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ラン様がいない朝

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「うぅ…ん」

「ユリ様!おはようございます!」

「んー…メアリー…おはよー…」

「ユリ様、おめでとうございます!」

「んぇ?…はっ!」

わ、私昨日!ラン様と!昨日!

「痛っ!」

腰が痛い…。

「あわわ、ユリ様、起き上がらない方が…」

「んー…とりあえずベット綺麗にして欲しいから一旦退く…」

「あ、そ、そうですよね、こちらにお座りください!」

「ありがとう、メアリー…うぅ…」

ラン様の姿は見えない。えっちのあとにすぐ帰る派かぁ。知ってたけど。

「改めておめでとうございます、ユリ様!」

メアリーがベットメイクしながらお祝いしてくる。いや、私としてはそんなにお目出度くない…。

「いやあの…一応聞くけど…わかる…?」

「はい!」

メアリー嬉しそうだなぁ…。

「でもその…私としてはラン様とは読み友で居たかったっていうか…」

「もう、ユリ様。白百合の妃としての大事なお役目ですよ!それに、上手くいけば皇后になれるんですから!」

「やだなぁ…なりたくないなぁ…普通に後宮生活を楽しみつつやり過ごしてお家に帰りたいなぁ…」

「なにいってるんですか!?」

「だってぇ…予想外に辛いんだもん…座学で勉強してた時からなんとなく辛そうとは思ってたけど…これ辛いよぉ…腰も痛いし…」

「あー…。まあ、それは…そうですよね…お疲れ様でした、ユリ様」

「それになんか恥ずかしいし気まずいし…次ラン様と会う時どんな顔して会えばいいの…」

「…あー。それは…いつも通りに…」

「無理。恥ずかしい。無理」

「…。読み友モードで!」

「読み友モードて。…あー、いや、でも、頑張れば…いける?」

「いけますいけます。ユリ様なら大丈夫です。…ベットメイク終わりました!とりあえずお着替えして、ベットに戻りましょう!」

「うん。ありがとう、メアリー」

「はい!」

メアリーに手伝ってもらって着替えを済ませてベットに戻ります。

「朝食持ってきますね!」

「うん、お願い」

その後朝食を一人で済ませます。ラン様がいないからなんとなく寂しいです。

「メアリー、片付けお願い」

「はい、お下げしますね」

ベットで後宮物語を読んで時間を潰します。そういえばラン様に新しい本貸せなかったなぁ。もっとたくさん読んで欲しいのに。

「あーあ」

「どうしました?ユリ様」

「ラン様に本貸すの忘れた…」

「本よりお世継ぎですよ、ユリ様!」

「でも、えっちだけなんて寂しいし…」

「あー…まあ、そればっかりは皇帝陛下次第ですからねー…」

「あーあ…」

「ユリ様…あ、でも、ほら、ユリ様!お渡しするのが遅れてすみません、皇帝陛下から花が一輪贈られていますよ!」

「え?」

「ほら、白百合を一本です!」

「あ、ありがとう…」

「皇帝陛下に言ってください」

「うん…メアリー、白百合の花言葉って無邪気とか高貴とかだったと思うんだけど、合ってる?」

「はい、合ってますよ。おそらく今回は無邪気、じゃないでしょうか?ユリ様にぴったりですね」

「…ラン様も、いつもの会話、楽しんでくれてたと思っていいのかな」

「はい、おそらく!」

「そっかぁ…そっかぁ」

百合一本で単純ですが、ちょっとだけ嬉しくなりました。
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みんなの感想(6件)

鵲
2021.04.12

一気読みさせていただきました。
他の妃のことはわかるのに自分のことは…なユリちゃん可愛いです(≧▽≦)
そして寵愛する気満々のラン様、最高です。
続きを是非、楽しみにしています。

下菊みこと
2021.04.12 下菊みこと

ありがとうございます!嬉しいです!更新は…頑張ります、はい。感想ありがとうございました!

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柚木ゆず
2021.02.26 柚木ゆず

本日、救世主現る、まで拝読しました。

今日もユリさん流の生き方(暮らし方)を、楽しませていただきました。
すっかり、ユリさんのファンですので。
また、お邪魔をさせていただきます……っ。

下菊みこと
2021.02.26 下菊みこと

そう言っていただけてありがたいです!ありがとうございます!

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柚木ゆず
2021.02.25 柚木ゆず

本日、ついに白薔薇様が動き出す? まで拝読しました。

ユリさん、どんな時でも、我が道を行かれますね……!
頬を叩かれても、動じないユリさん。ワクワクする、ユリさんなどなど。
今日も、ユリさんワールドを楽しませていただきました。

下菊みこと
2021.02.25 下菊みこと

気に入っていただけているならユリちゃんも喜ぶと思います。私も嬉しいです。ありがとうございます!

解除

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