とある鬼と雛鳥の話

下菊みこと

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雛鳥に上書き

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雛鳥が俺の中で大切な大切なお気に入りとなったことを自覚してから数日。

俺は頭を悩ませた。

やはりあのムカつく男の存在を雛鳥の中から消してしまいたい。

俺で上書きしたいと思った。

ならばやることは一つだろう。

「ねえ、お前。俺とするのは嫌かい?」

直球で雛鳥に聞く。

雛鳥はびくりとしたが、言った。

「あなた様が望むなら」

「そう。なるべく負担はかけないようにする」

今宵、雛鳥を始めて抱くことになった。




















俺は鬼の術で雛鳥に暗示をかける。暗示といっても、意識が混濁する…そう、酒に酔ったような状態にするだけ。

その状態では、雛鳥は俺に逆らえない。身体は俺の言う通りになる。

意識は混濁するが、後々記憶には残るのであの前の飼い主との嫌な思い出は上書きできるだろう。

「さあ、お目覚めの時間だ」

指を耳元で鳴らしてやれば、混濁した意識の中少しだけ雛鳥は世界を認識する。

その状態で俺は雛鳥に囁いた。

「お前は俺がこれから数を数え下ろすと、ゼロになったらイッてしまう。いいね?」

「ん…はい…」

「五」

「んっ、あ…?」

「四」

「気持ち、いい…?」

「三」

「あふっ…うぅん…」

「二」

「んあっ!あっ…!」

「一」

「ひあっ…!あっんん…!!!」

「ゼロ」

「―………!!!」

俺に抱きしめられて気持ち良さそうにイク雛鳥に満足する。

「気持ちいいね。俺との行為は気持ちいい。俺との行為は満たされる。俺との行為は幸せ。わかる?」

「はぁ…はぁ…は、はい…」

「五」

「んぁっ…またっ…」

「四」

「んぁああああ…っ」

「三」

「ひうっ、ひぅうううう!!」

「二」

「んあ、また来るっ…」

「一」

「来る、来る…!!!」

「ゼロ」

「あ゛っ―………!!!」

背中を弓なりにして仰け反る。

可愛らしい。

「中も十分濡れそぼってるね、俺のものを今から挿れるよ。正常位でいいかい?」

わからないままコクコク頷く雛鳥の中に自分を挿れる。

質量の大きなそれを、ずぶぶぶぶっ…と奥まで咥え込む雛鳥。

これは名器だなと思うが、雛鳥の精神が覚醒した時に心を壊してしまわないように優しくする。

「さあ、もう一度数えるよ。五」

「ふぁっ!!んぁ…!!!」

「四」

「あっ!あっ…!!!」

「三」

「ひぁっ!!!」

「二」

「来る!」

「一」

「来る、来る、きちゃうっ…!!!」

「ゼロ」

「んあ゛っ―………!!!」

イッた雛鳥の額に口づけしたあと、抽送を開始する。

パンパン、じゅぷじゅぷと卑猥な音が響く。

「あんっ、あ、あっ…!」

「五」

「ひゃんっ」

「四」

「ひぐぅっ…」

「三」

「ん゛っ…!!!」

「二」

「あ゛あ゛っ…」

「一」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ…」

「ゼロ」

「お゛お゛お゛お゛お゛っ…!!!」

段々と喘ぎ声が獣じみた声になるが、それもまた可愛らしいと思ってしまう俺は末期か。

そしてそろそろいいだろうと抽送を早くする。

どちゅどちゅと奥を付き、もう一度今度は暗示なしで雛鳥がイクのを待ってから中に出した。

中に出して思う。

鬼と人の子など聞いたことがないが、果たして雛鳥は俺の子を授かるだろうか。
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