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序章:出逢い
21:戦をしたなら腹が減る
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『乾杯!』
「「乾杯っ」」
クロルの一声で、私たちはジョッキを交わした。
『ごくっ、ごくっ……~っはぁ!初依頼お疲れ様2人とも!』
怪人の討伐依頼を無事に終え、打ち上げのような食事をしています。
『いや~!思ったよりもツムグが強くてびっくりした!』
「そうか?」
『初級の冒険者なら、鱗種でも結構苦戦するんだよね!しかも最後に炎種の足崩してサポートしてたし!』
「まぁ意識がクロルに行ってたからな。」
クロルが注文した飲み物はお酒、ツムグと私が注文したのはお茶です。お酒を進められましたが、日本の感覚が強く残っているので飲むには慣れませんでした。
祭祀の場では飲めるのですが……
(そもそも0歳ですし……)
怪人の討伐および買取で得た報酬は、この食事と今夜の宿の代なら十分賄えるそうです。
『テインも!お疲れ様!』
「えっ、わ、私は別に……ちょっと付与しただけで……」
『何いってんの!あのあとツムグのこと治してたじゃん!』
あのあと診てみたら、彼の骨は所々少しヒビが入っていました。そこまで複雑でもなかったので、呪符を用いず簡単な魔術で治すことができた。
ちなみに、現在も恋人繋ぎで魔術を使用しています。
いろいろと不安なまま来てしまいましたが、ご飯をしっかり食べると前向きになれますね。クロルと会えたことも勿論、上手くいきそうです。
このままパーティを組み続けらればいいのですけど……
『そうだ!今日は二人どこに泊まるの?』
「格安の宿があればそこに。」
『それならアタシが泊ってるとこに一緒に泊まらない?一人部屋だからちょっと狭いかもだけど……』
「それは流石に悪いよ。」
『あ、アタシは気にしないよ?』
「出会って初日でそこまでしてもらうのはこっちも申し訳ないからさ。」
『そ……っか。うん、そうだよね……』
あからさまにテンションを下げるクロル。
「今日泊まってみてしんどいかもしれないって思ったら、明日お願いするよ。クロルがよけれ」
『うん!』
彼が言い切る前に、明るく大きな声で返事をした。
(寂しがりなんでしょうか……)
それよりも、結構大きな声で返事をしたので周りの目が気になりますね。
『あのツムグ?確認なんだけどさ?明日も一緒に依頼、行ってくれるんだよね?』
「え?うん。金もないし……」
『そ、そっか……!じゃあ会う約束ね!時間決めとこ!』
依頼は、ほぼ毎日というか、いつだって掲載されている。
物探し、日雇いの店番、治験などのものもありますけど、魔物狩りやダンジョン攻略というものは常にある。
この世界には魔王が顕在している。その侵略を阻み、打ち倒すのが転生者の役割のようなもの。私たちはかなりの異端だ。
『さ!じゃんじゃん食べて、明日に備えよっか!』
「はい!」
「ん……」
食べなきゃ動けません。そして、動いたからには食べなくては。
「食事中にナンパされないのって、こんなに楽なのか。」
「『えっ?』」
「「乾杯っ」」
クロルの一声で、私たちはジョッキを交わした。
『ごくっ、ごくっ……~っはぁ!初依頼お疲れ様2人とも!』
怪人の討伐依頼を無事に終え、打ち上げのような食事をしています。
『いや~!思ったよりもツムグが強くてびっくりした!』
「そうか?」
『初級の冒険者なら、鱗種でも結構苦戦するんだよね!しかも最後に炎種の足崩してサポートしてたし!』
「まぁ意識がクロルに行ってたからな。」
クロルが注文した飲み物はお酒、ツムグと私が注文したのはお茶です。お酒を進められましたが、日本の感覚が強く残っているので飲むには慣れませんでした。
祭祀の場では飲めるのですが……
(そもそも0歳ですし……)
怪人の討伐および買取で得た報酬は、この食事と今夜の宿の代なら十分賄えるそうです。
『テインも!お疲れ様!』
「えっ、わ、私は別に……ちょっと付与しただけで……」
『何いってんの!あのあとツムグのこと治してたじゃん!』
あのあと診てみたら、彼の骨は所々少しヒビが入っていました。そこまで複雑でもなかったので、呪符を用いず簡単な魔術で治すことができた。
ちなみに、現在も恋人繋ぎで魔術を使用しています。
いろいろと不安なまま来てしまいましたが、ご飯をしっかり食べると前向きになれますね。クロルと会えたことも勿論、上手くいきそうです。
このままパーティを組み続けらればいいのですけど……
『そうだ!今日は二人どこに泊まるの?』
「格安の宿があればそこに。」
『それならアタシが泊ってるとこに一緒に泊まらない?一人部屋だからちょっと狭いかもだけど……』
「それは流石に悪いよ。」
『あ、アタシは気にしないよ?』
「出会って初日でそこまでしてもらうのはこっちも申し訳ないからさ。」
『そ……っか。うん、そうだよね……』
あからさまにテンションを下げるクロル。
「今日泊まってみてしんどいかもしれないって思ったら、明日お願いするよ。クロルがよけれ」
『うん!』
彼が言い切る前に、明るく大きな声で返事をした。
(寂しがりなんでしょうか……)
それよりも、結構大きな声で返事をしたので周りの目が気になりますね。
『あのツムグ?確認なんだけどさ?明日も一緒に依頼、行ってくれるんだよね?』
「え?うん。金もないし……」
『そ、そっか……!じゃあ会う約束ね!時間決めとこ!』
依頼は、ほぼ毎日というか、いつだって掲載されている。
物探し、日雇いの店番、治験などのものもありますけど、魔物狩りやダンジョン攻略というものは常にある。
この世界には魔王が顕在している。その侵略を阻み、打ち倒すのが転生者の役割のようなもの。私たちはかなりの異端だ。
『さ!じゃんじゃん食べて、明日に備えよっか!』
「はい!」
「ん……」
食べなきゃ動けません。そして、動いたからには食べなくては。
「食事中にナンパされないのって、こんなに楽なのか。」
「『えっ?』」
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