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3話 出会い
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陽向は驚きを隠せない。
なぜならば
そこには、車一つなかったからだ。
遠くから見た時にはあったはずなのに今ここにはない。
この矛盾した状態に困惑していた時だった。
「お前その感じだとここに来た事ないだろ。変に気が動転しても困るから俺がお前をしばらく案内してやる」
声をかけて来たのは、赤髪の美青年。
たくさん聞きたいことはあるが、陽向は思いきって1つ質問してみた。
「何でだ。何であんなに人通りが激しかったのに近付いて見ると車一つないんだ。」
そう聞くと、ファンタジックな回答が返って来た。
「この世界は1人の支配者『グロネス アシビット』によって造られた偽りの現実だ。と、言っても少し難しいよな。簡単に言うと、この世界でノルマを達成した者はそのノルマの重さに見合った報酬を受け取り、現実に戻るってわけ。そうそう、自己紹介が遅れたな。俺は坂田 敬太だ。よろしく!」
「俺は今野 陽向よろしく。」
思っていたより暖かい返答に陽向が困惑していた。
それに気づいた相手が気を利かせて話しかけてくれた。
「陽向、お前は何の為にここに来た?」
陽向は質問に答えてもらったお礼に全て素直に話すことにした。
「俺は…。俺は…。俺は俺にかけられた罪をはらすためにここに来た。」
すると
更に、興味深い返答がきた。
「罪かぁ…。この世界ではその報酬は1番高いな。1番難易度が高いクエストに挑まなきゃならん。そしてこの世界と現実は繋がってないようで繋がっている。こっちの世界で死ぬと現実でも、死ぬ。これだけは覚えておけよ。」
そう敬太は言い残し、足早に建物中に入っていった。
陽向はその背中を追いかける。
「おい!おい、敬太!先行くなよ!」
陽向はそう言いながら走った。
「お前なら追いかけてくるかなと思ってさ」
爽やかな回答にホッとしていたのも束の間。
謎の建物に疑問を寄せる。
「ここはどこなの?」
陽向はこのホテルのフロントのようなところがある建物に疑問を持っていた。
「ここは『クエスト受付所』君の願いもここでクエストを受けてクリアすることで叶えられるよ」
「なるほど…。」
ゲームのような世界に困惑していた反面、ワクワクしていた自分がいた。
「陽向!ここからは大事な話だ!よく聞けよ。お前の願いを叶えるには難易度★6のクエストをクリアしなければならない。しかし、★1~5をクリアしなければ、★6には挑戦できない。そして1クエスト3回までのコンテニューだ。3回目もクリアできなければ、待っているのは『死』だ。」
しかし
敬太の言葉は陽向を正気へと戻した。
「そ、そんなの無理だ、、、!俺は帰る。死ぬなんてごめんだ、、、!今すぐ希望の丘に帰る、、、!」
すると
爽やかな顔だったはずの敬太が険しい顔つきになった。
「それは無理だ。現実に帰れる有効期限はこの世界に来てから15分だ。」
陽向はこれまでにないくらい絶望した。
これまでにないくらい死について考えた。
これまでにないくらい自分を憎んだ。
しかし
その絶望が陽向を強くした。
「俺に残された選択は一択ってわけだ。死ぬ気でやってやるよ…!」
陽向はやけくそで言い放つ。
すると
敬太も安心したかの様に、優しい顔つきになり、クエスト受付所へ、歩きだす。
「安心しろ。お前を死なせない為に俺がいるんだ。ならさっそく難易度★1クエストやってみようか!」
なぜならば
そこには、車一つなかったからだ。
遠くから見た時にはあったはずなのに今ここにはない。
この矛盾した状態に困惑していた時だった。
「お前その感じだとここに来た事ないだろ。変に気が動転しても困るから俺がお前をしばらく案内してやる」
声をかけて来たのは、赤髪の美青年。
たくさん聞きたいことはあるが、陽向は思いきって1つ質問してみた。
「何でだ。何であんなに人通りが激しかったのに近付いて見ると車一つないんだ。」
そう聞くと、ファンタジックな回答が返って来た。
「この世界は1人の支配者『グロネス アシビット』によって造られた偽りの現実だ。と、言っても少し難しいよな。簡単に言うと、この世界でノルマを達成した者はそのノルマの重さに見合った報酬を受け取り、現実に戻るってわけ。そうそう、自己紹介が遅れたな。俺は坂田 敬太だ。よろしく!」
「俺は今野 陽向よろしく。」
思っていたより暖かい返答に陽向が困惑していた。
それに気づいた相手が気を利かせて話しかけてくれた。
「陽向、お前は何の為にここに来た?」
陽向は質問に答えてもらったお礼に全て素直に話すことにした。
「俺は…。俺は…。俺は俺にかけられた罪をはらすためにここに来た。」
すると
更に、興味深い返答がきた。
「罪かぁ…。この世界ではその報酬は1番高いな。1番難易度が高いクエストに挑まなきゃならん。そしてこの世界と現実は繋がってないようで繋がっている。こっちの世界で死ぬと現実でも、死ぬ。これだけは覚えておけよ。」
そう敬太は言い残し、足早に建物中に入っていった。
陽向はその背中を追いかける。
「おい!おい、敬太!先行くなよ!」
陽向はそう言いながら走った。
「お前なら追いかけてくるかなと思ってさ」
爽やかな回答にホッとしていたのも束の間。
謎の建物に疑問を寄せる。
「ここはどこなの?」
陽向はこのホテルのフロントのようなところがある建物に疑問を持っていた。
「ここは『クエスト受付所』君の願いもここでクエストを受けてクリアすることで叶えられるよ」
「なるほど…。」
ゲームのような世界に困惑していた反面、ワクワクしていた自分がいた。
「陽向!ここからは大事な話だ!よく聞けよ。お前の願いを叶えるには難易度★6のクエストをクリアしなければならない。しかし、★1~5をクリアしなければ、★6には挑戦できない。そして1クエスト3回までのコンテニューだ。3回目もクリアできなければ、待っているのは『死』だ。」
しかし
敬太の言葉は陽向を正気へと戻した。
「そ、そんなの無理だ、、、!俺は帰る。死ぬなんてごめんだ、、、!今すぐ希望の丘に帰る、、、!」
すると
爽やかな顔だったはずの敬太が険しい顔つきになった。
「それは無理だ。現実に帰れる有効期限はこの世界に来てから15分だ。」
陽向はこれまでにないくらい絶望した。
これまでにないくらい死について考えた。
これまでにないくらい自分を憎んだ。
しかし
その絶望が陽向を強くした。
「俺に残された選択は一択ってわけだ。死ぬ気でやってやるよ…!」
陽向はやけくそで言い放つ。
すると
敬太も安心したかの様に、優しい顔つきになり、クエスト受付所へ、歩きだす。
「安心しろ。お前を死なせない為に俺がいるんだ。ならさっそく難易度★1クエストやってみようか!」
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