39 / 67
黒の少年を呪われていると嘲る元親友と縁を切る
しおりを挟む
「じゃあ、クロヴィス様。シエル様も、いってらっしゃい」
「行ってくる。留守は頼んだ」
「アリスティアお兄ちゃん、行ってきまーす!」
今日は私とシエルで出かける予定がある。アリスは留守番だ。
「お出かけ楽しみだね、お兄様!」
「そうだな、シエル」
アリスにはどんな土産を持って帰ってやろうと考えつつ、馬車はどんどん進んでいく。しかし、アクシデントが起きた。
「お兄様、大変!」
「どうした?」
「アリスティアお兄ちゃんにお土産を買ってあげるのに、欲しい物リスト書いてもらったのにお部屋に忘れて来ちゃったよー!」
「…まだそんなに進んでいないし、引き返して取ってくるか?」
「うん!」
ということで、私とシエルは屋敷に馬車を引き返した。すると、なぜか使用人たちが応接間の方でわらわら群がっている。何かあったのかと近付いて問えば、私とシエルのいきなりの帰宅にみんな驚きつつも応接間のドアを指差した。
「俺はクロヴィスのために言ってるんだ!」
「そんなの知るか。アリスティア様のことを傷つけるだけならさっさと帰れ。もう二度と来るな」
「俺はクロヴィスの親友だ!」
「だからなんだ。アリスティア様はご当主様の婚約者だぞ」
「呪われた黒のくせに!」
聞こえてきた言葉で、大体の事情は察した。これはデイモンの声だな。私は親友だと思っていたのだが、縁を切ることになりそうだ。なぜって、横にいるシエルがブチ切れて無表情になっている。このモードのシエルは大変よろしくない。
「泣けばそれで済むと思ってんのか?いいからさっさと国にでも帰れよ!」
これ以上デイモンが余計なことを言ってアリスを傷つける前に、ノックもせずに部屋に押し入る。
「…随分と好き勝手なことを言ってくれるな」
「クロヴィス!?お前シエルと出掛けてたんじゃ…」
「デイモンお兄ちゃん。僕もいるよ」
「シエル…」
シエルが、怒り心頭な様子でデイモン様に詰め寄る。私も同様にデイモンの方を向いていたのだが。
「クロヴィス様…シエル様ぁ…」
情け無い声に、アリスを先に構うことにした。涙をこぼして、可哀想に。
「アリスティアお兄ちゃん、大丈夫!?」
「アリス、いきなり知らない奴に責められて怖かっただろう。もう大丈夫だ」
「ふぇ…うん、だ、大丈夫です。ちょっと怖かっただけで、リュックが守ってくれました」
「リュック、よくやった」
アリスとリュックの頭を乱暴に撫でる。アリスもリュックも、それである程度落ち着いたらしい。表情が穏やかになる。よかった。
「さて。どういうことか、教えてもらおうか?デイモン」
「…っ!」
デイモンの顔が、青ざめた。
「待ってくれ、クロヴィス!俺はただ、クロヴィスのためを思って!」
「私のため?私の婚約者を貶め、傷つけ、勝手に追い出そうとしたことが?」
「そいつは、祖国では呪われた黒とかいう呪いを受けてるんだろ!?そんな奴、クロヴィスの邪魔にしかならない!要らないだろ!」
「それはないな」
私はきっぱりと否定する。
「アリスティアは政略結婚のための婚約期間とはいえ、シエルとかなり仲良くしてくれる。シエルが人の感情に敏感なのはお前も知る通りだ。だから、嘘偽り無くシエルを慈しんでくれているのは知っている。それだけで私にとっては充分過ぎるほど有り難い。アリスティアが要らないなんて、あり得ない」
「…クロヴィス、俺はただお前の役に立ちたくて」
「結局は公爵である私へのごますりでしかないんだろう」
私がそう言うと、シエルも続ける。
「今、感情の色が揺れたね。図星でしょう」
「ち、違う!」
「違わないよ。見えるもん。最低だね」
「…くそっ。そうじゃない、そうじゃないんだ、親友として、お前の〝一番〟でいたかっただけなんだ…公爵としてのお前じゃなくて、お前自身にもっと気に入られたかったんだ」
「…今なら見逃してやる。帰れ。でなければ婚約者への名誉毀損で貴族裁判にかけてやる」
貴族裁判は、訴えられるだけで貴族社会で針のむしろになる。だから、そうならないように示談にするのが貴族の常識。そんな中で、訴えると相手に宣言されるのは致命的だ。なんとしてでも回避しようとするのが普通。
