4 / 49
貧困政策開始です!
しおりを挟む
ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。誘拐事件から数ヶ月が過ぎました。誕生日も過ぎました。誕生日は姉姫さまとシュテル様からめちゃくちゃお祝いされてとても楽しかったです。
まあ、今のところ相変わらずの扱いを受けています。ただ、国王さまから護衛を増やされました。と言っても人件費は私の宮持ちですが…。そんな国王さまは相変わらず塩対応で、時々何か言いたそうな顔をすることがあります。なんなんだろう。
シュテル様とは相変わらず毎日のように使い魔を飛ばして恋文を送りあっています。あの事件以降ちょっと過保護気味ですが私をとても大切にしてくれています。
さて、今日はおそらく、姉姫さまが初めてスラム街の存在を知り悲しむ日。そして原作では貧困政策を考えて国王さまに訴えて実行に移し、シュテル様に惚れ直される日でもあります。そうは問屋が卸さないのです。私も姉姫さまと一緒に貧困政策を考えて、シュテル様に見直してもらい、仲をより深くさせていただきます!
ということで姉姫さまの元へいざ行かん!…と思ったのですが。
「メグ、メグ!」
「姉姫さま!?どうされました?」
私が姉姫さまの元へ行くよりはやく、姉姫さまが私に泣きついてきました。
「私、私…恐ろしいことを知ってしまったの!」
「姉姫さま?」
「落ち着いて聞いてね。この国には…スラム街という場所があって、そこでは満足な暮らしが出来ない民が身を寄せ合って暮らしているそうなの」
「そうなのですね…」
知ってますごめんなさい。
「私達がこうして豊かな暮らしをしているうちに今も苦しんでいる国民達が…なんてことなの…」
ぐずぐずと泣く姉姫さま。可哀想に…恵まれて育ったまだ七歳の子供にはきついだろうな。
「私、今すぐにお父様に掛け合ってくるわ。それで、このお城のドレスとか装飾品とかを売って、スラム街の民への救済に当ててもらうの!」
出た、姉姫さまのお花畑思考。お優しい姉姫さまだけれど、心が綺麗過ぎてまだ清濁併せ呑むことを知らない。国王さまと王妃さまも大変だな。まあ、ここは本来ならシュテル様が止めて考え直させるところ。私がその役割を果たしましょう。
「姉姫さま、落ち着いてくださいませ」
…姉姫さまにこっそりと精神安定用の魔法をかける。妹に魔法をかけられるとは思っていないのだろう、姉姫さまはすごく無防備。姉姫さまはすぐに落ち着きを取り戻します。
「あ…ごめんなさいね、妹の前で取り乱したりして」
「いえ…あの姉姫さま。私達がこうして豊かな生活をすることも意味があることだと思うのです」
「え?」
「私達が守るべき民は何もスラム街の民だけではありません。普通の暮らしを営む平民や、裕福な商家。騎士達や貴族達だって私達の可愛い民なのです」
「それはもちろん。でも…」
「私達がまるで平民のような生活を送っていたら他国はどう思うでしょう。きっと舐められます。最悪、この国を乗っ取ろうとする国もあるかもなのです」
「…まあ!なんてこと!」
姉姫さまは指摘されてようやく気付いたらしい、顔が青ざめている。
「それじゃあ、私がしようとしていたことは多くの民を傷つけていたかも知れないのね…」
「でも、それでも私達に出来ることもあるはずなのです。一緒に考えてみませんか?姉姫さま」
「…!ええ、ええ、そうね。そうしましょう!」
姉姫さまは元気を取り戻し、いつもの笑顔で早速貧困政策を考え出す。
原作では、スラム街に学校と治療術師を無償で提供する政策を打ち出していた。姉姫さまに弱い国王さまと王妃さまはすぐにそれを叶えた。その費用は、まあ当然のごとく脇役姫マルゲリットの宮から引き出されてはいたが。まあ、妥当なところだろう。マルゲリットは散財はせずに基本節約思考だったみたいだしちょうど良かったくらいかもしれない。…それでもちょっと納得いかないけれども。
私も当然、いつ何があってもいいようにナディアさんに頼んで節約思考で宮を切り盛りしてもらっている。だから今回の貧困政策で費用を引き出されても大丈夫。
ということで、思う存分貧困政策を考えてみようじゃないか!
