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リュカ様と夕食

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やっと王太子妃教育が終わって、すぐにリュカ様が部屋に来てくれた。

「サラ、やっと仕事が片付いたよ!サラも王太子妃教育が済んだ頃かな?」

「はい!頑張りました!」

私がそう言うと、リュカ様は微笑ましいものを見る様な目で見て、頭を撫でてくれた。美形にやられるとなんだか緊張します。

「でも、リュカ様ったらひどいです。なんで立太子されていることを教えてくださらなかったんですか?」

「ごめんね。言ったらサラが緊張してしまうかと思って」

そう言うと嫌わないでというかのようにハグしてくれます。

「もう、リュカ様ったら」

「それよりもサラ、一緒に食事にしよう?そろそろ夕食の時間だろう?」

露骨に話題を逸らしてきた。リュカ様は案外可愛い方なのかもしれない。

「わかりました。あ、でも、国王陛下と王妃陛下へのご挨拶はいつすればいいのですか?」

私がそう聞くとリュカ様は、あー、と言葉を濁す。どうしたんだろう。

「…父上と母上は国内でも有名な程ラブラブでね?あまり、二人きりの時間を邪魔されるのを好まないんだ。だからお二人には今度別に時間をとってご挨拶をしようと思う」

なるほど、リュカ様のご両親は仲が良いのか。それはよかった。でも今日ご挨拶出来ないのは残念だなぁ。

「残念ですけどそういうことなら仕方ないですね。夕食に行きましょう!」

「ふふ。僕の花嫁は無邪気で可愛いね」

リュカ様はちゅっ、と私の手にキスをすると私をエスコートしてくれる。こんな良い人と結婚出来るなんて本当に役得だなぁ。

「さ、食事にしようか、僕の花嫁」

「はい、リュカ様」

リュカ様と一緒にテーブルにつく。すると使用人さん達が美味しそうなお料理を運んできてくれた。

「わあ!リュカ様、すごく豪華で美味しそうです!私こんなの食べたことないです!」

「それはよかった。実際美味しい筈だよ、食べてみて」

リュカ様に促されて一口食べてみる。…うん、美味しい!

「すごく美味しいです!」

「ふふ。僕の花嫁は食べている姿も可愛いね」

そうして私達は会話を交わしながら、食事を進めた。主に私の家族の話をした。両親の仲が良いこととか、弟妹たちが可愛いこととか、花嫁になるのに反対されたこととか、一月に一度くらいは帰るつもりでいることとか。リュカ様は全部ニコニコと微笑みながら聞いてくれた。一月に一度くらいは帰ることも認めてくれた。ただしリュカ様同伴だけど。きっとリュカ様と一緒に帰ったらみんな驚くだろうな。

「僕の花嫁は下界ではそんな生活をしていたんだね」

「はい、とっても楽しかったです!」

「なら、ここでの生活はもっと楽しいものにしないとね」

食事が終わり席を立つとリュカ様はそう言って私の頭を撫でてくれた。そうして部屋までエスコートしてくれた。

「今夜は君の部屋に行くよ。楽しみに待っていてね、僕の花嫁」

「えっ、は、はい!」

急な宣言に驚くけど、そりゃあそうだよね。夫婦だもの。が、頑張るぞ!おー!
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