「…わかった。帰るから訴えるのは勘弁してくれ」
「いいだろう。だからさっさと消えろ」
アリスを慰めてやらないといけないからな。
「お前のことは、シエルとも仲良くしてくれる親友だと思っていた。だが、縁を切る。異論があるなら貴族裁判を起こす」
「…わかった。でも、俺は本当にお前のためを思って言ったんだ。それだけは信じてくれ」
「信じられない。さようなら」
「…暴走して悪かった」
こうして私は、親友との縁を切った。
「…アリス、大丈夫か?」
「はい。…クロヴィス様もシエル様も、ごめんなさい。大切な人だったんでしょう?縁まで切らなくても…」
「アリスティアお兄ちゃん。あんな人僕の方から願い下げだから」
「私も同じくだな。アリスは気にしなくていい」
しょぼんとするアリスをシエルと二人で慰める。
「…そういえば、お出かけは?」
「あ、うん。忘れ物しちゃったから取りに戻ってきたの。また出かけなきゃいけないけど、アリスティアお兄ちゃん大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
「なるべく早く帰る。落ち込むなよ」
「はい、クロヴィス様!」
シエルにアリスの書いたほしい物リストを取って来させて、もう一度馬車で出かける。用事をすませるとほしい物リストに書いてあったものを全部買って帰り、アリスにプレゼントすると驚かれたが喜ばれた。アリスはやっぱり、泣き顔より笑顔が良い。
「行ってくる。留守は頼んだ」
「アリスティアお兄ちゃん、行ってきまーす!」
今日は私とシエルで出かける予定がある。アリスは留守番だ。
「お出かけ楽しみだね、お兄様!」
「そうだな、シエル」
アリスにはどんな土産を持って帰ってやろうと考えつつ、馬車はどんどん進んでいく。しかし、アクシデントが起きた。
「お兄様、大変!」
「どうした?」
「アリスティアお兄ちゃんにお土産を買ってあげるのに、欲しい物リスト書いてもらったのにお部屋に忘れて来ちゃったよー!」
「…まだそんなに進んでいないし、引き返して取ってくるか?」
「うん!」
ということで、私とシエルは屋敷に馬車を引き返した。すると、なぜか使用人たちが応接間の方でわらわら群がっている。何かあったのかと近付いて問えば、私とシエルのいきなりの帰宅にみんな驚きつつも応接間のドアを指差した。
「俺はクロヴィスのために言ってるんだ!」
「そんなの知るか。アリスティア様のことを傷つけるだけならさっさと帰れ。もう二度と来るな」
「俺はクロヴィスの親友だ!」
「だからなんだ。アリスティア様はご当主様の婚約者だぞ」
「呪われた黒のくせに!」
聞こえてきた言葉で、大体の事情は察した。これはデイモンの声だな。私は親友だと思っていたのだが、縁を切ることになりそうだ。なぜって、横にいるシエルがブチ切れて無表情になっている。このモードのシエルは大変よろしくない。
「泣けばそれで済むと思ってんのか?いいからさっさと国にでも帰れよ!」
これ以上デイモンが余計なことを言ってアリスを傷つける前に、ノックもせずに部屋に押し入る。
「…随分と好き勝手なことを言ってくれるな」
「クロヴィス!?お前シエルと出掛けてたんじゃ…」
「デイモンお兄ちゃん。僕もいるよ」
「シエル…」
シエルが、怒り心頭な様子でデイモン様に詰め寄る。私も同様にデイモンの方を向いていたのだが。
「クロヴィス様…シエル様ぁ…」
情け無い声に、アリスを先に構うことにした。涙をこぼして、可哀想に。
「アリスティアお兄ちゃん、大丈夫!?」
「アリス、いきなり知らない奴に責められて怖かっただろう。もう大丈夫だ」
「ふぇ…うん、だ、大丈夫です。ちょっと怖かっただけで、リュックが守ってくれました」
「リュック、よくやった」
アリスとリュックの頭を乱暴に撫でる。アリスもリュックも、それである程度落ち着いたらしい。表情が穏やかになる。よかった。
「さて。どういうことか、教えてもらおうか?デイモン」
「…っ!」
