至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます

ネグレクト系脇役姫、みんなから愛される系主役姫になる

ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。ここ数日、みんなにも協力してもらいつつヤハウェ様の真実を広めるのに苦労しました。でも、みんなが駆けずり回ってくれたおかげでなんとか「魔王」に対する悪評が「ヤハウェ様」に対する好意的な意見に変わってきました。

さて、今日は世界に平和をもたらした聖剣の乙女としての凱旋パレードです。姉姫さまも聖女としてもちろん参加です。パパとシュテル様とノルとソルセルリーとソルシエールさんも参加です。

「聖女様万歳！」

「聖剣の乙女様万歳！」

照れるー。でもみんなに受け入れられて嬉しい。手を振って行進します。みんな熱狂的なまでに歓迎してくれます。今まで妾腹として侮られていたのが嘘のようです。

そういえば、騎士さん達から人気者になりました。是非剣術を教えて欲しいと乞われています。教えられるほどのものでもないのですが。

平民さん達からも人気者になりました。ずっと虐げられてきた妹姫のシンデレラストーリー！みたいな認識のようです。

役人さんからも人気者になりました。今のこの私なら大いに政治的に利用価値があると踏んでいるようです。でもパパが守ってくれるから大丈夫です。

商人さんからも人気者になりました。今のトレンドはマルゲリット第二王女殿下です！と熱い目線を送られます。なんでも私の身に付けるものが流行りになるとか。

貴族さん達からも人気者になりました。お茶会によく招待されるようになりました。今まではそんなことはなかったのに、現金だなぁ。

…まさかこんなにみんなから愛してもらえるようになるなんて、人生わからないなぁ。

「メグ、どうかしたのか？」

「あら、やっぱりまだ体調が悪いの？無理はしないでいいのよ？」

「見せてみろ…体調不良ではなさそうだな」

「メグ姉さま、何か悩み事ですか？」

「良ければ私達が相談に乗りますよ」

「メグ、俺の膝枕で寝ていろ。少しは楽になる」

「国王陛下、申し訳ありませんがその役目は俺のものです」

「喧嘩なら買うが」

「もう！二人とも子供みたいな喧嘩しないの！私ならもう大丈夫だから！」

「悪い悪い」

「お前を取られるのが面白くないだけだ」

私が怒ったような顔をするとパパもシュテル様も頬をつんつんしてきたり、頭を撫でてくる。

ということで、ネグレクト系脇役姫はみんなから愛される系主役姫になりました！