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第8章 第二次琵琶湖決戦
-127- 願いのバトン
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「なんでって、ディオスよりも強い機体を用意してほしいという葵の要望に応えた結果よ?」
「確かにディオスより強いけどさ! なにもあんな大事な機体じゃなくても……」
「そもそもディオスはモエギの主力量産機よ。それよりも強い機体といえば個人用にカスタムを重ねた専用機か、ディオス・コマンドみたいな指揮官向けに多少性能を上げた機体のみ……。カスタムされた専用機をこの一大事に譲ってくれる人なんていないし、コマンドみたいなマイナーチェンジ程度の性能強化では満足しないでしょ? となると、現状で私に用意出来る最強の機体は蒔苗ちゃんが使わなくなったアイオロス・ゼロリペアしかないのよ」
「くぅ……! それはそうなんだろうけどさ……」
「大丈夫! 葵ならやれるわよ。それにゼロリペアはさらなる改修を行って葵にも扱いやすいようにしてあるからさ」
新たなハンガーのゲートが開くと、そこには追加装甲を装備したゼロリペアの姿があった。
新潟から帰って来た後は機体を育美さんに預けていたけど、まさか葵さん用のDMDとして改造を施していたとはね……!
「名前はアイオロス・フルアーマー。割と昔から考えられていたアイオロスの強化プランの1つよ。蒔苗ちゃんが本来のアイオロスの機動力や反応速度にすぐ慣れることが出来なかった場合、機体を守るために装甲を追加しつつスピードを強制的に抑える役割を果たす……はずだった。でも蒔苗ちゃんは最初の操縦でアイオロスの機動力を完全にものにしてしまったから、フルアーマープランは今まで設計図だけの存在になっていたの」
「つまり私は蒔苗みたいにアイオロスを使いこなせないから、アーマーを装備して機動力を落とし操縦しやすい形にしてくれてるってわけね」
「あと、しいて言えば耐久力のアップと機動力と反応速度を抑えることを目的としたフルアーマープランなら、パーツのほとんどがディオスのものになってスピードが落ちているゼロリペアでもカタログ通りのスペックを引き出せるというのもあるわ」
「ふーん……。でも、割と古いプランなんでしょ? それで戦いについていけるの?」
「過去のフルアーマープランをベースに私が新しく書き起こした設計図を使っているから問題ないわ。設計当初と今では技術の進歩具合が全然違うから流石にそのままにはしてないよ」
「まあ、そうか……」
葵さんはまだ決意が固まらない様子だ。
私が思うままにガンガン戦っていた機体も他の人から見ればそれだけ重いものということか……。
でも、育美さんはそんなことは気にせず今度は武装の解説を始めた。
「右手はこの機体のメインウェポンであるスティンガーランス。蒔苗ちゃんが以前倒したサソリ型の完全機械体が落としたしっぽを槍にしたものね。一見アイオロス・ゼロのオーガランスのようにシンプルな槍として使うものに見えるけど、実際は槍の内部に装填された爆裂するDエナジーを針のように細く固めて発射する武器になっているわ」
「ということは、わたくしのグラドランナちゃんのストーク・キャノンⅡと同じということですの?」
「原理は同じだけど少し違いがあるわ。スティンガーランスの場合はサソリ型モンスターのしっぽだった頃から体内の毒液を固形化して発射する機能が備わってたみたいで、それを利用する形で加工したに過ぎないの。対してストーク・キャノンⅡは純粋にモエギの技術力によって開発されたものよ」
「技術の進歩とモンスターの進化が同じものを生み出したということですのね。なかなか興味深い現象ですわ」
「性能に関してもお互いそこまで差はないのよね。ただ、スティンガーランスは完全体のパーツだけあって頑丈だから、内部に誘爆の危険性がある爆裂Dエナジーを装填したわ。代わりに機体本体からエナジー供給を受けてエナジー弾を発射することは出来ないの。逆にストーク・キャノンⅡは機体本体のジェネレーターからエナジー供給を受ける形だからエナジー弾を放つことは出来る。でも、機体内部に危険なものを装填するわけにはいかなかったから爆裂Dエナジーは使えないわ」
「爆裂Dエナジーは液体のDエナジーに特殊な加工を施したもので、通常のDエナジーとはまったくの別物。それに機体内部でこの特殊な加工を施すことは出来ないのでしたわね……」
「そうなのよね~。機体内部で加工が出来れば必要な分だけ作ってその場で撃つことが出来るから、わざわざ危険な液体を持ち歩く必要もないんだけど、こればっかりはまだ研究中で……。今はミサイルポッドみたいに機体の外にくっつける形で装備するのが精一杯なんだ。外付けなら壊れて液体が漏れ出しても即座にパージすれば済むからね。それと同じ形でスティンガーランスも最悪壊れたらポイッと手放せばいいわ」
それにしてもDエナジーを固形化する技術を爆裂Dエナジーにも使えるなんてね。
しかも撃ち出すものが針のように細い形なら、装甲の隙間に撃ち込んで爆発を起こし装甲を引っぺがすという爆裂Dエナジー本来の役割とも合致する。
アイオロス・マキナのテスト中に偶然出会って瞬殺したモンスターからこんな役に立つものが手に入るなんて嬉しい誤算ね!
「スティンガーランス以外はオーソドックスな武器を揃えてるわ。胸に輝く青い宝石はサファイア・ブラスター。アイオロス・マキナのエメラルド・ブラスターより出力は抑え目だけど収束率は高い。さらにある程度連射が効くから狙いを外してもリカバーしやすいのが強みよ。左腕に装備されている大きめの盾はマルチプル・シールド。ジュエリーボックスから変形機能をオミットして単純な複合兵器にすることで強度やエナジー供給を安定させたものよ。盾の表面を覆うようにDエナジーシールドを展開できるし、先端には大型Dエナジーソード発生装置。さらに盾の裏にはDエナジーマシンガンを2丁装備してるわ。バックパックはゼロリペアの時も使っていたDフェザーユニット。性能は据え置きだけど少し燃費が良くなっているわ。この機体は全体的に低燃費かつ高威力をコンセプトにしていると言えるわね。それにまだ武器を装備出来るスペースは残ってるし、他に欲しいものがあれば言ってちょうだいね、葵」
「あー! わかったわかった! 私がこの機体を使わせてもらうよ!」
葵さんは観念したように声を上げ、私の方に向き直った。
「蒔苗、私がアイオロスの名にふさわしい操者とは思わないよ。でも、この機体を使うことが今私に出来る最善の行動なら、私はその運命を受け入れる! だから私がアイオロス・ゼロを使うことを許してくれないか?」
「はい! 葵さんならきっとアイオロス・ゼロも喜ぶと思います!」
「ありがとう……! その名に恥じない戦いをしてみせるよ!」
初めて会った時は私に敵意むき出しだった葵さんが、こんなにアイオロスの名を重んじてくれる人になるなんて……。
家族をモンスターの襲撃によって失っただけでなく、とある企業のDMD操者に見殺しにされた過去を持ちながらも、彼女はDMDを使いモンスターと戦う道を選んだ。
それはどんな強敵を前にしても逃げないDMD操者になるため。
そして、自分自身が誰かを救える存在になるため……。
その目標はもう実現されていると私は思う。
「残るマキナ隊のメンバーは……百華さん」
アイオロス・フルアーマーが入っているハンガーの隣はまだゲートが閉まっている。
おそらくあの中に百華さんのDMD、ディオス・ロゼオが……。
「百華ねぇ……。真っ先にここに来てるはずなんだけど、今回自分が使うDMDを知ってからは本当にもう落ち着きがなくなって、今はどこでぶるぶる震えてるんだか……。このマシンベースから逃げるなんてことはないと思ってるんだけどねぇ」
「百華さんの機体ってディオス・ロゼオじゃないんですか?」
「ええ。あれも元はと言えばディオスをベースにした試作機だからね。今回の作戦にはちょっと力不足かなと思って、私がモエギ側に新型機を作るための良い素材を提供したんだけど……完成したDMDの名前が気に入らなかったのか、そもそも素材の段階からあれだったのか……」
「その新型DMD、なんて名前なんですか?」
「アイオロス・ゼロツー。アイオロスシリーズの正当な後継機……だったはずのDMDよ」
「ぜ、ゼロツー!?」
知らない間にアイオロスが増えてる……!?
「確かにディオスより強いけどさ! なにもあんな大事な機体じゃなくても……」
「そもそもディオスはモエギの主力量産機よ。それよりも強い機体といえば個人用にカスタムを重ねた専用機か、ディオス・コマンドみたいな指揮官向けに多少性能を上げた機体のみ……。カスタムされた専用機をこの一大事に譲ってくれる人なんていないし、コマンドみたいなマイナーチェンジ程度の性能強化では満足しないでしょ? となると、現状で私に用意出来る最強の機体は蒔苗ちゃんが使わなくなったアイオロス・ゼロリペアしかないのよ」
「くぅ……! それはそうなんだろうけどさ……」
「大丈夫! 葵ならやれるわよ。それにゼロリペアはさらなる改修を行って葵にも扱いやすいようにしてあるからさ」
新たなハンガーのゲートが開くと、そこには追加装甲を装備したゼロリペアの姿があった。
新潟から帰って来た後は機体を育美さんに預けていたけど、まさか葵さん用のDMDとして改造を施していたとはね……!
「名前はアイオロス・フルアーマー。割と昔から考えられていたアイオロスの強化プランの1つよ。蒔苗ちゃんが本来のアイオロスの機動力や反応速度にすぐ慣れることが出来なかった場合、機体を守るために装甲を追加しつつスピードを強制的に抑える役割を果たす……はずだった。でも蒔苗ちゃんは最初の操縦でアイオロスの機動力を完全にものにしてしまったから、フルアーマープランは今まで設計図だけの存在になっていたの」
「つまり私は蒔苗みたいにアイオロスを使いこなせないから、アーマーを装備して機動力を落とし操縦しやすい形にしてくれてるってわけね」
「あと、しいて言えば耐久力のアップと機動力と反応速度を抑えることを目的としたフルアーマープランなら、パーツのほとんどがディオスのものになってスピードが落ちているゼロリペアでもカタログ通りのスペックを引き出せるというのもあるわ」
「ふーん……。でも、割と古いプランなんでしょ? それで戦いについていけるの?」
「過去のフルアーマープランをベースに私が新しく書き起こした設計図を使っているから問題ないわ。設計当初と今では技術の進歩具合が全然違うから流石にそのままにはしてないよ」
「まあ、そうか……」
葵さんはまだ決意が固まらない様子だ。
私が思うままにガンガン戦っていた機体も他の人から見ればそれだけ重いものということか……。
でも、育美さんはそんなことは気にせず今度は武装の解説を始めた。
「右手はこの機体のメインウェポンであるスティンガーランス。蒔苗ちゃんが以前倒したサソリ型の完全機械体が落としたしっぽを槍にしたものね。一見アイオロス・ゼロのオーガランスのようにシンプルな槍として使うものに見えるけど、実際は槍の内部に装填された爆裂するDエナジーを針のように細く固めて発射する武器になっているわ」
「ということは、わたくしのグラドランナちゃんのストーク・キャノンⅡと同じということですの?」
「原理は同じだけど少し違いがあるわ。スティンガーランスの場合はサソリ型モンスターのしっぽだった頃から体内の毒液を固形化して発射する機能が備わってたみたいで、それを利用する形で加工したに過ぎないの。対してストーク・キャノンⅡは純粋にモエギの技術力によって開発されたものよ」
「技術の進歩とモンスターの進化が同じものを生み出したということですのね。なかなか興味深い現象ですわ」
「性能に関してもお互いそこまで差はないのよね。ただ、スティンガーランスは完全体のパーツだけあって頑丈だから、内部に誘爆の危険性がある爆裂Dエナジーを装填したわ。代わりに機体本体からエナジー供給を受けてエナジー弾を発射することは出来ないの。逆にストーク・キャノンⅡは機体本体のジェネレーターからエナジー供給を受ける形だからエナジー弾を放つことは出来る。でも、機体内部に危険なものを装填するわけにはいかなかったから爆裂Dエナジーは使えないわ」
「爆裂Dエナジーは液体のDエナジーに特殊な加工を施したもので、通常のDエナジーとはまったくの別物。それに機体内部でこの特殊な加工を施すことは出来ないのでしたわね……」
「そうなのよね~。機体内部で加工が出来れば必要な分だけ作ってその場で撃つことが出来るから、わざわざ危険な液体を持ち歩く必要もないんだけど、こればっかりはまだ研究中で……。今はミサイルポッドみたいに機体の外にくっつける形で装備するのが精一杯なんだ。外付けなら壊れて液体が漏れ出しても即座にパージすれば済むからね。それと同じ形でスティンガーランスも最悪壊れたらポイッと手放せばいいわ」
それにしてもDエナジーを固形化する技術を爆裂Dエナジーにも使えるなんてね。
しかも撃ち出すものが針のように細い形なら、装甲の隙間に撃ち込んで爆発を起こし装甲を引っぺがすという爆裂Dエナジー本来の役割とも合致する。
アイオロス・マキナのテスト中に偶然出会って瞬殺したモンスターからこんな役に立つものが手に入るなんて嬉しい誤算ね!
「スティンガーランス以外はオーソドックスな武器を揃えてるわ。胸に輝く青い宝石はサファイア・ブラスター。アイオロス・マキナのエメラルド・ブラスターより出力は抑え目だけど収束率は高い。さらにある程度連射が効くから狙いを外してもリカバーしやすいのが強みよ。左腕に装備されている大きめの盾はマルチプル・シールド。ジュエリーボックスから変形機能をオミットして単純な複合兵器にすることで強度やエナジー供給を安定させたものよ。盾の表面を覆うようにDエナジーシールドを展開できるし、先端には大型Dエナジーソード発生装置。さらに盾の裏にはDエナジーマシンガンを2丁装備してるわ。バックパックはゼロリペアの時も使っていたDフェザーユニット。性能は据え置きだけど少し燃費が良くなっているわ。この機体は全体的に低燃費かつ高威力をコンセプトにしていると言えるわね。それにまだ武器を装備出来るスペースは残ってるし、他に欲しいものがあれば言ってちょうだいね、葵」
「あー! わかったわかった! 私がこの機体を使わせてもらうよ!」
葵さんは観念したように声を上げ、私の方に向き直った。
「蒔苗、私がアイオロスの名にふさわしい操者とは思わないよ。でも、この機体を使うことが今私に出来る最善の行動なら、私はその運命を受け入れる! だから私がアイオロス・ゼロを使うことを許してくれないか?」
「はい! 葵さんならきっとアイオロス・ゼロも喜ぶと思います!」
「ありがとう……! その名に恥じない戦いをしてみせるよ!」
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その目標はもう実現されていると私は思う。
「残るマキナ隊のメンバーは……百華さん」
アイオロス・フルアーマーが入っているハンガーの隣はまだゲートが閉まっている。
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「百華ねぇ……。真っ先にここに来てるはずなんだけど、今回自分が使うDMDを知ってからは本当にもう落ち着きがなくなって、今はどこでぶるぶる震えてるんだか……。このマシンベースから逃げるなんてことはないと思ってるんだけどねぇ」
「百華さんの機体ってディオス・ロゼオじゃないんですか?」
「ええ。あれも元はと言えばディオスをベースにした試作機だからね。今回の作戦にはちょっと力不足かなと思って、私がモエギ側に新型機を作るための良い素材を提供したんだけど……完成したDMDの名前が気に入らなかったのか、そもそも素材の段階からあれだったのか……」
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