デイモンの顔が、青ざめた。
「待ってくれ、クロヴィス!俺はただ、クロヴィスのためを思って!」
「私のため?私の婚約者を貶め、傷つけ、勝手に追い出そうとしたことが?」
「そいつは、祖国では呪われた黒とかいう呪いを受けてるんだろ!?そんな奴、クロヴィスの邪魔にしかならない!要らないだろ!」
「それはないな」
私はきっぱりと否定する。
「アリスティアは政略結婚のための婚約期間とはいえ、シエルとかなり仲良くしてくれる。シエルが人の感情に敏感なのはお前も知る通りだ。だから、嘘偽り無くシエルを慈しんでくれているのは知っている。それだけで私にとっては充分過ぎるほど有り難い。アリスティアが要らないなんて、あり得ない」
「…クロヴィス、俺はただお前の役に立ちたくて」
「結局は公爵である私へのごますりでしかないんだろう」
私がそう言うと、シエルも続ける。
「今、感情の色が揺れたね。図星でしょう」
「ち、違う!」
「違わないよ。見えるもん。最低だね」
「…くそっ。そうじゃない、そうじゃないんだ、親友として、お前の〝一番〟でいたかっただけなんだ…公爵としてのお前じゃなくて、お前自身にもっと気に入られたかったんだ」
「…今なら見逃してやる。帰れ。でなければ婚約者への名誉毀損で貴族裁判にかけてやる」
貴族裁判は、訴えられるだけで貴族社会で針のむしろになる。だから、そうならないように示談にするのが貴族の常識。そんな中で、訴えると相手に宣言されるのは致命的だ。なんとしてでも回避しようとするのが普通。
「…わかった。帰るから訴えるのは勘弁してくれ」
「いいだろう。だからさっさと消えろ」
アリスを慰めてやらないといけないからな。
「お前のことは、シエルとも仲良くしてくれる親友だと思っていた。だが、縁を切る。異論があるなら貴族裁判を起こす」
「…わかった。でも、俺は本当にお前のためを思って言ったんだ。それだけは信じてくれ」
「信じられない。さようなら」
「…暴走して悪かった」
こうして私は、親友との縁を切った。
「…アリス、大丈夫か?」
「はい。…クロヴィス様もシエル様も、ごめんなさい。大切な人だったんでしょう?縁まで切らなくても…」
「アリスティアお兄ちゃん。あんな人僕の方から願い下げだから」
「私も同じくだな。アリスは気にしなくていい」
しょぼんとするアリスをシエルと二人で慰める。
「…そういえば、お出かけは?」
「あ、うん。忘れ物しちゃったから取りに戻ってきたの。また出かけなきゃいけないけど、アリスティアお兄ちゃん大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
「なるべく早く帰る。落ち込むなよ」
「はい、クロヴィス様!」
シエルにアリスの書いたほしい物リストを取って来させて、もう一度馬車で出かける。用事をすませるとほしい物リストに書いてあったものを全部買って帰り、アリスにプレゼントすると驚かれたが喜ばれた。アリスはやっぱり、泣き顔より笑顔が良い。
180
お気に入りに追加
1,287
あなたにおすすめの小説
甥っ子と異世界に召喚された俺、元の世界へ戻るために奮闘してたら何故か王子に捕らわれました?
秋野 なずな
BL
ある日突然、甥っ子の蒼葉と異世界に召喚されてしまった冬斗。
蒼葉は精霊の愛し子であり、精霊を回復できる力があると告げられその力でこの国を助けて欲しいと頼まれる。しかし同時に役目を終えても元の世界には帰すことが出来ないと言われてしまう。
絶対に帰れる方法はあるはずだと協力を断り、せめて蒼葉だけでも元の世界に帰すための方法を探して孤軍奮闘するも、誰が敵で誰が味方かも分からない見知らぬ地で、1人の限界を感じていたときその手は差し出された
「僕と手を組まない?」
その手をとったことがすべての始まり。
気づいた頃にはもう、その手を離すことが出来なくなっていた。
王子×大学生
―――――――――
※男性も妊娠できる世界となっています
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!