ー…
結局、私達が考えた貧困政策は大きく分けて四つ。経済支援と、生活支援、就労支援に教育支援だ。前世の社会の勉強で習ったことを活かした。
「…うん、これはいいんじゃないかしら!」
「ええ、いい案だとと思います。姉姫さま」
「…あとは財源よね」
うんうん、姉姫さまも理想と現実をちゃんと見られるみたいでなにより。
「…それなら、私の宮から出しますよ」
「え?でも…」
「使うべきところでは、しっかりと使っていますが、それ以外では節約していますから。大丈夫です」
「…じゃあ、お願いしてもいい?」
「もちろんです!」
「…私も、メグを見習わなくちゃ」
え?なにが?
「…メグは私の妹なのに、私よりしっかりとしていて羨ましいわ。頼りないお姉様でごめんなさいね」
あ、姉姫さまがブルーになってる!
「そ、そんなことないです、姉姫さま!姉姫さまと相談出来たから、貧困政策の案が出来上がったのです!自信を持って欲しいのです!」
「ふふ。そうね、ありがとう」
いつもの花が咲くような笑み。よかったー。万が一姉姫さまを泣かせたら国王さまと王妃さまになにされるかわからない。
「じゃあ、早速お父様達にお願いに行きましょう?」
「私はここで待ってます」
「そう?じゃあ待っていてね。また来るわ」
こうして貧困政策は始まりました。
ー…
…まだ貧困政策は始まったばかり。実を結ぶかはこれから次第ですが、順調にスタートを切りました。スラム街の民達からの評価は高いようです。
姉姫さまは満足そうです。シュテル様にも褒められました。とても良い政策だと思う。俺は良い婚約者を持てた幸せ者だと手紙に書いてありました。照れるー。
王妃さまは姉姫さまだけの手柄にしたかったみたいで、私と一緒に考えたこと、私の宮からお金が出ていることが公になっているのがむかつくようですが、姉姫さまのおねだりには勝てなかったようです。
国王さまは、なんだか難しい表情をしてました。なーんか気になるんですよね。聞いてもなにも言ってくれないんですけれども。
幼少期編の目立ったストーリーは、あとは水害くらいかな。大雨が降って、その被害で村が流されるところまで出てたんだよね。姉姫さまも悲しむだろうし、犠牲者は出したくない。なんとかしないとだなぁ。
まあ、今のところ相変わらずの扱いを受けています。ただ、国王さまから護衛を増やされました。と言っても人件費は私の宮持ちですが…。そんな国王さまは相変わらず塩対応で、時々何か言いたそうな顔をすることがあります。なんなんだろう。
シュテル様とは相変わらず毎日のように使い魔を飛ばして恋文を送りあっています。あの事件以降ちょっと過保護気味ですが私をとても大切にしてくれています。
さて、今日はおそらく、姉姫さまが初めてスラム街の存在を知り悲しむ日。そして原作では貧困政策を考えて国王さまに訴えて実行に移し、シュテル様に惚れ直される日でもあります。そうは問屋が卸さないのです。私も姉姫さまと一緒に貧困政策を考えて、シュテル様に見直してもらい、仲をより深くさせていただきます!
