ヤンデレ幼馴染が帰ってきたので大人しく溺愛されます

下菊みこと

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グーテとイデアール

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ご機嫌よう。ブーゼ・ターフェルルンデです。

今日もハイトと二人きりで中庭に居たのですが、そこにグーテとアルが来ました。

「グーテ!アル!」

「ご機嫌よう、ブーゼ。久しぶりだな、ハイト」

「お姉様、私達もお茶会に混ぜてくださいませ」

「もちろんよ。ね、ハイト」

「…ブーゼが望むなら」

ハイトは私が望むならと言いつつも不満そうです。分かりやすいんだから。

「ほら、ここにどうぞ。グーテ」

「はい、お姉様」

「ハイト。魔法学を学んだとのことだが、魔法は使えるようになったのか?」

二人が混ざるだけで、静かで穏やかお茶会は一変して、賑やかで楽しいお茶会になります。

「お姉様、ハイトお義兄様とどのようなお話をなさっていたのですか?」

「この間のデートの話とか、プレゼントのブレスレットの話とかよ」

「まあ!デートに行かれたのですか!教えてくださればダブルデートも出来たのに!」

「言っておくけど僕はダブルデートなんて認めないからね」

「ハイトお義兄様…」

「ハイト、そう言ってくれるなよ。俺たちはお前たちと仲良くしたいんだ」

「無用な気遣いだよ。僕にはブーゼがいればいいし、ブーゼにも僕がいればいい」

「相変わらずな奴だな…」

「ハイトお義兄様…あの、私、それでもお姉様とずっと仲良しでいたいんです。出来れば、ハイトお義兄様とも仲良くなりたくて…」

「仲良し?ブーゼと?何言ってるのさ。グーテのせいでブーゼは肩身の狭い思いをしているのに!」

「そ、それは!」

「グーテは聖女だなんだと持て囃されてるけどさぁ、一番近いところで困ってるブーゼにはちっとも救いの手を差し伸べないよね。それで本当に仲良しなんていえるの?」

「待て、ハイト。グーテはブーゼの悪い噂はきちんと否定しているし、使用人達にもブーゼに失礼のないようにと言いつけていて…」

「だから?結局はなにも変わってないじゃないか!」

「…、ごめんなさい」

「…ハイト。言い過ぎよ。グーテ、ごめんね。貴女が気にすることはないわ。私の問題だもの」

「ブーゼ!」

「ただ、正直なところ、ハイトの言い分もわかるのよ。私も、ハイトと同じような気持ちよ」

「!お姉様…」

しゅんとするグーテ。ああ、なんて可愛らしい。この子の可愛らしさのかけらでもあれば私ももっと愛されるのかしら。

「でも、私もグーテが大好きで、ずっと仲良しでいたいわ。アルともね。もちろん、ハイトともよ?」

「ブーゼ…」

「お姉様…」

「…ブーゼ、乱入してすまなかった。そう言ってくれて助かった。俺たちはお暇させてもらう。ハイト、悪かった」

「分かればいいよ。じゃあね」

今日はなんだか、疲れてしまいました。
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