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クロヴィス様が喜んでくれた!

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ということで推し活を始めることになったんだけど。

「ふぁ、ファンサうちわ何書こう」

「クロヴィス様ラブとか!」

「クロヴィス様愛してるとか!」

「んー…じゃあ、クロヴィス様大好きにするね」

「坊ちゃん、大胆っ!」

マリスビリーが赤面してるけどなんだろう。

ともかく、みんなが推し活のやり方を教えてくれて、とりあえずクロヴィス様が帰ってきたらファンサうちわでお出迎えすることにした。

もちろん使用人のみんなと一緒に!僕がお願いしたことだから、クロヴィス様も怒るなら僕一人だろう。みんなは大丈夫だし、いいよね!

他にも推しのグッズとかなんだけど、売ってなければ作ればいいということで今度みんなで作ることにしたんだ!楽しみだなぁ!

「マリスビリーはなんて書くの?」

「坊ちゃんを幸せにしてください!です」

「あ、それなら僕と一緒に幸せになってくださいにして欲しいなぁ」

「じゃあ、坊ちゃんと幸せになってくださいですね!」

マリスビリーもノリノリだね。

「私もそれでいきましょう」

ポールも乗ってきた。ポール、見た目はすごく厳しそうなのに割とフリーダムだね。不思議と好きだな。

「じゃあ俺はご当主様ラブかな」

「私はご当主様サイコー!かな」

「俺はご当主様健康にもっと気を遣ってかな!」

「僕はねー、お兄様らぶ!!!」

「シエル様、素晴らしいね!最高に喜ばれると思う!」

みんな思い思いに楽しんでファンサうちわを作る。みんなでワイワイ、楽しいなぁ!

それで、あとはクロヴィス様を待つだけになった。みんなも仕事に戻って頑張って、僕はシエル様と一緒にマリスビリーの淹れた紅茶を飲んで待つ。そして、クロヴィス様がそろそろ帰って来る時間。馬車が見える前にみんなでスタンバイしてファンサうちわを持つ。

そして、馬車が戻ってくる。

「クロヴィス様ー!おかえりなさい!」

大きな声でクロヴィス様をお迎えしながら、ファンサうちわを振る。クロヴィス様、喜んでくれるかな?

「…アリス」

馬車から出てきたクロヴィス様は、僕の頭をかき混ぜるように乱暴に撫でる。

「出迎えありがとう、とても新鮮な経験だった」

喜んで貰えたようで、僕もとっても嬉しい。

使用人たちもきゃーきゃー言いながらファンサうちわを振る。みんなグッジョブだね。クロヴィス様も喜ぶよね!

「坊ちゃん…俺は、俺は坊ちゃんが誇らしいです!さすがは坊ちゃんです!」

マリスビリーが何をそんなに喜んでいるのかは、ちょっとよくわからなかった。でも、良い日になったなぁ。
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