美しき妖獣の花嫁となった

下菊みこと

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意識してくれよ

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ここ数日の作戦が功を奏して、リーシュはおれを意識してくれているらしい。

それはとても嬉しいのだが、リーシュは意識しちゃうからやめてほしいなんて言い出した。

それじゃダメだ。

リーシュにはたっぷりとおれを意識してほしいんだから。

「ねえ、頼むよリーシュ。おれをもっと意識しておくれよ」

「え、で、でも…」

何を戸惑うことがあるのだろう。

リーシュはすでにおれのお嫁さんで、なんの障害もおれたちにはないというのに。

「意識するの、嫌なの?なんで?」

「だって、だってぇ…」

「うん」

「フェリーク様のこと、男の人として好きになっちゃいます…」

なんだそれ。

こちらとしては望むところなのだけど。

「うん。リーシュ、おれを好きになって」

「え、ええ!?」

「おれもリーシュが女の子として好きだから」

リーシュは突然のおれの告白に、目を見開いた。
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