66 / 80
悪役令嬢に転生したのでヒロインであるお姉様とその婚約者に媚を売ります。え?なんでお姉様の当て馬役の従兄に溺愛されてるの?
しおりを挟む
気が付いたら豪華絢爛なお部屋にいた。
はじめまして、私藤原蛍と申します。気が付いたら豪華絢爛なお部屋にいました。ここどこ?私なんでこんなところにいるの?とりあえず寝かされていたベッドから降りて部屋を探索します。わー、本当に凄いお部屋。私、大富豪に人攫いでもされたのかな?ふと鏡を見ます。…え?誰この美人…いや、誰って言うか、え、アデール・ルドフォン!?
その時、頭が痛くなって気を失いかけました。幸いにもすぐに回復しましたが。で、大事なことを思い出してしまいました。私、藤原蛍は交通事故で亡くなって、悪役令嬢ざまぁモノの漫画の悪役令嬢、アデール・ルドフォンに生まれ変わってしまいました!アデールとしての記憶が戻ります。私、アデール五歳はヒロインであるお姉様、イネス・ルドフォン公爵令嬢七歳の婚約者、ベネディクト・フィリップ第一王子殿下七歳に横恋慕して、しつこく付き纏い押しのけられた際に頭をテーブルに打ち付けて意識を失い、そのショックで前世を思い出しました。
で、ここからは前世の漫画の知識ですが、私は悪役令嬢としてお姉様を影で虐め、貶め、ベネディクト殿下に媚を売り続けて、やがて将来、お姉様のことを一途に愛する従兄、バスチアン・ヴァロワお兄様現在七歳漫画では十八歳侯爵令息に断罪され、ベネディクト殿下の命により身分剥奪の末国外追放され、傲慢な私は市井では生きていけず死亡します。
…んな殺生な!断罪なんてされたくない!悪役令嬢とはいえせっかく貴族に生まれたんだから、贅沢で平凡な日常を過ごしたい!
ならばやることは一つ。これからは心を入れ替えてお姉様とベネディクト殿下、ついでにバスチアンお兄様に媚を売るのよ!そのまたついでに両親と使用人にも媚を売るのよ!そうと決まれば作戦決行!
「お嬢様、失礼します。あら、もう起きて大丈夫なのですか?」
「ルシア!」
ルシアは私付きの侍女。傲慢でわがままな私の面倒を見てくれ、漫画ではなんと私の減刑を求めてくれたお人好し。この子には特に優しくしてあげよう。
「ルシア、あのね」
「どうしました?お紅茶ですか?」
「これを受け取って欲しいの」
私が差し出すのはお気に入りのネックレス。売れば相当なお金になる。
「!?お嬢様、それはお嬢様のお気に入りの…」
「ルシアには今まで迷惑をかけてたし、これからもかけると思うから、その分。あげる。だから、これからもよろしくね」
「お嬢様…!打ち所が悪かったのですね!すぐに医者を!」
慌てるルシアを引き止める。
「待って、違うの、ベネディクト殿下に突き飛ばされたショックで、色々反省したの。ごめんね」
「お嬢様…そんな、ルシアはお嬢様がご立派になってくださっただけで充分です…」
ルシアは本当に嬉しそうに笑う。うん、なんか、今まで迷惑かけて本当にごめんね。
「屋敷のみんなにもお詫び行脚してきていい?」
「本来、お嬢様のされることではありませんが…お嬢様がしたいのなら、ルシアもお付き合い致します。怒られる時は一緒ですよ」
「うん!」
ということでお詫び行脚してきます。
ー…
ということで屋敷の使用人全員にお詫び行脚してこれからもよろしくねと迷惑料という名の賄賂を渡しまくった結果。
「ルルや、こっちに来なさい」
お父様とお母様から呼び出されました。
「はい、お父様、お母様」
「ルルや、本来令嬢が使用人に頭を下げるなどあってはいけないのだよ。わかるね?」
「はい、ごめんなさい、お父様…」
「でも、私達は貴女の成長が嬉しいわ。だから、その気持ちは今後もずっと忘れてはダメよ」
「はい、肝に命じます、お母様」
「お父様、お母様!ルル!」
「お姉様?」
「ネネ」
お姉様が急に乱入してきました。
「お願い、お父様、お母様!ルルを責めないであげて!今度は何をしたか知らないけれど、きっと悪気はなかったのよ!」
「ありがとうございます、お姉様。それから…今までごめんなさい」
「ルル?」
