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可愛い君
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「ねえ、そこの君」
「はい?」
今日も今日とて辰巳さんに誘われてお出かけ中。
辰巳さんがここの名物のソフトクリームを買いに行っている間に知らない男に話しかけられた。
「可愛いね」
「…辰巳さんが可愛くしてくれたんです」
「なに?連れがいるの?」
「はい」
「そんな奴置いていって、俺たちと遊ぼうよ」
辰巳さんの名前を出して軽く牽制したつもりだったけれど、まったく牽制になってないらしい。
「申し訳無いのですが、辰巳さんと一緒にこれから美味しいソフトクリームを食べる約束なので」
「えー、いいじゃん。ね?」
「しつこい男どもですね」
後ろから聞き慣れた声がした。
けれどその声はどこか怒ったような声で。
「辰巳さん」
「百合、お待たせしました。ソフトクリームですよ、どうぞ」
私にはいつも通りの対応。
でも、彼らには違った。
「で?僕の百合に何の用です?」
彼らは思った以上に美形な男が相手だと知り怯んだ様子。
「あ、いや、なんでもないです…」
「失礼しまーす…」
逃げ帰る姿になんだか憐れみを感じてしまう。
「辰巳さん、ありがとうございます」
「いえ、一人にしてすみませんでした。君は可愛いから、こうなる可能性も考えておくべきでした」
甘い。
辰巳さんが甘い。
「だ、大丈夫です。それよりソフトクリームを食べましょう」
「ああ、そうでしたね」
二人でソフトクリームを食べる。
今日は、せっかく暑いのだから冷たいものを食べに行きましょうと辰巳さんに誘われてわざわざソフトクリームの有名なここにきたのだ。
「美味しいですね」
「すごく美味しいです。辰巳さん、連れてきてくれてありがとうございます」
私がお礼を言えばにこっと笑う辰巳さん。
ソフトクリームに負けず劣らず冷たい手が私の頬を撫でた。
「僕以外など見ないで」
「え」
「他の男に誑かされたりしないでくださいね」
まさか、ヤキモチ…なんだろうか。
だとしたら嬉しいな、なんて。
「はい?」
今日も今日とて辰巳さんに誘われてお出かけ中。
辰巳さんがここの名物のソフトクリームを買いに行っている間に知らない男に話しかけられた。
「可愛いね」
「…辰巳さんが可愛くしてくれたんです」
「なに?連れがいるの?」
「はい」
「そんな奴置いていって、俺たちと遊ぼうよ」
辰巳さんの名前を出して軽く牽制したつもりだったけれど、まったく牽制になってないらしい。
「申し訳無いのですが、辰巳さんと一緒にこれから美味しいソフトクリームを食べる約束なので」
「えー、いいじゃん。ね?」
「しつこい男どもですね」
後ろから聞き慣れた声がした。
けれどその声はどこか怒ったような声で。
「辰巳さん」
「百合、お待たせしました。ソフトクリームですよ、どうぞ」
私にはいつも通りの対応。
でも、彼らには違った。
「で?僕の百合に何の用です?」
彼らは思った以上に美形な男が相手だと知り怯んだ様子。
「あ、いや、なんでもないです…」
「失礼しまーす…」
逃げ帰る姿になんだか憐れみを感じてしまう。
「辰巳さん、ありがとうございます」
「いえ、一人にしてすみませんでした。君は可愛いから、こうなる可能性も考えておくべきでした」
甘い。
辰巳さんが甘い。
「だ、大丈夫です。それよりソフトクリームを食べましょう」
「ああ、そうでしたね」
二人でソフトクリームを食べる。
今日は、せっかく暑いのだから冷たいものを食べに行きましょうと辰巳さんに誘われてわざわざソフトクリームの有名なここにきたのだ。
「美味しいですね」
「すごく美味しいです。辰巳さん、連れてきてくれてありがとうございます」
私がお礼を言えばにこっと笑う辰巳さん。
ソフトクリームに負けず劣らず冷たい手が私の頬を撫でた。
「僕以外など見ないで」
「え」
「他の男に誑かされたりしないでくださいね」
まさか、ヤキモチ…なんだろうか。
だとしたら嬉しいな、なんて。
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