ということで姉姫さまの元へいざ行かん!…と思ったのですが。
「メグ、メグ!」
「姉姫さま!?どうされました?」
私が姉姫さまの元へ行くよりはやく、姉姫さまが私に泣きついてきました。
「私、私…恐ろしいことを知ってしまったの!」
「姉姫さま?」
「落ち着いて聞いてね。この国には…スラム街という場所があって、そこでは満足な暮らしが出来ない民が身を寄せ合って暮らしているそうなの」
「そうなのですね…」
知ってますごめんなさい。
「私達がこうして豊かな暮らしをしているうちに今も苦しんでいる国民達が…なんてことなの…」
ぐずぐずと泣く姉姫さま。可哀想に…恵まれて育ったまだ七歳の子供にはきついだろうな。
「私、今すぐにお父様に掛け合ってくるわ。それで、このお城のドレスとか装飾品とかを売って、スラム街の民への救済に当ててもらうの!」
出た、姉姫さまのお花畑思考。お優しい姉姫さまだけれど、心が綺麗過ぎてまだ清濁併せ呑むことを知らない。国王さまと王妃さまも大変だな。まあ、ここは本来ならシュテル様が止めて考え直させるところ。私がその役割を果たしましょう。
「姉姫さま、落ち着いてくださいませ」
…姉姫さまにこっそりと精神安定用の魔法をかける。妹に魔法をかけられるとは思っていないのだろう、姉姫さまはすごく無防備。姉姫さまはすぐに落ち着きを取り戻します。
「あ…ごめんなさいね、妹の前で取り乱したりして」
「いえ…あの姉姫さま。私達がこうして豊かな生活をすることも意味があることだと思うのです」
「え?」
「私達が守るべき民は何もスラム街の民だけではありません。普通の暮らしを営む平民や、裕福な商家。騎士達や貴族達だって私達の可愛い民なのです」
「それはもちろん。でも…」
「私達がまるで平民のような生活を送っていたら他国はどう思うでしょう。きっと舐められます。最悪、この国を乗っ取ろうとする国もあるかもなのです」
「…まあ!なんてこと!」
姉姫さまは指摘されてようやく気付いたらしい、顔が青ざめている。
「それじゃあ、私がしようとしていたことは多くの民を傷つけていたかも知れないのね…」
「でも、それでも私達に出来ることもあるはずなのです。一緒に考えてみませんか?姉姫さま」
「…!ええ、ええ、そうね。そうしましょう!」
姉姫さまは元気を取り戻し、いつもの笑顔で早速貧困政策を考え出す。
原作では、スラム街に学校と治療術師を無償で提供する政策を打ち出していた。姉姫さまに弱い国王さまと王妃さまはすぐにそれを叶えた。その費用は、まあ当然のごとく脇役姫マルゲリットの宮から引き出されてはいたが。まあ、妥当なところだろう。マルゲリットは散財はせずに基本節約思考だったみたいだしちょうど良かったくらいかもしれない。…それでもちょっと納得いかないけれども。
私も当然、いつ何があってもいいようにナディアさんに頼んで節約思考で宮を切り盛りしてもらっている。だから今回の貧困政策で費用を引き出されても大丈夫。
ということで、思う存分貧困政策を考えてみようじゃないか!
ー…
結局、私達が考えた貧困政策は大きく分けて四つ。経済支援と、生活支援、就労支援に教育支援だ。前世の社会の勉強で習ったことを活かした。
「…うん、これはいいんじゃないかしら!」
「ええ、いい案だとと思います。姉姫さま」
「…あとは財源よね」
うんうん、姉姫さまも理想と現実をちゃんと見られるみたいでなにより。
「…それなら、私の宮から出しますよ」
「え?でも…」
「使うべきところでは、しっかりと使っていますが、それ以外では節約していますから。大丈夫です」
「…じゃあ、お願いしてもいい?」
「もちろんです!」
「…私も、メグを見習わなくちゃ」
え?なにが?
「…メグは私の妹なのに、私よりしっかりとしていて羨ましいわ。頼りないお姉様でごめんなさいね」
あ、姉姫さまがブルーになってる!
「そ、そんなことないです、姉姫さま!姉姫さまと相談出来たから、貧困政策の案が出来上がったのです!自信を持って欲しいのです!」
「ふふ。そうね、ありがとう」
いつもの花が咲くような笑み。よかったー。万が一姉姫さまを泣かせたら国王さまと王妃さまになにされるかわからない。
「じゃあ、早速お父様達にお願いに行きましょう?」
「私はここで待ってます」
「そう?じゃあ待っていてね。また来るわ」
こうして貧困政策は始まりました。
ー…
…まだ貧困政策は始まったばかり。実を結ぶかはこれから次第ですが、順調にスタートを切りました。スラム街の民達からの評価は高いようです。
姉姫さまは満足そうです。シュテル様にも褒められました。とても良い政策だと思う。俺は良い婚約者を持てた幸せ者だと手紙に書いてありました。照れるー。
王妃さまは姉姫さまだけの手柄にしたかったみたいで、私と一緒に考えたこと、私の宮からお金が出ていることが公になっているのがむかつくようですが、姉姫さまのおねだりには勝てなかったようです。
国王さまは、なんだか難しい表情をしてました。なーんか気になるんですよね。聞いてもなにも言ってくれないんですけれども。
幼少期編の目立ったストーリーは、あとは水害くらいかな。大雨が降って、その被害で村が流されるところまで出てたんだよね。姉姫さまも悲しむだろうし、犠牲者は出したくない。なんとかしないとだなぁ。
370
あなたにおすすめの小説
〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
【完結】勤労令嬢、街へ行く〜令嬢なのに下働きさせられていた私を養女にしてくれた侯爵様が溺愛してくれるので、国いちばんのレディを目指します〜
鈴木 桜
恋愛
貧乏男爵の妾の子である8歳のジリアンは、使用人ゼロの家で勤労の日々を送っていた。
誰よりも早く起きて畑を耕し、家族の食事を準備し、屋敷を隅々まで掃除し……。
幸いジリアンは【魔法】が使えたので、一人でも仕事をこなすことができていた。
ある夏の日、彼女の運命を大きく変える出来事が起こる。
一人の客人をもてなしたのだ。
その客人は戦争の英雄クリフォード・マクリーン侯爵の使いであり、ジリアンが【魔法の天才】であることに気づくのだった。
【魔法】が『武器』ではなく『生活』のために使われるようになる時代の転換期に、ジリアンは戦争の英雄の養女として迎えられることになる。
彼女は「働かせてください」と訴え続けた。そうしなければ、追い出されると思ったから。
そんな彼女に、周囲の大人たちは目一杯の愛情を注ぎ続けた。
そして、ジリアンは少しずつ子供らしさを取り戻していく。
やがてジリアンは17歳に成長し、新しく設立された王立魔法学院に入学することに。
ところが、マクリーン侯爵は渋い顔で、
「男子生徒と目を合わせるな。微笑みかけるな」と言うのだった。
学院には幼馴染の謎の少年アレンや、かつてジリアンをこき使っていた腹違いの姉もいて──。
☆第2部完結しました☆
ヒロインに躱されて落ちていく途中で悪役令嬢に転生したのを思い出しました。時遅く断罪・追放されて、冒険者になろうとしたら護衛騎士に馬鹿にされ
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
第二回ドリコムメディア大賞一次選考通過作品。
ドジな公爵令嬢キャサリンは憎き聖女を王宮の大階段から突き落とそうとして、躱されて、死のダイブをしてしまった。そして、その瞬間、前世の記憶を取り戻したのだ。
そして、黒服の神様にこの異世界小説の世界の中に悪役令嬢として転移させられたことを思い出したのだ。でも、こんな時に思いしてもどうするのよ! しかし、キャサリンは何とか、チートスキルを見つけ出して命だけはなんとか助かるのだ。しかし、それから断罪が始まってはかない抵抗をするも隣国に追放させられてしまう。
「でも、良いわ。私はこのチートスキルで隣国で冒険者として生きて行くのよ」そのキャサリンを白い目で見る護衛騎士との冒険者生活が今始まる。
冒険者がどんなものか全く知らない公爵令嬢とそれに仕方なしに付き合わされる最強騎士の恋愛物語になるはずです。でも、その騎士も訳アリで…。ハッピーエンドはお約束。毎日更新目指して頑張ります。
皆様のお陰でHOTランキング第4位になりました。有難うございます。
小説家になろう、カクヨムでも連載中です。
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
目覚めたら魔法の国で、令嬢の中の人でした
エス
恋愛
転生JK×イケメン公爵様の異世界スローラブ
女子高生・高野みつきは、ある日突然、異世界のお嬢様シャルロットになっていた。
過保護すぎる伯爵パパに泣かれ、無愛想なイケメン公爵レオンといきなりお見合いさせられ……あれよあれよとレオンの婚約者に。
公爵家のクセ強ファミリーに囲まれて、能天気王太子リオに振り回されながらも、みつきは少しずつ異世界での居場所を見つけていく。
けれど心の奥では、「本当にシャルロットとして生きていいのか」と悩む日々。そんな彼女の夢に現れた“本物のシャルロット”が、みつきに大切なメッセージを託す──。
これは、異世界でシャルロットとして生きることを託された1人の少女の、葛藤と成長の物語。
イケメン公爵様とのラブも……気づけばちゃんと育ってます(たぶん)
※他サイトに投稿していたものを、改稿しています。
※他サイトにも投稿しています。
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる