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自覚してしまうと、止まらなくなる
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兄様を恋愛感情で好きだと自覚してしまった。
途端になんだか今までしてきたことが恥ずかしくなった。
手を繋いで移動するのも、つい頬を染めてしまって手汗をかく。
けれどそんな私に気付いた兄様は嬉しそうに私を見つめるから本当に反則だと思う。
「兄様狡い」
「長年の想いが叶ったんだから狡くもなるさ」
ふふ、と笑うその表情にすらときめく。
好きすぎて胸が苦しくなる。
前世今世合わせても初恋だから、余計に。
「兄様」
「うん?」
「前世今世合わせても初恋だから、お手柔らかにお願いします…」
これ以上ときめかせないで。
そう思っていったのだけど、兄様は何故か目を見開いて固まる。
「え、兄様?」
「なんでキューはそんなにオレをときめかせるの…?」
「それはこっちのセリフ」
「あ、待って。ときめきすぎて胸が痛い」
「それもこっちのセリフ」
兄様は胸を押さえてうずくまるけど、私だってそんな気持ちだ。
「キューが可愛すぎてつらい」
「キューも兄様がかっこよすぎてつらい」
「キュー、愛してるよ」
「キューも兄様を愛してるよ」
こんな調子で大丈夫だろうかと不安になる程、毎日毎日兄様にときめいている。
ときめきすぎて添い寝を結婚式を迎えるまでは一時中断してくれと頼み込んだほどだ。
兄様は中断するのはちょっとと渋ったが、私がときめきすぎて死んでもいいのかと聞けば苦笑して許してくれた。
本当に添い寝を中断して良かった。
こんな調子で添い寝なんてしてたら、ときめきすぎと寝不足で本気で倒れちゃうよ。
「…でも、兄様を想って床に伏せるなんてロマンチックかもね」
「?…ごめんキュー、聞こえなかった」
「あ、割とヤバめの独り言だからスルーしていいよ」
「割とヤバめの独り言?」
きょとんとする兄様に、にっこり笑って流した。
そんな私たちを見守るいつもの二人は、何故か手を合わせてこちらを拝んでいた。
何故。
途端になんだか今までしてきたことが恥ずかしくなった。
手を繋いで移動するのも、つい頬を染めてしまって手汗をかく。
けれどそんな私に気付いた兄様は嬉しそうに私を見つめるから本当に反則だと思う。
「兄様狡い」
「長年の想いが叶ったんだから狡くもなるさ」
ふふ、と笑うその表情にすらときめく。
好きすぎて胸が苦しくなる。
前世今世合わせても初恋だから、余計に。
「兄様」
「うん?」
「前世今世合わせても初恋だから、お手柔らかにお願いします…」
これ以上ときめかせないで。
そう思っていったのだけど、兄様は何故か目を見開いて固まる。
「え、兄様?」
「なんでキューはそんなにオレをときめかせるの…?」
「それはこっちのセリフ」
「あ、待って。ときめきすぎて胸が痛い」
「それもこっちのセリフ」
兄様は胸を押さえてうずくまるけど、私だってそんな気持ちだ。
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「キューも兄様がかっこよすぎてつらい」
「キュー、愛してるよ」
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こんな調子で大丈夫だろうかと不安になる程、毎日毎日兄様にときめいている。
ときめきすぎて添い寝を結婚式を迎えるまでは一時中断してくれと頼み込んだほどだ。
兄様は中断するのはちょっとと渋ったが、私がときめきすぎて死んでもいいのかと聞けば苦笑して許してくれた。
本当に添い寝を中断して良かった。
こんな調子で添い寝なんてしてたら、ときめきすぎと寝不足で本気で倒れちゃうよ。
「…でも、兄様を想って床に伏せるなんてロマンチックかもね」
「?…ごめんキュー、聞こえなかった」
「あ、割とヤバめの独り言だからスルーしていいよ」
「割とヤバめの独り言?」
きょとんとする兄様に、にっこり笑って流した。
そんな私たちを見守るいつもの二人は、何故か手を合わせてこちらを拝んでいた。
何故。
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