君が僕に心をくれるなら僕は君に全てをあげよう

下菊みこと

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急遽お泊まり会

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コトハとマミは今日もいつも通り、熱心に宿題と言う名のお勉強を頑張っていた。

お勉強が終わるとお昼を食べ、三人で寝て、三人で遊んだ。

そしてマミがそろそろ帰る時間になった時…急な豪雨に見舞われた。

「…うーん、これは帰れないね。マミ、マミのお祖父さんとお祖母さんに連絡していいかな」

「はい、ナギさん」

電話番号をマミから教えてもらって、お祖父さんとお祖母さんに連絡を入れる。

「もしもし」

『もしもし』

「すみません、巫です。今雨がすごいので、マミを帰らせられそうにないのですが…一日お泊りにしても大丈夫ですか?」

『はい、マミをよろしくお願いします』

「はい、失礼します」

マミに向き直る。

「マミ、今日はお泊りの許可を得たから泊まっていきな」

「え、いいんですか?」

「うん」

「やったねマミちゃん!」

「うん!」

お泊りと聞いてはしゃぐ二人。

本当に可愛らしいんだから。

「着替えはどうしようか」

「私の貸してあげる!」

「え、いいの?」

「うん!」

二人とも小柄なのでサイズ的には問題ないだろう。

二人がいいなら、それでいいか。

「じゃあ、今日は三人で夕飯を作ろうか」

「はーい!」

「はい」

三人で夕飯を作る。

今日は図らずも餃子。

ということでみんなで餃子を準備して餃子パーティーの決行だ。

「はい、じゃあ餡をこうして包んで」

「こう?」

「どうですか?」

「二人とも上手!その調子だよ」

「わーい!」

餡を皮で包む一連の動作がコトハとマミには楽しいらしく、ルンルンで作ってくれる。

そして焼く。

「はい、じゃあ食べようか」

「いただきます」

「いただきます!」

「いただきます」

焼けた餃子に醤油をかけて食べる。

「美味しいね!」

「美味しいね!」

「美味しいね」

もきゅもきゅ食べる二人。

美味しく出来て良かったと安堵する。

そしてお腹いっぱいになるまで食べた。

「お腹いっぱい!」

「美味しかったね!」

「ご馳走さまでした」

「ご馳走さまでした!」

「ご馳走さまでした」

手を合わせてご馳走さまをして、三人で協力してお皿を洗って片付けた。

コトハとマミは二人でお風呂に入って、二人でコトハの部屋で寝た。

その隙にマミのお祖父さんとお祖母さんにメッセージアプリでマミが無事に過ごして今は寝てると報告した。

次の朝にはしっかりと晴れていて、マミはその日の夕方に帰っていった。

コトハはお泊りが気に入ったらしく、またマミとお泊り会をしたい様子。

次のお泊り会も考えておこうと思った。
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