「私、わがままばかりでお姉様に酷いことも言って…これ、お詫びに受け取って」
私が差し出すのはお気に入りの指輪。私の持ち物の中で一番高級なもの。お父様とお母様にもその次に価値があるものを渡し、改めて謝罪して、これからも家族として仲良くして欲しいと懇願します。
「当たり前よ。こんなものなくても私達は家族なんだから」
「ルルが成長してお父様は嬉しいよ」
「ルル、ありがとう。これは気持ちとして受け取っておくね。大好きよ、ルル」
こうして家族と使用人たちとは和解出来ました。
ー…
今日はベネディクト殿下がお姉様に会いに来ます。まあ、名目としては私に怪我をさせたお詫びにだけど。
「…やあ、将来の我が義妹よ。この間はすまなかったね」
「私こそ今まで迷惑をかけてごめんなさい。これ、お詫びに受け取ってください」
「これは…」
「ベネディクト殿下の好きなチョコレートです。お口に合うと良いのですが…。これで、仲直りしていただけませんか?」
「…本当に変わったのだね、アデール」
「え?」
「今までの君なら傷物にした責任を取れと私に迫ってきていただろう?」
「…あ、あはは」
「アデール。正直私は将来の義妹とはいえ君が嫌いだった」
「…はい」
「でも、今の君は好きだよ」
「え?」
「将来の義兄妹として仲良くしよう」
「…はい!ベネディクトお義兄様!」
「うふふ。二人が仲直りしてくれて嬉しいわ」
「私も嬉しいよ」
「私もです!」
ー…
今日はバスチアンお兄様が遊びに来る日です。そして、バスチアンお兄様がお姉様に恋する日。
「バスチアンお兄様!いらっしゃいませ!」
「バスチアン!いらっしゃい!」
「ネネ、ルル。元気だったか?…ルルは噂通り、変わったなぁ」
「え?わかる?」
「ん。魂の色が違う」
バスチアンお兄様は人の魂の色を見れる能力者です。そして今日、より一層魂の色が清らかになったお姉様に恋をする…はずなのですが…なんで、そんな狙いを定めた猛禽類のような目を私に向けるのです?
「ルル。確かお前にはまだ婚約者がいないよな?」
「はい…?はい」
何故そんなことを聞くのです?
「よし、親父殿は何処だ?」
「執務室よ?どうしたの?」
「なに、お前の妹を婚約者にもらおうと思ってな」
「…!?」
「まあ!それは良いわね。バスチアンは次男だから、婿養子に来れるもの」
「ネネはベネディクト殿下の婚約者だからルルが婿養子を取るしかないし、俺は血縁の繋がりがあるし、ちょうどいいだろ」
「えっ」
「お前は嫌か?」
「嫌じゃないけど、バスチアンお兄様は私なんかでいいの?」
「お前だからいいんだよ。今のお前以上の清らかな魂なんて存在しない」
「えっ」
「さあ、そういうことで婚約者として改めてよろしくな、ルル」
「えっ…う、うん?」
どうしてこうなった。
ー…
あれから十一年後。本来なら私が断罪されるこの日、私はバスチアンお兄様…バンと結婚します。
「バスチアンお兄様…じゃなくて、バン」
「お前いい加減慣れろって」
「だって、結婚するからって急に愛称で呼ぶなんて恥ずかしいもん」
「本当にルルは鈍臭いな。…まあ、そこも可愛いけど」
「え?」
「…聞こえなかったならいい。それより、ウェディングドレス、似合ってる」
「ありがとう!バン、大好き!」
「ん。俺も」
ちゅっと頬に軽いキス。バンったら。
「でも、本当に私でいいの?」
「言っただろ、お前以上の清らかな魂なんて存在しないって」
「そうかもしれないけど…」
「安心しろ、一生お前しか見ないよ。浮気もしないし、これでも甲斐性はあるつもりだ」
「バン…うん、ありがとう!」
「どういたしまして」
こうして私は、何故か断罪回避どころかむしろ幸せになれたのでした。
はじめまして、私藤原蛍と申します。気が付いたら豪華絢爛なお部屋にいました。ここどこ?私なんでこんなところにいるの?とりあえず寝かされていたベッドから降りて部屋を探索します。わー、本当に凄いお部屋。私、大富豪に人攫いでもされたのかな?ふと鏡を見ます。…え?誰この美人…いや、誰って言うか、え、アデール・ルドフォン!?
