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婚約者の姉がどうしてもむかつく
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「ユリア!おはよう!」
今日はいつもよりちょっと早く着いてしまったので、外でユリアを待っていた。
「おはよう、ノア。待たせてごめんなさい」
そう言って僕に笑顔を向けてくれるユリアは可愛い。でも、一つ気に入らないことがある。
「大丈夫だよ、今日はちょっと早く着いちゃっただけだし。何よりユリアの為だもの…それよりなんでこいつが一緒に?」
そう、ユリアの姉、マリアナがユリアの側にいたんだ。
「ノア!そんな言い方しないで?」
「だってこいつのせいでユリアはいつも嫌な思いをしてるじゃないか!」
こいつ呼ばわりされてもマリアナは怯まなかった。
「おはようございます、ノア様。今日も妹をよろしくお願いします」
…ユリアを傷つけてるくせにユリアの姉として振舞うこいつが気に入らない。
「…別にあんたにお願いされなくても、ユリアナは大切にするに決まってる。むしろユリアナの側にあんたがいる方が心配なんだけど」
「ふふ、本当にノア様はユリアナを大切にしてくださっているのね。何よりです」
ふー、と思わずため息を吐く。忌々しい。
「みんながみんなその笑顔に騙されると思うな。さあ、ユリア、こんな奴放っておいてはやく行こう?」
「ノア!マリアナお姉様にそんな言い方しないで!マリアナお姉様、ごめんなさい」
こんな奴庇う必要なんてないのに、ユリアはいつもこいつを庇うんだ。
「いいのよ、気にしないで。いってらっしゃい」
「ユリア!こんな奴庇う必要ないよ!」
「もう!ノア!ごめんなさい、マリアナお姉様!いってきます!」
ユリアは僕を馬車に押し込み自分も乗り込む。マリアナなんかにユリアが謝る必要ないのに。
「もう!ノア!私を気遣ってくれてるのはわかるけどマリアナお姉様をいじめないで?」
「あの程度、ユリアが両親に虐められてるより全然マシじゃないか!」
「そういう問題じゃないの!」
「…まあ、それはおいといて、とりあえずこっちにおいでよ」
ぽんぽんと自分の膝の上を叩く。ユリアは大人しく膝の上に乗って横抱きをさせてくれる。僕はそんなユリアの顔中にキスをする。
「…ごめんなさい、ユリアを困らせたいわけじゃないんだ。ただ、どうしてもマリアナを見ると許せないって思いが強くなっちゃって」
「ノア…」
本当はわかってる。ユリアがマリアナのことを姉として慕っていること。でも僕はまだ完全にはマリアナを信用出来ないんだ。
「ごめんなさい、ノア。いつもありがとう」
ユリアが僕の頬にキスをする。…えっ!?なんでいきなり!?いや、嬉しいけど!え!?…僕の顔がボッと赤くなる。ユリアからしてくれることなんてそうそうないんだ。
「ゆ、ユリア、今…っ!」
「だーいすきよ、ノア。だからマリアナお姉様にももう少し優しくしてね?」
「…こ、今後は気をつけるよ」
ああ、言質取られた。今後はマリアナへの対応ももう少し柔らかくしなくちゃいけない。
「ありがとう、ノア」
「…はー、ユリアには敵わないよ。そんなユリアも可愛いよ」
とりあえずさっきのお返しにユリアにもっとキスをする。…これでもマリアナへの態度はかなり良くなった方なんだ。いつかマリアナを本当に信用できるようになったらその時は仲良くしてやってもいいかもしれない。きっとその方がユリアの笑顔をたくさん見られるから。
今日はいつもよりちょっと早く着いてしまったので、外でユリアを待っていた。
「おはよう、ノア。待たせてごめんなさい」
そう言って僕に笑顔を向けてくれるユリアは可愛い。でも、一つ気に入らないことがある。
「大丈夫だよ、今日はちょっと早く着いちゃっただけだし。何よりユリアの為だもの…それよりなんでこいつが一緒に?」
そう、ユリアの姉、マリアナがユリアの側にいたんだ。
「ノア!そんな言い方しないで?」
「だってこいつのせいでユリアはいつも嫌な思いをしてるじゃないか!」
こいつ呼ばわりされてもマリアナは怯まなかった。
「おはようございます、ノア様。今日も妹をよろしくお願いします」
…ユリアを傷つけてるくせにユリアの姉として振舞うこいつが気に入らない。
「…別にあんたにお願いされなくても、ユリアナは大切にするに決まってる。むしろユリアナの側にあんたがいる方が心配なんだけど」
「ふふ、本当にノア様はユリアナを大切にしてくださっているのね。何よりです」
ふー、と思わずため息を吐く。忌々しい。
「みんながみんなその笑顔に騙されると思うな。さあ、ユリア、こんな奴放っておいてはやく行こう?」
「ノア!マリアナお姉様にそんな言い方しないで!マリアナお姉様、ごめんなさい」
こんな奴庇う必要なんてないのに、ユリアはいつもこいつを庇うんだ。
「いいのよ、気にしないで。いってらっしゃい」
「ユリア!こんな奴庇う必要ないよ!」
「もう!ノア!ごめんなさい、マリアナお姉様!いってきます!」
ユリアは僕を馬車に押し込み自分も乗り込む。マリアナなんかにユリアが謝る必要ないのに。
「もう!ノア!私を気遣ってくれてるのはわかるけどマリアナお姉様をいじめないで?」
「あの程度、ユリアが両親に虐められてるより全然マシじゃないか!」
「そういう問題じゃないの!」
「…まあ、それはおいといて、とりあえずこっちにおいでよ」
ぽんぽんと自分の膝の上を叩く。ユリアは大人しく膝の上に乗って横抱きをさせてくれる。僕はそんなユリアの顔中にキスをする。
「…ごめんなさい、ユリアを困らせたいわけじゃないんだ。ただ、どうしてもマリアナを見ると許せないって思いが強くなっちゃって」
「ノア…」
本当はわかってる。ユリアがマリアナのことを姉として慕っていること。でも僕はまだ完全にはマリアナを信用出来ないんだ。
「ごめんなさい、ノア。いつもありがとう」
ユリアが僕の頬にキスをする。…えっ!?なんでいきなり!?いや、嬉しいけど!え!?…僕の顔がボッと赤くなる。ユリアからしてくれることなんてそうそうないんだ。
「ゆ、ユリア、今…っ!」
「だーいすきよ、ノア。だからマリアナお姉様にももう少し優しくしてね?」
「…こ、今後は気をつけるよ」
ああ、言質取られた。今後はマリアナへの対応ももう少し柔らかくしなくちゃいけない。
「ありがとう、ノア」
「…はー、ユリアには敵わないよ。そんなユリアも可愛いよ」
とりあえずさっきのお返しにユリアにもっとキスをする。…これでもマリアナへの態度はかなり良くなった方なんだ。いつかマリアナを本当に信用できるようになったらその時は仲良くしてやってもいいかもしれない。きっとその方がユリアの笑顔をたくさん見られるから。
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