至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます

下菊みこと

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一緒に旅をすることになりました!

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ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。昨日は魔力持ちの子供達を保護しました!今日は転移魔法でソルシエールに連れて行きます!

「おはよー、ソルセルリー」

「ん、おはよ。おいお前ら、朝だぞ起きろ」

そう言ってカーテンを開けるソルセルリー。みんなも目をごしごし擦りながら目を覚まします。

「んー…おはようございます…」

「おはよ…」

「…ふわぁあ…んー、おはよう」

「…まだ眠い」

「起きて、エタンセル…ほら、おはよう」

「エクレール…おはよ…」

「みんな可愛いなぁ」

「ちゅん、ちゅん!」

「もちろん一番可愛いのはファンだよ!ほら、朝ご飯だよー」

ファンに朝ご飯の魔力をあげます。

「ちゅん、ちゅん!」

「ん?聖獣、少し大きくなったか?」

ソルセルリーが私の手の中のファンを覗き込みます。確かにちょっとだけ大きくなったかも!

「ねえねえ、それお姉さんのペット?」

「うん、そうだよ」

本当は聖獣だけれどもね。

「なんか、大きな鳥さんになりそうだね!」

「え?」

「人が乗れるくらい大っきくて力持ちになりそう!」

「お姉さん、エクレールのいうことって結構当たるんだよ」

「その子、きっと大きくなるね!」

もしかしてそれ、予言の力なんじゃ?

「…エクレール」

「はい、お兄さん」

「そのこと…言うことが当たるってこと、俺たちだけの秘密に出来るか?」

「うん…出来るけど…」

ソルセルリーが真剣な目でみんなに語りかけます。

「…いいか?エクレールの力はものすごく重宝するものなんだ。だから、悪い大人が利用しようと近づいて来るかもしれない。エクレールのために、秘密にするんだ。いいな?」

「わかった!」

「エクレールのためなら!」

「俺たちだけの秘密な!」

「内緒話がまた増えたね!」

「みんな、ありがとう!」

子供達の様子を見てほのぼのとしていると、ソルセルリーが呆れた目でこちらを見てきます。なに?

「エクレール。悪い大人に利用されるから秘密にしろって言っておいてなんだが、この剣の本物がどこにあるのかわかるか?」

「えっと…ソルシエールに行くまでの道にあるよ」

そうなんだ!じゃあ一旦みんなを転移魔法で送っていって、それから帰りに取りに行こう!でも思ったよりはやく見つかったなぁ。

「でもね、あのね」

「ん?どうした」

「崖のところにあるの」

崖!?

「ソルセルリー…」

「転移魔法でなんとかするしかないな」

紐なしバンジージャンプじゃん!こっわ!

「それでね、あのね」

「?まだなにかあるの?」

「二人だけでいったら、多分死んじゃうの…」

そう言ってエクレールちゃんはいきなりわんわんと泣き出します。

「え、エクレールちゃん!?」

「エクレール…?」

「どうした!?」

「また悪いこと見ちゃったのか!?」

「大丈夫だ、何があっても俺たちが守るから!」

「エクレール、なかないで」

ー…

しばらく泣いた後、落ち着いたエクレールちゃんは転移魔法はいや、私達もついていくと言って私達に抱きついてきます。

「…メグ、なんとかしろ」

「いやぁ…連れていくしかないんじゃないかなぁ」

「野宿は厳しいぞ」

「だよねぇ…」

「大丈夫だよ!」

「俺たちその日暮らしなら慣れてるし!」

「お姉さん達が死んじゃうなんてやだ!」

「エクレール、俺たちがついていけばお姉さん達は無事なんだよな?」

「うん…」

「じゃあついてく!絶対だ!」

「…とりあえず、根を上げるまで一緒に行くか」

「そうだね…でも無理しちゃダメだよ?」

「はーい」

「よかったぁ」

「でもなんで俺たちが一緒に行くと死なないんだ?」

「わかんないけど…天使様…?が、私達を見てそのまま帰っちゃうの」

「なんだそれ」

「私達がいないと、天使様がお姉さん達を死なせちゃうの」

「…なるほどな」

「そっかぁ…」

「とりあえず腹拵えだな。宿を出てレストランに行くぞ」

「わあい!」

「レストランー!」

「みんな可愛いなぁ」

「ちゅん!」

ということで、一緒に旅をすることになりました!
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