その時、頭が痛くなって気を失いかけました。幸いにもすぐに回復しましたが。で、大事なことを思い出してしまいました。私、藤原蛍は交通事故で亡くなって、悪役令嬢ざまぁモノの漫画の悪役令嬢、アデール・ルドフォンに生まれ変わってしまいました!アデールとしての記憶が戻ります。私、アデール五歳はヒロインであるお姉様、イネス・ルドフォン公爵令嬢七歳の婚約者、ベネディクト・フィリップ第一王子殿下七歳に横恋慕して、しつこく付き纏い押しのけられた際に頭をテーブルに打ち付けて意識を失い、そのショックで前世を思い出しました。
で、ここからは前世の漫画の知識ですが、私は悪役令嬢としてお姉様を影で虐め、貶め、ベネディクト殿下に媚を売り続けて、やがて将来、お姉様のことを一途に愛する従兄、バスチアン・ヴァロワお兄様現在七歳漫画では十八歳侯爵令息に断罪され、ベネディクト殿下の命により身分剥奪の末国外追放され、傲慢な私は市井では生きていけず死亡します。
…んな殺生な!断罪なんてされたくない!悪役令嬢とはいえせっかく貴族に生まれたんだから、贅沢で平凡な日常を過ごしたい!
ならばやることは一つ。これからは心を入れ替えてお姉様とベネディクト殿下、ついでにバスチアンお兄様に媚を売るのよ!そのまたついでに両親と使用人にも媚を売るのよ!そうと決まれば作戦決行!
「お嬢様、失礼します。あら、もう起きて大丈夫なのですか?」
「ルシア!」
ルシアは私付きの侍女。傲慢でわがままな私の面倒を見てくれ、漫画ではなんと私の減刑を求めてくれたお人好し。この子には特に優しくしてあげよう。
「ルシア、あのね」
「どうしました?お紅茶ですか?」
「これを受け取って欲しいの」
私が差し出すのはお気に入りのネックレス。売れば相当なお金になる。
「!?お嬢様、それはお嬢様のお気に入りの…」
「ルシアには今まで迷惑をかけてたし、これからもかけると思うから、その分。あげる。だから、これからもよろしくね」
「お嬢様…!打ち所が悪かったのですね!すぐに医者を!」
慌てるルシアを引き止める。
「待って、違うの、ベネディクト殿下に突き飛ばされたショックで、色々反省したの。ごめんね」
「お嬢様…そんな、ルシアはお嬢様がご立派になってくださっただけで充分です…」
ルシアは本当に嬉しそうに笑う。うん、なんか、今まで迷惑かけて本当にごめんね。
「屋敷のみんなにもお詫び行脚してきていい?」
「本来、お嬢様のされることではありませんが…お嬢様がしたいのなら、ルシアもお付き合い致します。怒られる時は一緒ですよ」
「うん!」
ということでお詫び行脚してきます。
ー…
ということで屋敷の使用人全員にお詫び行脚してこれからもよろしくねと迷惑料という名の賄賂を渡しまくった結果。
「ルルや、こっちに来なさい」
お父様とお母様から呼び出されました。
「はい、お父様、お母様」
「ルルや、本来令嬢が使用人に頭を下げるなどあってはいけないのだよ。わかるね?」
「はい、ごめんなさい、お父様…」
「でも、私達は貴女の成長が嬉しいわ。だから、その気持ちは今後もずっと忘れてはダメよ」
「はい、肝に命じます、お母様」
「お父様、お母様!ルル!」
「お姉様?」
「ネネ」
お姉様が急に乱入してきました。
「お願い、お父様、お母様!ルルを責めないであげて!今度は何をしたか知らないけれど、きっと悪気はなかったのよ!」
「ありがとうございます、お姉様。それから…今までごめんなさい」
「ルル?」
「私、わがままばかりでお姉様に酷いことも言って…これ、お詫びに受け取って」
私が差し出すのはお気に入りの指輪。私の持ち物の中で一番高級なもの。お父様とお母様にもその次に価値があるものを渡し、改めて謝罪して、これからも家族として仲良くして欲しいと懇願します。
「当たり前よ。こんなものなくても私達は家族なんだから」
「ルルが成長してお父様は嬉しいよ」
「ルル、ありがとう。これは気持ちとして受け取っておくね。大好きよ、ルル」
こうして家族と使用人たちとは和解出来ました。
ー…
今日はベネディクト殿下がお姉様に会いに来ます。まあ、名目としては私に怪我をさせたお詫びにだけど。
「…やあ、将来の我が義妹よ。この間はすまなかったね」
「私こそ今まで迷惑をかけてごめんなさい。これ、お詫びに受け取ってください」
「これは…」
「ベネディクト殿下の好きなチョコレートです。お口に合うと良いのですが…。これで、仲直りしていただけませんか?」
「…本当に変わったのだね、アデール」
「え?」
「今までの君なら傷物にした責任を取れと私に迫ってきていただろう?」
「…あ、あはは」
「アデール。正直私は将来の義妹とはいえ君が嫌いだった」
「…はい」
「でも、今の君は好きだよ」
「え?」
「将来の義兄妹として仲良くしよう」
「…はい!ベネディクトお義兄様!」
「うふふ。二人が仲直りしてくれて嬉しいわ」
「私も嬉しいよ」
「私もです!」
ー…
今日はバスチアンお兄様が遊びに来る日です。そして、バスチアンお兄様がお姉様に恋する日。
「バスチアンお兄様!いらっしゃいませ!」
「バスチアン!いらっしゃい!」
「ネネ、ルル。元気だったか?…ルルは噂通り、変わったなぁ」
「え?わかる?」
「ん。魂の色が違う」
バスチアンお兄様は人の魂の色を見れる能力者です。そして今日、より一層魂の色が清らかになったお姉様に恋をする…はずなのですが…なんで、そんな狙いを定めた猛禽類のような目を私に向けるのです?
「ルル。確かお前にはまだ婚約者がいないよな?」
「はい…?はい」
何故そんなことを聞くのです?
「よし、親父殿は何処だ?」
「執務室よ?どうしたの?」
「なに、お前の妹を婚約者にもらおうと思ってな」
「…!?」
「まあ!それは良いわね。バスチアンは次男だから、婿養子に来れるもの」
「ネネはベネディクト殿下の婚約者だからルルが婿養子を取るしかないし、俺は血縁の繋がりがあるし、ちょうどいいだろ」
「えっ」
「お前は嫌か?」
「嫌じゃないけど、バスチアンお兄様は私なんかでいいの?」
「お前だからいいんだよ。今のお前以上の清らかな魂なんて存在しない」
「えっ」
「さあ、そういうことで婚約者として改めてよろしくな、ルル」
「えっ…う、うん?」
どうしてこうなった。
ー…
あれから十一年後。本来なら私が断罪されるこの日、私はバスチアンお兄様…バンと結婚します。
「バスチアンお兄様…じゃなくて、バン」
「お前いい加減慣れろって」
「だって、結婚するからって急に愛称で呼ぶなんて恥ずかしいもん」
「本当にルルは鈍臭いな。…まあ、そこも可愛いけど」
「え?」
「…聞こえなかったならいい。それより、ウェディングドレス、似合ってる」
「ありがとう!バン、大好き!」
「ん。俺も」
ちゅっと頬に軽いキス。バンったら。
「でも、本当に私でいいの?」
「言っただろ、お前以上の清らかな魂なんて存在しないって」
「そうかもしれないけど…」
「安心しろ、一生お前しか見ないよ。浮気もしないし、これでも甲斐性はあるつもりだ」
「バン…うん、ありがとう!」
「どういたしまして」
こうして私は、何故か断罪回避どころかむしろ幸せになれたのでした。
0
お気に入りに追加
113
あなたにおすすめの小説
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
【完結済】悪役になりきれなかったので、そろそろ引退したいと思います。
木嶋うめ香
恋愛
私、突然思い出しました。
前世は日本という国に住む高校生だったのです。
現在の私、乙女ゲームの世界に転生し、お先真っ暗な人生しかないなんて。
いっそ、悪役として散ってみましょうか?
悲劇のヒロイン気分な主人公を目指して書いております。
以前他サイトに掲載していたものに加筆しました。
サクッと読んでいただける内容です。
マリア→マリアーナに変更しました。
【完結】攻略を諦めたら騎士様に溺愛されました。悪役でも幸せになれますか?
うり北 うりこ
恋愛
メイリーンは、大好きな乙女ゲームに転生をした。しかも、ヒロインだ。これは、推しの王子様との恋愛も夢じゃない! そう意気込んで学園に入学してみれば、王子様は悪役令嬢のローズリンゼットに夢中。しかも、悪役令嬢はおかめのお面をつけている。
これは、巷で流行りの悪役令嬢が主人公、ヒロインが悪役展開なのでは?
命一番なので、攻略を諦めたら騎士様の溺愛が待っていた。
めんどくさいが口ぐせになった令嬢らしからぬわたくしを、いいかげん婚約破棄してくださいませ。
hoo
恋愛
ほぅ……(溜息)
前世で夢中になってプレイしておりました乙ゲーの中で、わたくしは男爵の娘に婚約者である皇太子さまを奪われそうになって、あらゆる手を使って彼女を虐め抜く悪役令嬢でございました。
ですのに、どういうことでございましょう。
現実の世…と申していいのかわかりませぬが、この世におきましては、皇太子さまにそのような恋人は未だに全く存在していないのでございます。
皇太子さまも乙ゲーの彼と違って、わたくしに大変にお優しいですし、第一わたくし、皇太子さまに恋人ができましても、その方を虐め抜いたりするような下品な品性など持ち合わせてはおりませんの。潔く身を引かせていただくだけでございますわ。
ですけど、もし本当にあの乙ゲーのようなエンディングがあるのでしたら、わたくしそれを切に望んでしまうのです。婚約破棄されてしまえば、わたくしは晴れて自由の身なのですもの。もうこれまで辿ってきた帝王教育三昧の辛いイバラの道ともおさらばになるのですわ。ああなんて素晴らしき第二の人生となりますことでしょう。
ですから、わたくし決めました。あの乙ゲーをこの世界で実現すると。
そうです。いまヒロインが不在なら、わたくしが用意してしまえばよろしいのですわ。そして皇太子さまと恋仲になっていただいて、わたくしは彼女にお茶などをちょっとひっかけて差し上げたりすればいいのですよね。
さあ始めますわよ。
婚約破棄をめざして、人生最後のイバラの道行きを。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヒロインサイドストーリー始めました
『めんどくさいが口ぐせになった公爵令嬢とお友達になりたいんですが。』
↑ 統合しました
乙女ゲームの悪役令嬢は生れかわる
レラン
恋愛
前世でプレーした。乙女ゲーム内に召喚転生させられた主人公。
すでに危機的状況の悪役令嬢に転生してしまい、ゲームに関わらないようにしていると、まさかのチート発覚!?
私は平穏な暮らしを求めただけだっだのに‥‥ふふふ‥‥‥チートがあるなら最大限活用してやる!!
そう意気込みのやりたい放題の、元悪役令嬢の日常。
⚠︎語彙力崩壊してます⚠︎
⚠︎誤字多発です⚠︎
⚠︎話の内容が薄っぺらです⚠︎
⚠︎ざまぁは、結構後になってしまいます⚠︎
転生悪役令嬢、物語の動きに逆らっていたら運命の番発見!?
下菊みこと
恋愛
世界でも獣人族と人族が手を取り合って暮らす国、アルヴィア王国。その筆頭公爵家に生まれたのが主人公、エリアーヌ・ビジュー・デルフィーヌだった。わがまま放題に育っていた彼女は、しかしある日突然原因不明の頭痛に見舞われ数日間寝込み、ようやく落ち着いた時には別人のように良い子になっていた。
エリアーヌは、前世の記憶を思い出したのである。その記憶が正しければ、この世界はエリアーヌのやり込んでいた乙女ゲームの世界。そして、エリアーヌは人族の平民出身である聖女…つまりヒロインを虐めて、規律の厳しい問題児だらけの修道院に送られる悪役令嬢だった!
なんとか方向を変えようと、あれやこれやと動いている間に獣人族である彼女は、運命の番を発見!?そして、孤児だった人族の番を連れて帰りなんやかんやとお世話することに。
果たしてエリアーヌは運命の番を幸せに出来るのか。
そしてエリアーヌ自身の明日はどっちだ!?
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる