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婚約者とお友達と昼食

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お昼休みの時間になりました。ノアが迎えに来てくれるのを待っていると、教室の扉が開きました。

「ユリアー!迎えに来たよー!お昼に行こう!」

ノアが迎えに来てくれました。ハリーと一緒にノアの所に行きます。外野のご令嬢達から黄色い声が聞こえます。そりゃあそうですよね。学園の王子様が二人揃っているんですもの。

「ノア、久しぶり」

ハリーがノアに話しかけます。

「ん。ハリー、久しぶり。なんでユリアと一緒にいるの?」

「僕たち友達になったんだ。今日から昼食をご一緒していいかい?」

ハリーの言葉にノアが一瞬固まります。

「…ユリアと友達に?あのご令嬢にはみんな平等に接する君が?」

「ふふ。おかげさまで休み時間はユーナを独り占め出来ているよ」

ハリーの率直な言葉にノアは少し逡巡した後、訝しげな表情でハリーに言葉を返しました。

「もしかして何か企んでない?」

「まさか」

「本当に?」

「本当に」

「僕とユリアの邪魔しない?」

「それはどうだろうね?」

「…まさかユリアに惚れたとか言わないよね?」

「ノーコメントで」

「あとなんでユーナ呼び?」

「ノアもルークもユーナを愛称で呼んでいたから僕もと思って」

「…ユリア、本当に大丈夫?ハリーの友達とか大変じゃない?」

「失礼だな君は。それで言えば君の婚約者だって大変だろうに」

「私はノアとハリーと仲良く出来て嬉しいわ」

私の言葉にノアが顔を顰めます。

「…ユリア、ハリーと仲良くするのはやめておかない?」

「ノア、そんなこと言わないで」

「…ユリアがそういうなら」

ノアがハリーに手を差し伸べます。その手をハリーが掴みます。

「お互いフェアにいこう」

「ノーコメントって言ったのに」

「いや流石にわかるよ。他のご令嬢を見る目と全然違うもん」

「ていうか婚約者な時点で君優位じゃないの?」

「ユリアにとったら友達だって十分大事な存在だよ」

「そっか、じゃあ僕にもチャンスがあるかな」

「…?二人とも何の話をしているの?」

「なんでもないよ、ユーナ」

「気にしないで、ユリア」

「じゃあアベルのところに行こうか」

「あー、アベル君。もう中庭にいるの?」

「多分行ってる」

「じゃあ中庭に行こうか」

「あ、ちょっと!ユリアをエスコートするのは僕!」

「じゃあ明日は僕にエスコートさせてね。フェアにいくんだろう?」

「む」

二人が何の話をしているのかいまいちわかりませんが、二人とも仲が良いようでよかったです!
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