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第一章 特別推薦入試編
第十二話
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麗華は学園長とのあいさつを終えると、眠いと言って、さっさと本日宿泊予定の学生寮へと向かってしまった。
全く自由な奴である。
そんな麗華とは別に、俺と有栖とリオン先生はは特別推薦入試の受付をした。
その際、玉座の足元の地面から巨大なデスクがせり上がってきたのには少し驚いたが、それを遥かに超える驚愕の事実が俺達に明かされた。
「あのハイジャックが試験の一環だったんですか!?」
「マジかよ……」
有栖が叫ぶのも無理はない。
誰がたかが高校の入学試験程度でハイジャック犯を差し向けてくることを想定するだろうか。
俺は改めて、特別推薦入試の、学園長の頭のおかしさを思い知らされた。
「うん♪特別推薦入試の予備試験だよ♪緊急時の対応力を主として。判断力、協調性、行動力、その他諸々を測らせてもらいました~」
学園長が悪戯が成功した時の様な、いや、実際に悪戯が成功したのだろう笑顔で言う。
でも、やはり何かがおかしい。
何故なら。
「学園長。あのハイジャック犯達は本物でしたよね?」
俺と有栖が乗っていた飛行機をハイジャックしたのは紛れもなく本物のテロリストだった。
長年の不幸で鍛えられた俺の眼は嘘を吐かない。
「へぇ、分かるんだ……」
「っ!」
学園長の眼がすぅっと細まり、さっきまでのおちゃらけた雰囲気から一転して、正に大人の女性と言う雰囲気に変わる。
余りのギャップに心臓が一瞬ビクッてなったぞ……。
「うん、エイタの言う通り。本物のハイジャック犯だよ。ちょーっと細工しただけでね♪」
「細工?」
「そう♪支援者になってハイジャックする飛行機の情報を得たり、万が一の事が起こらないように学園島お抱えの異能者を置いておいたり、秘密裏に異能妨害装置を提供したり♪」
「有栖は普通に銃で撃たれそうになってましたけど……」
「異能妨害装置を提供したのは学園長でしたか……!」
「せめて我々教師陣に許可くらい取って下さい。学園島の最高機密の一つを勝手に持ち出されては困ります……」
学園長の言葉に、俺たちは三者三様の反応をする。
てか、無許可だったんかい。
「撃たれても余程当たり所が悪くなければ同じ飛行機に同乗した学園島の異能者が回復できてたから大丈夫♪あとリオン先生。この試験は既存の枠にとらわれない優秀な人材を発掘するという大義名分を掲げて私が好き勝手出来る数少ない行事なんです♪どうせ取れない許可なんて私がわざわざ取るわけないじゃないですか♪」
いやもう本音駄々洩れだし、そもそも理由になってない。
誰だよこの人を学園長にした奴。
「で、肝心の予備試験の結果だけど……二人とも合格だよ♪」
「はぁ……良かった」
有栖は安心した様子だ。
「……」
俺だけ最初から合格が確定しているこの背徳感。
気拙い。
「因みに、総評としては、エイタはなんと満点。アリスはまぁギリギリ及第点ってところかな」
へぇ、俺、満点だったのか。
意外……でもないな、緊急時における対応力なら俺世界でもトップの自信あるわ……。
そもそも緊急時における対応なんて物は俺にとっては日常の動作の一つに過ぎないのだから、出来ない方がおかしいのだ。
「流石師匠です」
「有栖は悔しくは無いのか?」
「勿論悔しいですが、もしあれが本物の実戦だったとしたら、師匠に助けられなければ私は死んでいたかもしれない訳ですし、今回は合格出来ただけでも嬉しいです」
割り切ってるなぁ。
てか、採点とかしてたんだな。
それも同じ飛行機に乗せておいた学園島お抱えの異能者が同時に採点もしていたのだろうが。
「はい!一応これで手続きは終わったわけだけど。何か質問はある?」
「質問良いですか?」
俺には疑問があった。
特に他意は無い純粋な疑問だ。
「いいよ♪」
「俺達が明日受ける特別推薦入試って、何人くらいが受験する予定なんですか?」
「うーん、受付は君ら二人で最後で、四人は予備試験で落ちたから……八人、だね」
「八人!?少な!?」
「いいえ師匠、そもそも普通の試験で受かれば入学できるというのに、わざわざ死ぬ危険があると評判のこの特別推薦入試を受けようなどと言う酔狂者は少ないのですよ。私としては予備落ちも含めて十二人もこの試験を受けようとしていたことに驚きです」
「お、アリスちゃん詳しいね~。確かに例年は多くても四人くらいだよ♪」
そこまで不人気な試験を開催する意味とは……あ、趣味か。
「他に質問はある?」
「私からも一ついいですか?」
「勿論いいよ♪」
「では……。巷の噂で、学園長考案の特別推薦入試は死亡も有り得る大変危険な試験だと聞きました。一体どんな試験なのですか?」
試験内容については麗華が気にしなくてもいいと言っていたのであまり心配はしていないが、俺も気にならないと言えば嘘になる。
知った所で何ができるわけでも無いが、人の心とはそういう物だろう。
「うーん。それは教えられないかな。他の子達には言ってないからね。不公平になっちゃう」
それはまぁ当たり前だな。
「ですよね。駄目元でした」
「他に質問は?」
「無いです」
「私もありません」
「じゃあ解散!二人とも、明日の試験頑張ってね!ウチの学生寮でゆっくり休んで明日に備えてね!じゃあリオン先生、二人を寮に案内してあげて♪」
「畏まりました」
こうして、学園島での一日目は終わった。
ぶっちゃけ学園島での一日というよりは飛行機で延々と有栖の勘違いを解こうと話し続けた記憶が大半だが、とにかく終わったのだ。
明日は早くも試験本番だ。
さぁて!明日は頑張るぞ!
入学したときに幼馴染の金とコネで入ったヒモだと思われないように!!
主に俺の新しい高校生活における尊厳を懸けてッ!!!
全く自由な奴である。
そんな麗華とは別に、俺と有栖とリオン先生はは特別推薦入試の受付をした。
その際、玉座の足元の地面から巨大なデスクがせり上がってきたのには少し驚いたが、それを遥かに超える驚愕の事実が俺達に明かされた。
「あのハイジャックが試験の一環だったんですか!?」
「マジかよ……」
有栖が叫ぶのも無理はない。
誰がたかが高校の入学試験程度でハイジャック犯を差し向けてくることを想定するだろうか。
俺は改めて、特別推薦入試の、学園長の頭のおかしさを思い知らされた。
「うん♪特別推薦入試の予備試験だよ♪緊急時の対応力を主として。判断力、協調性、行動力、その他諸々を測らせてもらいました~」
学園長が悪戯が成功した時の様な、いや、実際に悪戯が成功したのだろう笑顔で言う。
でも、やはり何かがおかしい。
何故なら。
「学園長。あのハイジャック犯達は本物でしたよね?」
俺と有栖が乗っていた飛行機をハイジャックしたのは紛れもなく本物のテロリストだった。
長年の不幸で鍛えられた俺の眼は嘘を吐かない。
「へぇ、分かるんだ……」
「っ!」
学園長の眼がすぅっと細まり、さっきまでのおちゃらけた雰囲気から一転して、正に大人の女性と言う雰囲気に変わる。
余りのギャップに心臓が一瞬ビクッてなったぞ……。
「うん、エイタの言う通り。本物のハイジャック犯だよ。ちょーっと細工しただけでね♪」
「細工?」
「そう♪支援者になってハイジャックする飛行機の情報を得たり、万が一の事が起こらないように学園島お抱えの異能者を置いておいたり、秘密裏に異能妨害装置を提供したり♪」
「有栖は普通に銃で撃たれそうになってましたけど……」
「異能妨害装置を提供したのは学園長でしたか……!」
「せめて我々教師陣に許可くらい取って下さい。学園島の最高機密の一つを勝手に持ち出されては困ります……」
学園長の言葉に、俺たちは三者三様の反応をする。
てか、無許可だったんかい。
「撃たれても余程当たり所が悪くなければ同じ飛行機に同乗した学園島の異能者が回復できてたから大丈夫♪あとリオン先生。この試験は既存の枠にとらわれない優秀な人材を発掘するという大義名分を掲げて私が好き勝手出来る数少ない行事なんです♪どうせ取れない許可なんて私がわざわざ取るわけないじゃないですか♪」
いやもう本音駄々洩れだし、そもそも理由になってない。
誰だよこの人を学園長にした奴。
「で、肝心の予備試験の結果だけど……二人とも合格だよ♪」
「はぁ……良かった」
有栖は安心した様子だ。
「……」
俺だけ最初から合格が確定しているこの背徳感。
気拙い。
「因みに、総評としては、エイタはなんと満点。アリスはまぁギリギリ及第点ってところかな」
へぇ、俺、満点だったのか。
意外……でもないな、緊急時における対応力なら俺世界でもトップの自信あるわ……。
そもそも緊急時における対応なんて物は俺にとっては日常の動作の一つに過ぎないのだから、出来ない方がおかしいのだ。
「流石師匠です」
「有栖は悔しくは無いのか?」
「勿論悔しいですが、もしあれが本物の実戦だったとしたら、師匠に助けられなければ私は死んでいたかもしれない訳ですし、今回は合格出来ただけでも嬉しいです」
割り切ってるなぁ。
てか、採点とかしてたんだな。
それも同じ飛行機に乗せておいた学園島お抱えの異能者が同時に採点もしていたのだろうが。
「はい!一応これで手続きは終わったわけだけど。何か質問はある?」
「質問良いですか?」
俺には疑問があった。
特に他意は無い純粋な疑問だ。
「いいよ♪」
「俺達が明日受ける特別推薦入試って、何人くらいが受験する予定なんですか?」
「うーん、受付は君ら二人で最後で、四人は予備試験で落ちたから……八人、だね」
「八人!?少な!?」
「いいえ師匠、そもそも普通の試験で受かれば入学できるというのに、わざわざ死ぬ危険があると評判のこの特別推薦入試を受けようなどと言う酔狂者は少ないのですよ。私としては予備落ちも含めて十二人もこの試験を受けようとしていたことに驚きです」
「お、アリスちゃん詳しいね~。確かに例年は多くても四人くらいだよ♪」
そこまで不人気な試験を開催する意味とは……あ、趣味か。
「他に質問はある?」
「私からも一ついいですか?」
「勿論いいよ♪」
「では……。巷の噂で、学園長考案の特別推薦入試は死亡も有り得る大変危険な試験だと聞きました。一体どんな試験なのですか?」
試験内容については麗華が気にしなくてもいいと言っていたのであまり心配はしていないが、俺も気にならないと言えば嘘になる。
知った所で何ができるわけでも無いが、人の心とはそういう物だろう。
「うーん。それは教えられないかな。他の子達には言ってないからね。不公平になっちゃう」
それはまぁ当たり前だな。
「ですよね。駄目元でした」
「他に質問は?」
「無いです」
「私もありません」
「じゃあ解散!二人とも、明日の試験頑張ってね!ウチの学生寮でゆっくり休んで明日に備えてね!じゃあリオン先生、二人を寮に案内してあげて♪」
「畏まりました」
こうして、学園島での一日目は終わった。
ぶっちゃけ学園島での一日というよりは飛行機で延々と有栖の勘違いを解こうと話し続けた記憶が大半だが、とにかく終わったのだ。
明日は早くも試験本番だ。
さぁて!明日は頑張るぞ!
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