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人気者に

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コトハが人気者になったと聞いて、占い師としての仕事は忙しくててんてこ舞いだがなんとか時間を作ってコトハの様子も伺う。

コトハはクラスメイトの女の子たちに囲まれていた。

『コトハちゃんのお兄さんって本当にすごいね!』

『うん、かっこよくて優しくてその上占い師の才能があるなんてすごいよ!』

『えへへ、大好きなお兄さんを褒められると本当に嬉しいな』

コトハは照れた様子で笑う。

そんな仕草も可愛らしい。

『でも、あのサイトの占いカテゴリだと祈祷とかで運気アップ!とかのサービスもあるけど、コトハちゃんのお兄さんはやらないの?』

『どうなんだろう?聞いてみるね』

『運気アップのサービスが出たら、価格帯が占いと変わらなかったら絶対やる!』

『私も!』

『私もやる!』

おやおや、これは祈祷のサービスも始めないといけないかもだ。

『でも、コトハちゃんのお兄さんの声って本当に素敵だよね』

『ね、占いの時声だけで癒されちゃったよ!』

『電話口での占いってどうかなと思っていたけど、めちゃくちゃ安いし的確なアドバイスももらえるし』

『本当にナギさんすごい!』

『ナギさんといつでも会えるなんて、コトハちゃん羨ましいなぁ』

コトハはそんな声にニコニコして答える。

『ふふ、お兄さんといると本当に幸せだよ』

『いいなー!』

『私も一つ屋根の下に住みたーい!』

『羨ましいー!』

『えへへ』

コトハは本当に可愛いなぁ。

『でも、祈祷のサービスを出したらお兄さん大変そう』

『現状でもう大人気だもんね』

『忙しすぎて倒れないかだけ心配』

『たしかにそうかも…』

ふふ、僕の心配なんてしなくてもいいのに。

『でも、ナギさんは凄腕の占い師なんだからその辺りの調整も上手くできるんじゃないかな!』

『そうだね!お兄さんは無理はしないよね』

『そうそう、コトハちゃんのお兄さんは天才だもん』

あらら、天才扱いされてしまった。

実際にはコトハのくれた…今でも毎日くれている、僕を信じる心、求める心のおかげなんだけどね。

コトハのおかげで、僕はこの姿で、この力を扱えている。

本当にすごいのは、純粋無垢なまま僕を信じ切ってくれているコトハ自身だ。

これは、僕の力ではなくコトハの想いの力。

『コトハちゃんは占いはしないの?』

『多分お兄さんみたいにはできないから…』

『お兄さんの占いはまるで超能力みたいだもんね』

『タロットとか占星術とかとも違うよね』

『もしもしって挨拶を交わした次の瞬間には色々言い当てるもんね』

うんうんと頷く女子たち。

コトハもわからないなりに笑顔で頷いていた。
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