人違いの婚約破棄って・・バカなのか?
相沢京
BL
婚約披露パーティーで始まった婚約破棄。だけど、相手が違うことに気付いていない。
ドヤ顔で叫んでるのは第一王子そして隣にいるのは男爵令嬢。
婚約破棄されているのはオレの姉で公爵令嬢だ。
そしてオレは、王子の正真正銘の婚約者だったりするのだが・・
何で姉上が婚約破棄されてんだ?
あ、ヤバい!姉上がキレそうだ・・
鬼姫と呼ばれている姉上にケンカを売るなんて正気の沙汰だとは思えない。
ある意味、尊敬するよ王子・・
その後、ひと悶着あって陛下が来られたのはいいんだけど・・
「えっ!何それ・・・話が違うっ!」
災難はオレに降りかかってくるのだった・・・
*****************************
誤字報告ありがとうございます。
BL要素は少なめです。最初は全然ないです。それでもよろしかったらどうぞお楽しみください。(^^♪
*****************************
ただ今、番外編進行中です。幸せだった二人の間に親善大使でやってきた王女が・・・
番外編、完結しました。
只今、アリアの観察日記を更新中。アリアのアランの溺愛ぶりが・・
番外編2、隣国のクソ公爵が子供たちを巻き込んでクーデターをもくろみます。
****************************
第8回BL大賞で、奨励賞を頂きました。応援してくださった皆様ありがとうございました(≧▽≦)
前世の記憶を思い出した皇子だけど皇帝なんて興味ねえんで魔法陣学究めます
当意即妙
BL
ハーララ帝国第四皇子であるエルネスティ・トゥーレ・タルヴィッキ・ニコ・ハーララはある日、高熱を出して倒れた。数日間悪夢に魘され、目が覚めた彼が口にした言葉は……
「皇帝なんて興味ねえ!俺は魔法陣究める!」
天使のような容姿に有るまじき口調で、これまでの人生を全否定するものだった。
* * * * * * * * *
母親である第二皇妃の傀儡だった皇子が前世を思い出して、我が道を行くようになるお話。主人公は研究者気質の変人皇子で、お相手は真面目な専属護衛騎士です。
○注意◯
・基本コメディ時折シリアス。
・健全なBL(予定)なので、R-15は保険。
・最初は恋愛要素が少なめ。
・主人公を筆頭に登場人物が変人ばっかり。
・本来の役割を見失ったルビ。
・おおまかな話の構成はしているが、基本的に行き当たりばったり。
エロエロだったり切なかったりとBLには重い話が多いなと思ったので、ライトなBLを自家供給しようと突発的に書いたお話です。行き当たりばったりの展開が作者にもわからないお話ですが、よろしくお願いします。
2020/09/05
内容紹介及びタグを一部修正しました。
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
孤独なまま異世界転生したら過保護な兄ができた話
かし子
BL
養子として迎えられた家に弟が生まれた事により孤独になった僕。18歳を迎える誕生日の夜、絶望のまま外へ飛び出し、トラックに轢かれて死んだ...はずが、目が覚めると赤ん坊になっていた?
転生先には優しい母と優しい父。そして...
おや?何やらこちらを見つめる赤目の少年が、
え!?兄様!?あれ僕の兄様ですか!?
優しい!綺麗!仲良くなりたいです!!!!
▼▼▼▼
『アステル、おはよう。今日も可愛いな。』
ん?
仲良くなるはずが、それ以上な気が...。
...まあ兄様が嬉しそうだからいいか!
またBLとは名ばかりのほのぼの兄弟イチャラブ物語です。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします。……やっぱり狙われちゃう感じ?
み馬
BL
※ 完結しました。お読みくださった方々、誠にありがとうございました!
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、とある加護を受けた8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 独自設定、造語、下ネタあり。出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる