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流行病
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ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。魔獣討伐を終えてから数日。すっかりアルカンシエルでも聖剣の乙女呼びが定着してしまいました…。恥ずかしい…。原作では姉姫さまは聖女呼びされてたけれど、こんな気持ちだったのかなぁ。
それはさておき、魔獣討伐のお話が数日前に来たのなら、そろそろ流行病がシュテルンヒンメルで起きるはず。原作では、姉姫さまが光の回復魔法で流行病を治して、それをシュテル様が妖精魔法でサポートしていた。それでも妖精の力だって無限ではないし、他のところで使うためにとっておく必要があるので最下層の人々は救えなかった。なので今回は私がみんなを助けたいと思います。
ということで気合いを入れつつパパのお部屋で姉姫さまとノルとパパと魔王関連の情報を待ちます。そこにシュテル様がやって来ました。
「リュディー姫!すまないが頼みがある!」
「どうかしましたか?」
「…例の流行病の件か」
パパは静かにシュテル様を見つめます。
「はい、原因不明の流行病の件で…妖精達にも治せないため、おそらく魔王の影響かと。そこでリュディー姫の力が必要なのです!」
「わかったわ!すぐに行きましょう!」
姉姫さまは二つ返事で了承します。パパもシュテルンヒンメルの危機ということで渋々ながら認めます。
「ちょっと待って!私も今は光の魔力も有ります!私も行きます!」
「…わかった!頼む!」
こうして私とシュテル様と姉姫さまはシュテルンヒンメルに来ました。
「…っ!」
それは酷い光景でした。おそらく最下層の人々が裏道で倒れています。高熱を出し、嘔吐し、がくがくと震えて、ぼつぼつと身体に変な斑点が出来ています。うん、間違いなく原作で出ていた流行病です。
「かはっ!」
倒れていた人の一人が血を吐きます。はやく治してあげないと!
「とりあえず、まずは貴族達から…」
「シュテル様、私なら貴族も平民も最下層の人達もまとめて治せます!」
「!?メグ、何を…」
「考えがあるんです!私に任せてください!」
「…わかった、頼む。メグ」
「シュテル様!?」
「ありがとうございます、シュテル様」
すっと息を吸う。長く長く息を吐く。よし、気合い入った!
「闇よ!全ての痛み、苦しみを奪え!闇の力は収縮し、全ては私の元へ!」
詠唱し、シュテルンヒンメル全体を覆う闇の霧を作る。闇の霧にみんなの病を移し、そしてそれを私の中に入れる。これでみんなは大丈夫。
あとは…。
「かはっ…」
い、息が辛い…。
「メグ!」
「メグ、どうしたの!?」
「なんだ?急に体が軽くなったぞ」
「治った!病が治った!あんなに辛かったのに!」
「メグ、まさかお前…っ!」
「みんなの病を自分の身体に!?」
「え、えへへ…」
とりあえず笑って誤魔化しつつ光魔法で回復をする。でも一億人分の病を一気に身体に取り込んだものだから、全魔力を使っても治らない。
「…っ!リュディー姫!俺がサポートするからメグに回復魔法を!」
「お願い!光よ、メグを助けて!」
その時、眩い光が姉姫さまから溢れて、私を包む。私の闇の魔力が、姉姫さまに移って…え!?移って!?姉姫さままで病にかかってしまう!しまった!
「姉姫さま!」
「大丈夫よ、メグ。必ず助けるわ!」
そうしてパァーッと光が溢れて、姉姫さまと私は眩しい光にそのまま目を閉じました。
ー…
起きると夜です。長い長い時間が過ぎたようです。
「大丈夫か?」
パパがベッドの側にいます。私の隣には姉姫さま。
「うん、なんとか」
笑って誤魔化しつつ現状を聞きます。
「お前が全ての病を引き受けたあと、リュディーが第二次覚醒を起こして闇の魔力を手に入れた。聖獣はそこの子猫だ」
「そっか」
「結果的にはお前もリュディーも第二次覚醒の魔力増幅のおかげで助かった」
「…ごめんなさい」
「まだ何も言っていない」
「ごめんなさい」
「…はぁ。もう無茶はしないと約束しろ」
「はい。ごめんなさい」
「…もういい。わかったから今はゆっくり休め」
パパが安眠魔法をかけてくれます。
「…おやすみなさい、パパ」
「ああ、おやすみ。それと、シュトラール殿下はさっきまでずっとお前につきっきりで看病していたぞ。シュトラール殿下にも謝っておけ」
そっか。そうだよね。原作とは違って、私がシュテル様の婚約者なんだから。
「…はい」
そのまま私は、眠りに落ちた。
ー…
「メグ、メグ…」
「…ううん、姉姫さま?」
「おはよう、メグ。無事でよかったわ」
姉姫さまは安心したように笑います。
「心配とご迷惑をおかけしてごめんなさい」
「…もう無茶はしちゃダメよ?」
「はい」
そうして二人で朝の支度を終えて、姉姫さまの部屋から出ると、ノルが待ち構えていて抱きついてきました。
「リュディー姉さま、メグ姉さま、ご無事でなによりです!」
「…ノル、心配かけてごめんね」
「もう大丈夫よ」
「よかったです!二人に何かあったらどうしようかと…」
「ありがとう、ノル」
「ありがとう」
その後すぐにシュテル様が転移魔法で私達の前に現れました。
「メグ!…ああ、メグ!もう大丈夫なのか?寝てなくて平気か!?」
「シュテル様!はい、もう大丈夫です!」
シュテル様は大丈夫だと言った瞬間に私を抱きしめてきました。
「よかった…怖かった、お前を失うんじゃないかと…」
「…っ、シュテル様、ごめんなさい」
「いいんだ。お前は我がシュテルンヒンメルの民を思って行動してくれたんだろう?俺の妃に相応しい行動だ。…でも、無事でよかった。本当に…」
「シュテル様…」
「メグ…」
「ううん!」
「…パパ!いつの間に!?」
「それよりも、俺の前で俺の愛娘といちゃつくんじゃない」
べりっと音がしそうな勢いでパパが私とシュテル様を物理的に引き離します。もう、いいところだったのに!
「これは失礼いたしました。そうだ、メグ、シュテルンヒンメルでは今、聖剣の乙女が大人気だぞ。命の恩人としてな。だからいつでも嫁いで来れるぞ」
「喧嘩なら買うが」
シュテル様は私を抱きしめてパパを煽る。もう、二人して大人気ないんだから!
「もう!二人とも子供みたいな喧嘩しないの!」
「悪い悪い」
「お前を取られるのが面白くないだけだ」
私が怒ったような顔をすると二人とも頬をつんつんしてきたり、頭を撫でてくる。
「あらあら、うふふ。みんなして仲が良いんだから」
「メグ姉さま、父さまは放っておいて朝食に行きましょう」
「ほう?ノルも言うようになったな」
「…僕だって、意地があります」
「そうか。将来が楽しみだな」
パパがそういうと、ノルは目を丸くした後不敵に笑います。
「僕はいつか貴方を超えますよ」
「俺が生きているうちに頼むぞ」
シュテル様がその様子を見て笑います。
「どこでも親子はこんな感じなんだな」
「シュテル様もですか?」
「俺のところはもうちょっと砕けてるけどな」
姉姫さまは微笑ましそう。
「うふふ。またノルとお父様がお話出来るようになってよかったわ。怪我の功名ね」
「いや本当に無茶してごめんなさい」
「自覚があるならいいのよ」
優しい姉姫さまは私の頭をなでなでと撫でてくれます。そんなこんなで、なんとか流行病も乗り越えられました。
それはさておき、魔獣討伐のお話が数日前に来たのなら、そろそろ流行病がシュテルンヒンメルで起きるはず。原作では、姉姫さまが光の回復魔法で流行病を治して、それをシュテル様が妖精魔法でサポートしていた。それでも妖精の力だって無限ではないし、他のところで使うためにとっておく必要があるので最下層の人々は救えなかった。なので今回は私がみんなを助けたいと思います。
ということで気合いを入れつつパパのお部屋で姉姫さまとノルとパパと魔王関連の情報を待ちます。そこにシュテル様がやって来ました。
「リュディー姫!すまないが頼みがある!」
「どうかしましたか?」
「…例の流行病の件か」
パパは静かにシュテル様を見つめます。
「はい、原因不明の流行病の件で…妖精達にも治せないため、おそらく魔王の影響かと。そこでリュディー姫の力が必要なのです!」
「わかったわ!すぐに行きましょう!」
姉姫さまは二つ返事で了承します。パパもシュテルンヒンメルの危機ということで渋々ながら認めます。
「ちょっと待って!私も今は光の魔力も有ります!私も行きます!」
「…わかった!頼む!」
こうして私とシュテル様と姉姫さまはシュテルンヒンメルに来ました。
「…っ!」
それは酷い光景でした。おそらく最下層の人々が裏道で倒れています。高熱を出し、嘔吐し、がくがくと震えて、ぼつぼつと身体に変な斑点が出来ています。うん、間違いなく原作で出ていた流行病です。
「かはっ!」
倒れていた人の一人が血を吐きます。はやく治してあげないと!
「とりあえず、まずは貴族達から…」
「シュテル様、私なら貴族も平民も最下層の人達もまとめて治せます!」
「!?メグ、何を…」
「考えがあるんです!私に任せてください!」
「…わかった、頼む。メグ」
「シュテル様!?」
「ありがとうございます、シュテル様」
すっと息を吸う。長く長く息を吐く。よし、気合い入った!
「闇よ!全ての痛み、苦しみを奪え!闇の力は収縮し、全ては私の元へ!」
詠唱し、シュテルンヒンメル全体を覆う闇の霧を作る。闇の霧にみんなの病を移し、そしてそれを私の中に入れる。これでみんなは大丈夫。
あとは…。
「かはっ…」
い、息が辛い…。
「メグ!」
「メグ、どうしたの!?」
「なんだ?急に体が軽くなったぞ」
「治った!病が治った!あんなに辛かったのに!」
「メグ、まさかお前…っ!」
「みんなの病を自分の身体に!?」
「え、えへへ…」
とりあえず笑って誤魔化しつつ光魔法で回復をする。でも一億人分の病を一気に身体に取り込んだものだから、全魔力を使っても治らない。
「…っ!リュディー姫!俺がサポートするからメグに回復魔法を!」
「お願い!光よ、メグを助けて!」
その時、眩い光が姉姫さまから溢れて、私を包む。私の闇の魔力が、姉姫さまに移って…え!?移って!?姉姫さままで病にかかってしまう!しまった!
「姉姫さま!」
「大丈夫よ、メグ。必ず助けるわ!」
そうしてパァーッと光が溢れて、姉姫さまと私は眩しい光にそのまま目を閉じました。
ー…
起きると夜です。長い長い時間が過ぎたようです。
「大丈夫か?」
パパがベッドの側にいます。私の隣には姉姫さま。
「うん、なんとか」
笑って誤魔化しつつ現状を聞きます。
「お前が全ての病を引き受けたあと、リュディーが第二次覚醒を起こして闇の魔力を手に入れた。聖獣はそこの子猫だ」
「そっか」
「結果的にはお前もリュディーも第二次覚醒の魔力増幅のおかげで助かった」
「…ごめんなさい」
「まだ何も言っていない」
「ごめんなさい」
「…はぁ。もう無茶はしないと約束しろ」
「はい。ごめんなさい」
「…もういい。わかったから今はゆっくり休め」
パパが安眠魔法をかけてくれます。
「…おやすみなさい、パパ」
「ああ、おやすみ。それと、シュトラール殿下はさっきまでずっとお前につきっきりで看病していたぞ。シュトラール殿下にも謝っておけ」
そっか。そうだよね。原作とは違って、私がシュテル様の婚約者なんだから。
「…はい」
そのまま私は、眠りに落ちた。
ー…
「メグ、メグ…」
「…ううん、姉姫さま?」
「おはよう、メグ。無事でよかったわ」
姉姫さまは安心したように笑います。
「心配とご迷惑をおかけしてごめんなさい」
「…もう無茶はしちゃダメよ?」
「はい」
そうして二人で朝の支度を終えて、姉姫さまの部屋から出ると、ノルが待ち構えていて抱きついてきました。
「リュディー姉さま、メグ姉さま、ご無事でなによりです!」
「…ノル、心配かけてごめんね」
「もう大丈夫よ」
「よかったです!二人に何かあったらどうしようかと…」
「ありがとう、ノル」
「ありがとう」
その後すぐにシュテル様が転移魔法で私達の前に現れました。
「メグ!…ああ、メグ!もう大丈夫なのか?寝てなくて平気か!?」
「シュテル様!はい、もう大丈夫です!」
シュテル様は大丈夫だと言った瞬間に私を抱きしめてきました。
「よかった…怖かった、お前を失うんじゃないかと…」
「…っ、シュテル様、ごめんなさい」
「いいんだ。お前は我がシュテルンヒンメルの民を思って行動してくれたんだろう?俺の妃に相応しい行動だ。…でも、無事でよかった。本当に…」
「シュテル様…」
「メグ…」
「ううん!」
「…パパ!いつの間に!?」
「それよりも、俺の前で俺の愛娘といちゃつくんじゃない」
べりっと音がしそうな勢いでパパが私とシュテル様を物理的に引き離します。もう、いいところだったのに!
「これは失礼いたしました。そうだ、メグ、シュテルンヒンメルでは今、聖剣の乙女が大人気だぞ。命の恩人としてな。だからいつでも嫁いで来れるぞ」
「喧嘩なら買うが」
シュテル様は私を抱きしめてパパを煽る。もう、二人して大人気ないんだから!
「もう!二人とも子供みたいな喧嘩しないの!」
「悪い悪い」
「お前を取られるのが面白くないだけだ」
私が怒ったような顔をすると二人とも頬をつんつんしてきたり、頭を撫でてくる。
「あらあら、うふふ。みんなして仲が良いんだから」
「メグ姉さま、父さまは放っておいて朝食に行きましょう」
「ほう?ノルも言うようになったな」
「…僕だって、意地があります」
「そうか。将来が楽しみだな」
パパがそういうと、ノルは目を丸くした後不敵に笑います。
「僕はいつか貴方を超えますよ」
「俺が生きているうちに頼むぞ」
シュテル様がその様子を見て笑います。
「どこでも親子はこんな感じなんだな」
「シュテル様もですか?」
「俺のところはもうちょっと砕けてるけどな」
姉姫さまは微笑ましそう。
「うふふ。またノルとお父様がお話出来るようになってよかったわ。怪我の功名ね」
「いや本当に無茶してごめんなさい」
「自覚があるならいいのよ」
優しい姉姫さまは私の頭をなでなでと撫でてくれます。そんなこんなで、なんとか流行病も乗り越えられました。
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