまさか妨害がぬるくなるとは……!
でも、そのおかげで私たちの移動速度は上がり、レベル90地点が目前に迫ってきた!
ここまで駆け抜けて来たタンブルシードの装甲には多少の傷がある。
特に水のトンネルを抜けて以降はエナジー回復のためバリアの使用を控えめにしていたからだ。
しかし、内部のアイオロス・マキナは完全に無傷!
そして、もうすぐレベル90地点!
うん、作戦は予定通りに進んでいる!
そんな油断が私にもあったのか。
それとも、これがダンジョンの作戦だったのか。
私は正面から飛んで来る巨大な物体への反応が遅れた。
ガギンッという音と共にタンブルシードに突き刺さったのは巨大な銛!
その衝撃で機体のバランスが大きく崩れるも立て直し、被害状況を確認する!
……よし、突き刺さっているのは装甲の表面に近いところで、バリア発生装置やアイオロス・マキナに影響はない。
しかし、これだけの大きさと重さを誇る武器を投げるモンスターって……。
『マキナ、正面に新種だよ! 周りのモンスターと比較すると大きさは……15メートルを超えてる!?』
『それってもう巨大ロボじゃない!』
最奥への門番のように立ち尽くす巨大半魚人。
雰囲気は日本というより南米の魚のようで、前かがみ気味の姿勢やしっぽも考慮すれば全長18メートルを超えていてもおかしくはない!
それでいて体は機械化されているから本当に巨大ロボだ!
『あんなのどこを攻めろと言うんですの……!?』
大体170cmから180cmのDMDからすれば相手は10倍大きい敵……!
まだ一応モンスターであることを考えれば胸部や頭部への攻撃が有効だけど、その胸や頭の位置が馬鹿みたいに上にある!
それに体が大きいということは、それだけ装甲にも厚みがある。
飛行した状態で威力の高い攻撃を弱点に集中させなければ倒せそうもない……!
ただ、攻撃だけを考えればその理想を実現出来るスペックがアンサーにはある。
問題は相手があの巨体でそれなりに機敏だということ。
そして、武器として使っているあの銛をタンブルシードでは回避しきれないということ!
『仕方ない、バリアで……!』
飛んで来る2本目の銛に対してバリアを展開!
しかし、アスリートのように全身の力を使って投げられる銛はバリアすらも突き抜ける……!
結局、重量と速度に物を言わせた質量兵器が最強ってこと……!?
根本的に投擲をやめさせようにも、10倍大きい相手の動きを妨害するのは容易ではない。
アンサーたちは巨大半魚人以外のモンスターの相手もしなければならないんだ。
タンブルシードには効かない攻撃も、DMDが直撃を受ければ大ダメージになる。
紅花と藍花はここまでそれを回避しながら来たけど、巨大半魚人に意識を持っていかれると回避の動きだって鈍る。
このままじゃ、全滅だってあり得る……!
巨大半魚人はさらに口からウォーターカッターのようなすさまじい勢いの水を飛ばす。
味方もろとも斬り裂きながらタンブルシードに迫る……!
『ここまでありがとうタンブルシード……パージ!』
斬られる前にこちらから分解する!
黒い種がパックリと4分割され、私のDMDアイオロス・マキナが姿を現す。
そこへ狙いすましたように飛んで来る3本目の銛!
『オーラストームシールド!』
左腕のドラゴンヘッドを中心に渦巻くオーラの嵐。
その勢いで銛の速度は削がれ、最終的にあらぬ方向へ弾き飛ばされた。
私たちにとって最強の武器であり、モンスターには真似出来ない新たなる力『オーラ』!
『お返しよ! オーラガストランス!』
鋭く吹き抜ける突風のようなオーラが巨大半魚人の胸を貫いて風穴を空けた!
巨体はそのまま真後ろに倒れ、ズシンッという重い音と共に消滅した。
『マキナ……その力を使わせてしまいましたわね……』
『いいんだよ紅花。もうレベル90地点だし、作戦は予定通りに進んでいるわ。ここまで私を送ってくれてありがとう。後は任せて!』
『マキナ、頑張って……! でも無茶だけはしないでね。マキナに何かあったら、たとえ作戦が成功しても私は喜べないから……』
『安心して藍花。私が無事に帰ってくるのも作戦の内だし、みんながアイオロス・マキナを万全の状態で送ってくれたから絶対に勝てるよ!』
竜種はこの先にいる……!
もうハッキリとその存在を認識出来る!
おそらく向こうも私のことを認識しているはずだけど動きはない。
一番奥で一騎打ちをご所望か……!
『じゃあ、サクッと終わらせてくるから! 心配しないで待っててね!』
残るはレベル90から100までのルート。
そして、最奥で待ち構えている竜種のみ……!
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